アマチュアのレビュー・感想・評価
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柔能く剛を制す!?
「ボヘミアン・ラプソディ」で見事なフレディ・マーキュリー役を演じたラミ・マレックが主演とあり、洋画音痴な私も遅ればせながら劇場へ足を運ぶ。スパイ映画もアクション映画も復讐映画も好んでは観ないので、あまり知識のバリエーションはないのだけれども、そんな私でも主人公チャーリーが復讐に向かない人物であることは一目瞭然だ。誰からみても復讐とは縁のなさそうなひ弱に見えるチャーリーがいかにそのミッションを遂げるか?!そこがこの映画の最大の見どころだろう。
妻を失った深い悲しみの中で、あれほど冷静に緻密に計画をたて実行できるというのは、私からすればほんまに「アマチュア」なんかい?って思うのだけれども、その己の悲しみの感情さえも上手くコントロールし、全てを計算のうちに進めていく完璧頭脳派チャーリーのやり方は、筋肉ムキムキのいかにもアクション系俳優がマシンガンを振りかざしてドンパチするアクション系復讐劇よりも、私には斬新でうんと好みではありました。ただそんなに上手く計算通りいくんかなぁ〜とは思いましたけどね🙄
いかにも「お前には復讐は無理そうだ」顔のチャーリーや、いかにも舐められてた女性CIA長官
見た目に騙されて
舐めてる方々は要注意ですよ!
「柔よく剛を制す」
令和の時代、いろんな復讐のカタチがありますからね🤫いちばんそれらしい顔をしていない人がいちばん怖い人だったりします。ホンマ普段温厚いい人の豹変狂気がいっちゃん怖いからね😱ただ今作品の復讐は狂気というより、ただただ「クレバー」のひと言。やっぱり頭のいい人は基本敵に回したくないよね🤫
このラミ・マレックという俳優さん、なんとも言い難い「憂い」がお似合い。ラミ様のギラリとした眼光に触れてしまうと、どうしてもあのフレディが蘇りますよね。名作でしたからね。帰ってもう一度「ボヘミアン・ラプソディ」を観ようと心に決めて劇場を後にしたのでした♪
追われながら追う、スリルある展開
主人公は実践経験ゼロの素人という、一風変わったスパイ・アクション。CIAの分析官が主人公なので、完全に「アマチュア」かというとそうでもない気がするが、頭脳を駆使して復讐相手に迫っていくさまと、CIAに追われる身となることに二重のスリルが発生して、飽きずに最後まで見られるよく出来た娯楽作だ。
心優しい男が、妻がテロに巻き込まれたことで復讐の炎を燃やすが、どうしても直接人を殺すことができないで葛藤する。だから、爆弾で殺すとなるわけだが、とにかく人を殺すことに逡巡し続け、復讐で本当に気が晴れるのかと葛藤する。この主人公の葛藤を横軸に、CIAに追われながら犯人グループを追い詰めていく、二重の追いかけっこが縦軸となって物語を展開していく。
ローレンス・フィッシュバーンがいい味だしているし、主人公の友人の汚れ仕事をしているCIA局員もいぶし銀だった。ラミ・マレックも神経質な表情が作品にマッチしていてはまり役だと思う。
常に自分のフィールドで戦う
いかに最愛の妻・サラを理不尽に亡き者にされたからと言って、情報機関に職を得ているとは言え、デスクワーカー(分析官)で、それ故に銃器の取り回しにも不慣れな素人が(その道ではプロともいうべき)テロリスト相手に復讐を企てるというのは、ある意味、荒唐無稽ともいえるのですけれども。
ただ、チャーリーが成功した「秘訣」を一つだけ指摘するなら、それは、彼が常に自分の得意分野で勝負を挑んできたことではないでしょうか。
強い執念は言うまでもなく、常に「自分のフィールド」=得意分野で闘ったことが勝因だったことには、異論がないことと思います。
