アマチュアのレビュー・感想・評価
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この世界観をもっと観てみたい。
今後、続編やシリーズ化、フランチャイズ化を狙っているのかは知らないが、思いのほか出番が少ないジョン・バーンサル演じるCIAエージェントの存在が、本筋のストーリーとは別に映画内のスパイ世界に妙な怖さをもたらしている。素人スパイが復讐のためにヨーロッパを飛び回るという筋立てなので、主人公の視点からは全体像が見えない。しかし水面下で蠢く陰謀や裏取引、国際的な諜報戦の暗部みたいなものをジョン・バーンサルが象徴していて、当然ながら善悪では割り切れないキャラでとても気になる。この主人公がまた別の事件に巻き込まれたり、特殊なスキルで別の事件を解決したりすると興ざめな気もするけれど、この世界観の延長としてのスパイ映画はほかにも観てみたいので、関連作をバンバン作ってみてほしい。
最愛のヒトが亡くなって、どうする?
最愛の妻がテロの犠牲になってしまった主人公は、今後どうする?ってストーリーなのだが、CIAに勤めているからこそ、犯人を特定でき、その前に掴んでいた上司の不正の証拠も掴んでいたので、実行に移すことができる天才だから、犯人でも直接殺すことができない天才だから、こんな方法になりました。ってお話しでした。
もっとガンガン攻めるかと思いきや⋯
予告映像で最大の見せ場を使い切ってるという⋯
あんな感じのがいっぱい出てくるかと期待値高めで見てしまった。
アメリカ、イギリス、フランス、トルコ、ロシア、フィンランド(超少し)と様々なシーンが見られてよかった。フランスは映像が綺麗!
ロシアに来てくれた友達の役割と、最後にボスキャラ殺さなかった理由が分かりませんでした。
最後はヘンダーソンではなくインクワラインに生きていて欲しかったですが、概ね気持ちよく見られた〜。
ラミ・マレック主演のCIAもので、ちょっとひねった復讐劇。
ラストがなんとなく爽やかに終わる。まあ普通に面白かったけれど…。
ラミ・マレック主演のCIAもので、ちょっとひねった復讐劇。下記の3つの要素からできている。
一つ目がテロで妻を殺されて、それで復讐するというお話。2つ目がよくあるCIAの闇的な、一部の人間が、今までの悪事の暴露を恐れて、主人公を始末しようとする話。3つ目、主人公を指導、補佐する人間との話。
それがうまくいったかというと…。微妙。
主人公は、今まで分析官で、殺しなどの実践をしたことがなく復讐に不向きな人間。それで「殺し」の指導をしてもらうためにローレンス・フィッシュバーンが付く。
が、指導もそこそこに、CIAの一部から狙われているため、逃げながら復讐をしてゆく。
復讐の仕方が、屋上のプールの破壊などヴィジュアル的に凝ったものがあるが、なんか面白くない。
ハッキングがお手のものなのだが、その過程がちょっとブラックボックス。絵的によくわからない。ただ結果が出てくるだけ。
特にラストの仕掛けはハラハラドキドキ感がほとんどない。
もう少し丁寧に描いたほうがと思う。
で、ラストに新任のCIA長官が記者会見で「情報の透明性」なんてことを臆面もなく言い切るが、このあたりに映画の弱さがある気がする。
何もCIAを悪として描けということではないが、無自覚に、無批判にCIAを善とする作劇にこの映画の安易さが現れている気がする。
そんな単純さが(考え方が)この映画をつまらなくしている。
「プロフェッショナル」だな、やっぱり‼️
