「原作をそのまま映像化」消滅世界 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
原作をそのまま映像化
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原作・村田沙耶香で主演・蒔田彩珠なら観にいくしかないの。
これ、原作読まずに観るのは無理だね。
夫婦のセックスは『近親相姦』とみなされて忌避される世界を描いてるんだけど、まあ、そんな世界が存在するのは無理だよね。そこを、無理だと思わせない村田沙耶香の筆力がすごいんだけど、映像でそこを伝えるのはさすがに無理。
この話、「そうはいっても、最後は本能に抗えないってことになるんだよね」と思って読んでると、『不気味な発狂』を受け入れてその世界の正常なヒトになって終わるんだよね。
そのへんが「すげえな」って思うんだけど、それは観るだけでは難しいね。
恒松祐里が親友役で出てたね。それで実験都市で亡くなるよね。あそこ原作にはなかった気がするんだけど。その前後、ちょっとウトウトしてたから、見逃したのかも知れない。違ってたら教えて。
文章の全てを映像で描くことはできないものの、基本は、原作ママで映像化してるね。
「《消滅世界》を映像化するなら、こんな風にやるだろうな」っていう想像の範囲内でやってくる。
いまは、映像化にあたって原作を変更することが忌避されるから、こういうのがいいんだろうな。
でも、原作をそのまま移すだけなら、原作読むよね。
村田沙耶香は、小説でないと描けないところも描いてるはずなんだよ。
それを映画に移すなら、映画でなければ描けないことを描いて欲しいね。
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