顧みれば、日常の仕事など、ライバルとの競い合いの場面では、自分のフィールドに相手を引き込めた者が、最後の勝利者になることは、経験的にも知られていることと思います。
その意味では、ふだんの日常での指針(心がけ)にも、相(あい)通じそうです。
そう受け止めてみると、「ズブの素人がやって、こんなに上手くいくのか?」というツッコミはさておき、これはこれで、なかなかの佳作だったと、評論子としては、言えたとも思います。
(追記)
多くのレビュアーのレビューを読ませてもらうと「展開がご都合主義(で面白みに欠ける)」という評が散見されます。
確かにそういう気配もないわけではないのですけれども。
しかし、派手なアクション・シーンやカーチェイスなどが満載の従来のエスピオナージ(スパイもの)とは一線を画し、「もっぱら頭脳戦に方向を転換した」というふうには評せないでしょうか。
銃器によるドンパチに代わって、I.Q170とかいう設定の主人公の能力を活かして、パッキングなどの手法が多用されるのも、令和の今の
電脳時代(コンピューター社会)を暗示しているともいえそうです。
ある意味、電脳時代=コンピューター社会の脆(もろ)さが暗示されているとも、いえるとも思います。
その点で、評論子的には、スピオナージ映画として、新境地を切り拓いたとも受け止めることができるでしょう。
佳作だったとも思います。
殺しの素人ならではの復讐の仕方が面白い
パソコンオタクがいかにして復讐するか
ようやく見れた
オリジナルの『ザ・アマチュア』に全然及ばない凡作B級サスペンスアクション
正直これは吹替版まで用意して上映するほどの作品ではなかったと思います。それでも一時期興行成績ランキング2位でしたから未だ宣伝効果ってデカいんやなぁと感心します。宣伝でも全然言うてないですがこれって1981年のジョン・サベージ主演『ザ・アマチュア』のリメイク、要するに今映画化するにはネタ的に少々古臭い題材。内勤の人間が現場に出るって設定は当時新鮮だったと思うんですが、CIAの分析官ジャック・ライアンが大活躍する映画が何本も作られた後ではさすがに凡庸。ダメなアクション映画ってつまるところ予告編以上のクライマックスがないんですが、これもそれ。一番の見せ場がスカイプールの底を抜いて悪党を落とすところで、これってオリジナルにも似たようなシーンがあるにはあるんですが、ジェイソン・ステイサムが『メカニック ワールドミッション』で同じことやってるので今更?としか思えない。助演陣にもいいキャストを揃えているんですがそれも全然生かしきれてない。特に要所要所に現れるCIAエージェント役のジョン・バーンサルなんか何のために出てくるのかサッパリ解りません。お前、ひょっとして出張でっち上げて観光してるやろ?って疑ってしまいます。ということでしょーもなくはないですが、オリジナルに全く及ばない半端な作品でした。
全てがイマイチ、中途半端。
ラミマレックの狂気
ラミ・マレック久々の主演は◎
配信(dmm)で視聴。
ボヘミアンラプソディ以来のラミ・マレック主演だが、新しいタイプのアクション
サスペンスで面白かった。予想以上。ラミ・マレック主演のチャーリーは特殊訓練を受けたが、訓練指導者から人殺しはできないとダメ出しされ別のやり方でテロリストに復讐する。
なるほどなと唸らされながら観た。ハラハラ・ドキドキする作品。映画館で観れなかったことが悔やまれる。満足できる作品。
知能的なジョン・ウィック風
前半はジョン・ウィックと同じフォーマットにしか見えない
かつ、IQ170という設定の凄さがあまり分からない
もちろん、ランチの会話やちょっとした情景描写で、頭の良さは分かるのだが、IQ170ということの凄さが分からない
(そもそもIQ170だからなんなんだ?というのもある)
たかだか一日で戦闘が理解できるのか?とかCIA内部の駆け引きとかは、あぁ、テレビ的と思ってしまう流れ