CIAで情報分析の仕事に従事し、戦闘や暗殺のスキルをまったく持たない主人公。ロンドンでのテロで妻を失った彼は、テロリストたちに復讐するべく、自らの得意分野で戦いを挑む・・・‼️要は肉弾戦ではなく頭脳戦です‼️そこにテロの裏にある黒い陰謀が絡むみたいな作品‼️頭脳戦と言いながらプール崩壊みたいなスペクタクルは結構ハデだし、アッと驚くような策略もないし、カタルシス不足ですね‼️「ボーン」シリーズみたいに頭脳戦も肉弾戦も両方ともイケる作品があるだけに、逆に片方だけだと今更な感じはする‼️主役のラミ・マレックもイマイチ役不足かな・・・‼️
期待は裏切られた。
もっとゴツゴツしたアクションを期待していたが、やや当てが外れた感がある。
予告編を見て、第2の『ジェイソン・ボーン』を期待していたが、そんな映画じゃなかった。
ストーリーの進行上、単独行動が基本で、それを説明する人がいない。こういう時、だいたい素人同然の相棒がくっついていちいち疑問を解き明かしていくものだが、あえてそうしないのは、玄人受けを狙ったのか。
相棒らしい存在はいたが、途中で亡くなる。気ごころを通わせた途端にだ。
それなのに喪失感もそこそこ、割にさばさばしているし、自分が生きるのに必死な感じだった。死に直面しても、主人公の恐怖心が感じられない。
そもそも、彼の妻がテロに巻き込まれて死亡してしまうところから、主人公の復讐を兼ねた冒険が始まるが、遺体との対面や、殺害されるシーンがダイジェストになっている。意図的な演出だったのか。
テロと妻の間に、なにか特段の秘密が隠されているんじゃないかと勘繰ってしまう。途中で、妻の幻影とからむシーンもいくつかあるし、ひょっとしてまだ生きてるんじゃないかとさえ思った。
妻の遺品や、夫にあてたメッセージも、いかにも謎が隠されているような暗号のパズルに見える。途中で、意外とあっさり解けるが、普通に励ましのメッセージだったりする。拍子抜けだ。
とにかく、期待を裏切ってくれるのだ。なにやかやと。
妻の復讐誓う男に立ち塞がる最大の障壁は
まさかの自分が所属するCIA。
おらっ妻の復讐したんだから俺に殺しの技術と偽造パスポートよこせよとCIAの汚職の証拠を盾に幹部に迫る主人公。
予告では人殺しを躊躇する気弱な男と銘打っていたのに妻を殺害されてからガンギマリぷりに驚愕させられる。
主人公は教官から鬼のようなシゴキを受けると思ったら教官の方はアイツ才能あるわと常に高評価うけてるので本当に予告詐欺である。
汚職を揉み消したいCIAに付け回されながら復讐を敢行する縛りプレイをする主人公。
007よろしく復讐相手の探して世界を飛び回る。
派手さや爽快さは欠けるが繊細で緻密な主人公の性格に見合った陰湿な復讐レパートリーは見応えがある。
復讐と同時並行で行なわれるCIAからの逃走劇も必見。
スパイ物にしては地味な佳作
あんまり、評価が芳しくない印象だったが、結構褒めている人が多いわりに点数が辛いというのは、どういう心情なのだろうか。
それは置いておいて。
これまで、組織の中にいた人物が、個人的な復讐などを行うと、目的を果たしても大抵組織につぶされてしまう、という展開が多かったように思う。
あれだけ暴れた人物が、元通り職場復帰できますよ、というのは、21世紀の現在の世界の趨勢からして、CIAもだいぶホワイトな職場になっている、ということなのだろうか。
妻を殺された男が復讐を行う、という、それだけ言えばよくあるストーリーだが、自分の手で直接殺す、ということが出来ない男が、得意な技術で仇を消していく、という展開。アマチュアというだけあって、どこか詰めが甘かったりして、見ていて結構ハラハラさせられた。一番浮かばれないのは、協力者となった元スパイの奥さんか。
主人公に命を救われたというスパイの男が、どこで登場するのか、と思っていたら、忠告に現れただけで、本筋として影響がなかったのがちょっと拍子抜けだった。
一人目の素人っぽさから、二人目、三人目と行くにつれて、段々手慣れてきて、最後は結構な罠を張った騙しのテクニックまで使って、もうアマチュアではないよな、というレベルになっていた。IQ170のCIAエージェントだけはある、というところか。
レビューの評価はそれほどでもないが、今年ここまで見た映画では一番良かった。他人のレビューは当てにならないものだと改めて思った。
アマチャン
どんどん引き込まれて、ほんとにあった話か!?と思わせるくらいリアルに構成されてて面白かった
しかし、最後の最後が微妙なんよ。ヘンダーソンはなぜ生きてる。生きてたなら、訓練中にヘラーとどんなやりとりがあったのか知りたかった。なんか考えれば考えるほどモヤモヤするラストだった。
IQ170のCIA勤務
ラミマレック主演という事で、鑑賞
ローレンスフィッシュバーンが助演で期待大でした
頭脳明晰なCIA勤務の分析官が、テロに巻き込まれた奥さんの仇を取るお話
格闘技や軍隊で鍛えたチカラで戦う主人公が多い中、
体力技術がからっきしながら、頭脳戦で戦ったハーフボイルドなところがとても良かった
結局スッキリはしないねん。
復讐したところで虚しいだけ。
たがらと言って何もしないのは違う。
直で殺れないから爆弾で!てのもなぁ。
まぁ自分の正義に当てはめたら敵味方関係なく仕留めたいわな。
ジワジワくる展開のテンポ。アングラな世界をちょくちょくチラつかせながらの裏社会は身近なもんだと言わんばかりの世界観。
結局アマチュアなのはやりたい放題に出来ると勘違いしているクソ上司。映画も現実も一緒やね。
老害はいらん。若いのが世界を変えて行けばそれで良しや。
やったことなくても飛び込んでみる
初めは殺しに慣れてなさすぎて、はらはらさせられた。
危ういけど復讐のためだけに命を張れる男、頭脳でアプローチ。
ラスボスの長演説は図星だっただろう、自分の手で引き金を引いて殺すなんてできないよなあ。
ヒーロー気質ではなくて、自分のために殺しを試みる。
世界を救わなくたって、あれだけ動けるって凄いことだよなあ。
自分の得意分野で勝負するって大事、できることをやる。
ヘンダーソンが生きていて良かった。
インクワライン妻も生きていて欲しかった。
全体に薄味ではあるが及第点の復讐エスピオナージュ。「師匠」が「刺客」の設定は燃える!
やっとこさ今抱えている仕事にひと段落がついたので、久々に映画館にでも足を運んで、時節柄『教皇選挙』あたりを観ようかなと思ったのだが、ふと映画館のタイムスケジュールを確認していて、『アマチュア』と『プロフェッショナル』を続けざまに観られることに気づく(笑)。
『アマチュア』と『プロフェッショナル』をセットで鑑賞!
ああ、なんてわくわくする思いつきだろうか。
こういうくだらない「マイ・プログラム」を考えるのも、
映画館に通う楽しみのひとつである。
『バードマン』と『ドッグマン』と『モンキーマン』で「桃太郎」三本立てとか、
同日に『レザボア・ドッグス』と『バッド・ルーテナント』をハシゴして、ハーヴェイ・カイテル祭りとか。
というわけで、一本目は『アマチュア』。
ラミ・マレックって、『ボヘミアン・ラプソディ』の印象が強いから、てっきりパキスタン系かと思ってたら、エジプトにルーツのある人なのね。
そういわれれば、そういう顔立ちかも。
基本的には、ふつうによく出来たスパイ・スリラーでした。
なんていうんだろう?