後半は、知能戦になるのだが、中盤からローレンス・フィッシュバーンの無駄遣いになっているようにも思う
もう少しこの辺りを描写して欲しかったかも
面白いんだけど、入り込めないというのが、全体的な感想
おそらく次回作もあると思うので、そこでしっかり評価が決まると考えている
天才は一人だけでも天才。
静寂のインテリ復讐劇ーー
『アマチュア』は、妻を失ったインテリ主人公がその頭脳を駆使して復讐に挑む――しかしその“熱量の低さ”が最大の特徴だ。
殺された妻の存在は物語の出発点だが、彼女が襲われる場面は防犯カメラ映像を通じてしか描かれず、主人公自身も現場の悲劇を直接体験しない。だからこそ観客は「がんばれ!」という感情移入が難しく、復讐劇としてのカタルシスが薄い。
だが、この“熱の低さ”こそが本作の仕掛けでもある。タイトル通り「アマチュア」な復讐――完璧なスパイでも、激情に駆られるでもない、淡々とした知性戦が繰り広げられる。加害者も黒幕も、登場人物全員が抑制された感情で動き、画面全体にクールな緊張感が張り詰められている。
一般的な復讐アクション映画(例:『96時間』)のように「大切な人が今まさに危ない!」というリアルタイムの切迫感はない。そのぶん、「もし自分だったら」と現実的に想像させるリアリティと、既成概念を覆すスパイものとしての新鮮さが際立つ。インテリが淡々と用意した罠が奏功する瞬間は、むしろ静かな驚きと共に心に響く。
総じて、『アマチュア』は“激情ではなく知性”で描く異色の復讐劇。熱量高めのアクションを期待すると肩透かしを食らうが、その控えめな演出が織り成すクールなスリルは、逆に新鮮な味わいを観る者にもたらしてくれる。
ちょっとご都合主義ではある
予告編でワクワクして
あんなのアマチュアぢゃない
2025 34作目(劇場 7本目)
アマチュアではない笑
冒頭こそ冴えない内勤のCIA職員として描かれているが、本当にそこだけでアマチュアではなかった。考えてみれば007シリーズで唯一ボンドを殺した(致命傷を負わせた)ヴィランのラミ・マレックが脆弱スパイなわけがないのである。
最初の方は主人公がギーク(オタク)キャラっぽく、リュックを背負ったりしてて、花形のジャイアンタイプの凄腕スパイにいじられたりする様子が描かれるが、上司を脅して訓練に入るあたりから「キングスマン」方面へ行くかと思いきや、そっちはそんなに苦労した様子もなく、元々の知性と、妻のための復讐というモチベーションで、それ以降は完全に「ボーン」シリーズ。モヤモヤする展開かと思いきや、わりとバサバサと敵を派手に殺していくので、楽しく観ていられる。
「007」のQや、「ミッション・インポッシブル」のルーサーなど、どのスパイ映画でもハッカー役は凄すぎて、なんなら主人公なしでもハッカーキャラの活躍だけで結構危機を乗り切れちゃうんじゃないかと思わされるが、これはまさしくそういう映画。ラスボスを嵌めるに至ってはハッキング能力凄すぎなうえ、現場のスパイとしても度胸据わりすぎ。
要するに、ギークの観客に、スパイとして活躍する夢を与えるという意味で、「妻のための復讐」と、当初はギークだという入口を設けて、あとは勧善懲悪スパイ物という感じ。つまりスパイの「なろう系」なのだが、訓練後のスパイ像が007的な方向ではなくジェイソン・ボーンなので、訓練自体も「キングスマン」や「レモ第一の挑戦」のようなファンタジックな味付けにならず、リアル寄りの重さがそれなりに維持できていたのがよかった。
ただ「アマチュア」だったのは最初の15分ぐらいかな? ラミ・マレック主演のボーン・シリーズ単体作と考えればOKじゃないでしょうか。
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