よく出来てるけど、ちょっと薄味というか。
映画特有の臭気やエグ味が足りないというか。
なんとなく、TVくさいんだよね(笑)。
結構お金のかかった、Netflixとかの制作してる
オリジナル・ドラマを観ているかのような印象。
完成度が高くて、精緻に仕上げてはあるんだけど、
あっさりし過ぎていて、さらっと見られちゃう。
主人公は奥さん大好き。復讐に燃える。いいやつ。
CIAの上官は、いかにものろくでなし。悪いやつ。
奥さんの仇のテロリストも、わかりやすい悪玉。
話の展開も、すっきりしていて、ひっかかりがない。
ラストも思ったよりスイートで、毒気がない。
まあ……娯楽映画だから、それでいいんだけどね。
全然、悪くないんだけど……。
あまりに手際良く、わかりやすく、クセのない調子で、突出した作家性を徹底的に無臭化したうえで、卒なくまとめてあるので、いまひとつ作品に愛着が湧かない。
最近のアクション映画ってのは、こういう調子なのかなあ、と(笑)。
自分は70年代あたりのクセの強い映画群に愛着が強いタイプなので、このテイストだとちょっと物足りないかも。
― ― ― ―
物語の構造としては、典型的な復讐ものの類型をとる。
「4人」を順番に倒していくという構造は、フランソワ・トリュフォー監督の『黒衣の花嫁』(コーネル・ウールリッチ原作、ただし標的は5人)や、ついこのあいだ観たサミュエル・フラーの『殺人地帯U・S・A』を想起させる。
まあ、『キル・ビル』だって、敵は5人だったけど順ぐりに倒してたよね。
最近の復讐系アクション映画だと、主人公は元スパイとか、元特殊部隊員といった超凄腕の設定で、家族を殺されたリベンジとして、ひと組織をまるまる壊滅させるみたいなド派手なお話が多く見られるが、本作はその手のエスカレーションからは敢えて一線を引いたスタンスをとっている。
本作のキーワードは「アマチュア」。
主人公のチャーリーは、CIAの情報分析官としては凄腕であり、高度のハッキング能力と情報探査能力を備えている一方で、腕力や武器に訴えるほうは、からきしダメ。
いるよね、そういうの。
暗殺技術は高いけど、喧嘩はめっぽう弱い『必殺仕業人』のやいとや又右衛門とか。
詐欺師としては天才だけど、荒事は苦手な『特攻野郎Aチーム』のフェイスマンとか。
そんな彼が、妻を殺したテロリストたちへの復讐を決意する。
でも、彼には武装したテロリストたちを殺す技量がない。
そのとき、彼が取った手段は、思いがけないものだった。
上司の不正の証拠を押さえたうえで、それをもとに上層部を脅迫することで、暗殺者としての短期訓練プログラムを受講しようとするのだ。
(ちょっとここに関しては、展開に無理がないでもないw)
人を殺すこと。
世間的には、当然良くないとされる行為だ。
だが、軍や警察組織では、相手を殺す方法を学ぶ。
戦闘中の敵軍や、犯罪組織に相対すれば、
必ず必要となってくる技術。それが「人殺しの技術」だ。
単に、銃が撃てるとか、相手の急所を突けるとか、
それだけのことではない。
重要なのは、「一瞬の判断が要求されるシチュエーションにおいて、本当に相手の命を絶つことを即決できるかどうか」ということだ。
いうなれば、人殺しには、「一線を踏み越えられるマインドセット」が必要とされるのだ。
その準備のない人間、それが出来ない人間は、
いつまでたっても「アマチュア」でしかない。
本作では、「人を殺せるタイプではない」人間が、
キョドりながら、ビビりながら、
ターゲットを順ぐりに仕留めていく過程が描かれる。
当然、最初のオペレーションでは、うまくいかないことが多発する。
最終的には偶然なんとかなっただけで、流れとしてはほぼ失敗したようなものだ。
そこから、彼は考え方を変える。
直接対峙方式から、ブービートラップ方式に切り替えるのだ。
チャーリーは、彼なりのやり方で、
一人、敵をほふるごとに、
一人、仲間を喪うごとに、
「プロフェッショナル」へと成長してゆく。
― ― ― ―
この映画でなんといっても「美味しい」キャラは、ローレンス・フィッシュバーン演じる「ヘンダーソン教官」だろう。
かつての軍事教練の「教官」が、のちに「刺客」として派遣されてくるという胸アツ展開に、大昔に読んだ船戸与一の『猛き箱舟』を思い出して胸をふるわせる(あれも後半は敵を順番に始末していくタイプの復讐譚だった)。そういや、前出のやいとや又右衛門(大出俊)も、育ての親の大滝秀治と対決する回があったな。
このローレンス・フィッシュバーンが、鬼軍曹でありながら、どこか人間味があって、ホント良いキャラなんだよね。
やっていることがフェアで、敵に回ってからもどこか気にかけてくれていて、チャーリーからも「友」と呼ばれたりしている。
本当なら、復讐劇のほうより、師匠Vs.弟子の対決のほうをメインにした話を観たかったくらいだ。こういう関係性(最初は圧倒的な力量差があり、見下ろされていたキャラクターが、いつしか師匠と対等に戦えるだけの技量を得て、やがて相手からも一目置かれるようになる)は、どんなシチュエーションでも、ぐっと胸をかきたてるものだ。
もう60代だとはとても思えない元気なフィッシュバーンが、撒いても撒いてもターミネーターのように迫って来るシークエンスは、なかなかに見ごたえがある。
その他、肝要な節目節目で、美味しいところを全部かっさらっていて、ちょっとラミ・マレックが可哀相なくらいだった。
― ― ― ―
●敵のテロリストは4人とも白人で、
復讐者はアラブ系(役者はエジプト系)、
奥さんは白人、訓練官は黒人。
CIAの上官が白人、副官が黒人、情報官が東洋系。
やたら考え抜かれた人種構成に笑う。
あと、CIA長官と協力者は女性。
『インデペンデンス・デイ』以降、
細心の注意を払って人種・性別を配するのが
キャスティング担当の最重要任務となって、
もう30年になるんだな……。
●ロンドン、マルセイユ、イスタンブール、北海沿岸と
国と風景を変えながら、国際規模で話が展開するあたりは、
まさに『007』あたりのスパイ映画を、明確に意識しているんだろうね。
●本作にはロバート・リテルの原作(1981)があって、
日本でも『チャーリー・ヘラーの復讐』のタイトルで
1983年に新潮文庫から訳書が刊行されている。
ロバート・リテルは、80年代から90年代にかけて、
早川、文春、新潮あたりで結構翻訳が出ていた印象。
●さらに、本作はすでに一度映画化されていて、『ザ・アマチュア』のタイトル、チャールズ・ジャロット監督、ジョン・サヴェージ主演で1981年に公開されている。
小説の発売と映画公開が同年ってどういうこと? と思ったが、どうやらロバート・リテルは「先に映画の脚本のほうを書いて」「後から映画公開に間に合うようにそれをノヴェライズした」というのが本当のところらしい。
ネットで予告編だけ観てみたが、なんと「ガラスのプールを爆発物で破壊して、泳いでいる敵を倒す」というネタは、前の映画からすでに存在するらしい!
映画脚本ありきのお話だから、あちこちに映像「映え」するシーンがちりばめてあるってことだろうね。
あらすじを見る限り、いろいろと細部の設定は新旧映画で異なるようだが、大まかな話の流れや展開は、原作および旧作を踏襲しているようだ。テロリスト・サイドに女性が一人混じっているのも、旧作通り。
ただし、旧作のほうは、出ている俳優陣は見事なまでに白人ばかりで、そういう意味では、とてもポリティカリー・コレクトな配役のリメイク作と言える。
●細かいところでいうと、ジュークボックスで秘密データをどうしたのかよくわからないとか、上層部は脅されたからといってあんなに素直にチャーリーに訓練を受けさせるものだろうかとか、クリニックの衆人環視下で拷問(花粉で窒息)して口を割らせようとするのはさすがにどうかしているとか、あれだけ顔認証で追尾されているのに一向に顔を覆ったり変装する気配がないのはどうしたことかとか、後から偽の顔情報をいくらばら撒いても素顔で飛行機とか乗ってたらバレるのではとか、一方的に協力者を巻き込んだあげくにあんなことになった割にこいつまあまあケロッとしてるなとか、あの流れでいきなり女性長官サイドの殺し屋が割り込んできてヘンダーソンとやり合うのは興ざめだとか、二番目・三番目のテロリストが油断し過ぎで辛いとか、奥さんの幻影シーンが山ほど出てくる割になんの落ちもないのでがっかりしたとか、終盤でCIAの友人がいきなり北欧の街を訪ねてくる経緯や作品上の意図が良くわからないとか、最後のテロリストの親玉は舐めプしてないで早く撃てよとか、いろいろツッコミたいところはあるのだが、極端にそこまで気になるシーンというのはなかった気がする。
●もともとエスピオナージュというジャンルは、エリック・アンブラー、グレアム・グリーン、ジョン・ル・カレ、ブライアン・フリーマントルと名だたる作家たちの作品を順に想起してみたところで、軍属が主人公を務めるミリタリー・アクションに比べると、明らかに「地味」なジャンルなわけで、作品のテイストが「地味」であること自体は、むしろ肯定的にとらえられるべき部分だと思う。
スパイものは「地味」であるくらいが、ちょうど良い。
どちらかというとそれよりも、全体に「深み」に欠ける部分のほうが、個人的には気になるといったところか。
総じて、奥さんを亡くした「悲しみ」が「軽い」し、
テロリストたちに対する「怒り」も「軽い」し、
復讐を成し遂げた「達成感」も「薄い」。
そのへんがもう少し「映画らしい」装いで盛られていたら、もっと楽しめたんだろうけど……まあ、過不足ない出来の映画ではあったと思う。
そんなうまく行くかね。
CMで綺麗なプールのシーンがなんとなく気になって鑑賞。
デスクワーカーのひよっこが頑張る話。
もうまじでね、人殺しに向いて無さすぎる!
そんな自分の弱点を理解してどんどん手法を変えていく。あんなに人死ぬことに怯えてたのに段々と顔つきというか、目がバキバキになっていくところがお見事。
あと、ジョンバーサルが出てきてきゅん、、、
というか、これ、パニッシャーと似たような状況やんとネトフリマーベルにどっぷりな私はそう感じました。
奥さんの幻覚見えちゃうところとかほんとにね…。
主人公の心の変化が伝わらない?
決してつまらなくは無いんだけど、満足感は今一つ…
①最後にやるべき事がを見つけた主人公の気持ちの変化が伝わらない?(こっちが鈍いのかも…)…パズルを解いた時だと思うけど、分からなかった。
②テンポが悪い?…決して無駄なシーンがある訳では無いが、なんか乗り切れなかった。 最近の映画のテンポの早さに慣れたせいかもしれない。
特に主人公が最後に仇を殺さずに引渡すシーン、パズルを解くシーンがサラッとしているので、主人公の気持ちの変化が感じ取れず、感情移入出来ない→最後に大空に飛ぶシーンの感動が伝わらない。
期待が高かったかもしれませんが…
自分ができること、できないこと
妻を殺された、その悲しみと怒りと喪失感は妻を殺した者達を殺すことで消えるのか?という内省的なチャーリーをラミ・マレック好演、適役!自分が仕掛けた爆弾の爆発音にびびる箇所はまさにアマチュアで思わず笑ってしまったし可愛かった。
チャーリーの行動のきっかけは妻の死であったことに間違いはない。ただ彼は、監視カメラ映像記録のチェックと暗号解読を経てCIAの長年に渡る暗部を突き止めてしまった(ここで「スノーデン」との共通項を強く感じた)。だからこその彼の行動だと私は思った。私怨や復讐の為に理性なくして駆られた狂気ではない。その点、彼はアマチュアではない。冷静さがなくては、いくらIQ 170でも自分に課された(と彼は思っていたと思う)ミッションを全うすることはできなかったはずだ。
チャーリーはジェームズ・ボンドではない。コーヒーは自分で飲むのではなく妻のために淹れる。ワルサーPKKにも格闘技にもアストンマーティンにもオメガにも縁がない。ましてトム・フォードのスーツは目立ち過ぎで有り得ない。「ウォッカ・マティーニ、ステアなしで」なんて注文してる場合ではないのだ。彼にはQは居ない。チャーリー自身が頭のいいQだからQ不要。Mも居ない。これが一番辛かったろう。自分の職場の古狸の悪行を見つけてしまったから孤独だ。ボンドウーマンは居ない代わりにチャーリーには賢く勇気のある優しい妻サラの愛と、自分と同じレベルの超優秀なイクワライン、就任したばかりのCIA長官、そして自分の特性を見抜いてくれたヘンダーソンという、3人の女性と1人の男性が居てくれた。
退職する年齢を過ぎても、権力をもってつるんで私腹を肥やしているおじさんの皆さん、若い人や女性を馬鹿にしたり甘く見るのは辞めて仕事も辞めて隠居してください。見苦しいです。
おまけ
映画の中でチャーリーはあちこち移動する。ロンドン、パリ、マルセイユ、マドリッド、イスタンブール、ロシア、フィンランド。でもご当地映像を入れてなくて清々しかった。観光旅行してるんじゃないんだから!音楽、音響効果、映像よかった。続編希望!
意味わかりません
なんですかこれ? もっと頭脳戦かと思ったらそんなにたいしたことなかったので、期待外れ。
正直、途中途中も意味わからんし。 しかしそんなに簡単にターゲットにたどり着くんかいな?
そして、全く意味わからないのはラスト。3人も結果的に殺めているのに、最終的な目的である本星は、そうしない復讐劇。
さらにさらに、成り行き的にとはいえ、殺人者なのに、世間的にもおとがめ無し?
どういうこと?
マレックの目力で緊張感がマシマシ
妻をテロリストに殺害されたCIAのデスクワーク職員が復讐を誓うお話。
デスクワークといっても、その鍛え上げられた体では、運動神経や体力が無いという設定はムリがあるので銃の扱いが下手、そもそも引き金を引けないというキャラ設定まで。
で、IQや科学、化学およびITスキルはものすごく高く、ちょっとしたもので爆弾系を作ってしまう能力はマクガイバーレベル。
なので、じつは並みのCIAスパイよりも優秀なのでは?と思ってしまう。
その能力でテロリストというかCIAと対峙していく。
彼らの裏をかいていくところはなかなかおもしろい。
冒頭からの主人公の几帳面な性格と目力、フィッシュバーンの演技は緊張感を高め、ド派手なアクションがないところを補完してくれた。
地味だけど、面白かったです。
CIAも映画に出てくればその幹部の誰かは黒幕率100%という期待を裏切りません。
怪しい奴が怪しい動きをして、やっぱりワルだったというオチはもはや伝統芸能。
映画界のキングオブ黒幕の名に恥じない皆さんです。
自宅で家族の前で逮捕されるスカッとシーンも含めておつかれさまでした。
アマチュアっちゃアマチュアですけど
出張先のロンドンで妻がテロに巻き込まれたCIAのデスクワーカーがテロリストに復讐するために上司を脅して殺しの訓練を受けるも爆弾作成スキル以外適正無し。
それでもなんとか妻殺害の関係者をジリジリ陰湿(笑)に狩っていくのだが。。。
タイトルがアマチュアで尚且つ、やっつけCIA訓練受けたんで仕方ないにしても最初のメッシュの女の家に入る際にドアの前で動画のピッキング講座見ながらピッキングするのはさすがにどうなんですか?w
二人目の高層ホテルの屋外ガラスプール破壊が見ものだった(尋問失敗したけど)
@ローレンス・フィッシュバーンの扱いが雑だったけど概ね面白かったです。
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