アマチュアのレビュー・感想・評価
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世代で最高の頭脳がいるのは羨ましい
予告編から期待してた通りに面白い。期待値(もちろん私個人のものです)に対しての達成率100%!!
逆に言うと期待値以上の驚きはなかった、ということなのだが、満足度はかなり高い。
【CIAに反旗を翻す男 VS CIA(長官だったり、幹部だったり、何かのチームの隊長だったり…色々)】という構図にハズレはない。ジェイソン・ボーンシリーズのように。
英国のMI6、ロシア(旧ソ連)のKGB、イスラエルのモサド。中国、北朝鮮、イランとかの諜報専門部署もそうだと思うけど、おそらくその時代の諜報活動に必要な最先端技術の国内トップクラスの頭脳がそれぞれの機関に集まっている。それらがこれまたトップレベルの射撃手や格闘技術を持つ者とスリリングに交錯し…なんてパターンの映画がつまらないわけがない。この作品は焦点を当てる特殊技能が従来のものと若干変えてきてはいるけれど、そのぶん主人公が敵役を出し抜いていく様子は軽やかで楽しいーーー奥様が殺されたことへの復讐という暗さが意外なほど自身の行動には影響しない(テロリストにだって悲しむ家族はいるのに…的な躊躇は一切描かれない。自分は殺しに向かないという躊躇は描かれるけど)。
ところで、日本の諜報機関(一応あると仮定して)には、世代最高クラスの頭脳は集まっているのだろうか。国際社会、国際情勢についての情報収集はほとんどアメリカ任せなのだと思うけど、トランプさんが日米同盟とか安保はアメリカにとって赤字のディールだから破棄しちゃうぞ、なんて言い出した時に、日本が不利にならないよう水面下で工作できる諜報員なんているのだろうか。どうかいて欲しい。
思ってたよりは・・・
内勤のCIA職員(殺しの素人)が妻を殺害した犯人を追うため奔走する、という大枠のストーリーはわりと目新しさを感じて鑑賞した。
しかして実際は、主人公の素人感を出そうとした弊害か、行き当たりばったりに行動しているわりに何故かうまく行く、というご都合主義感を強く感じた。
ストーリーは一本道で特に裏切られる展開もなかった。主人公はIQ170の天才だと作中前半で判明するので、緻密な計画で周りを翻弄するような話なのかとウキウキしていたが、それほどでもない。
また、途中でとある協力者が登場することで、下手に他力本願な感じになったのも残念。この設定なら孤軍奮闘で精神的に追いやられ、もがき苦しみながらも目標を達成する様を見たかった。
とはいえハラハラする場面も何度かあったし、ラミ・マレック始め俳優陣の演技は良く、なんとなく見る分には楽しめると思う。頭を空っぽにして見てほしい。映画館の大画面で見る必要まではないかも。
予想もつかない殺しの手法
冒頭からチャーリー・ヘラー(ラミ・マレック)の人物像がわかるような
エピソードで構成し、
割りかし早い段階で妻サラ(レイチェル・ブロズナハン)がテロリストに殺害され、
復讐にかられる導入は実に引き込まれた。
チャーリーのアタマの出来が桁違いすぎて、
銃撃や格闘ができなくても、爆弾づくりやトラップの仕掛け方が秀逸で
テロリストたちを追い込む様は、不謹慎だがワクワクした。
爆弾づくりを教えたのは、チャーリーの教育係を任されたヘンダーソン(ローレンス・フィッシュバーン)
だが、銃撃などはチャーリーの向いていないとキッパリ。
でも、学ぶことを学んだらとっとと出ていくチャーリーが素晴らしすぎる。
きっとヘンダーソンから命を狙われるのも時間の問題と予想していたのだろう。
途中、インクワライン(カトリーナ・バルフ)とのハイテクを駆使した共闘が
見応えがあり、ちょっとチャーリーも救われるじゃないかと思っていたら、、、
なかなかうまくいかない。
(インクワラインといい感じの仲になるのは、妻サラに対していかがなものか!?なんて無粋なことを思った)
最後のひとりを追い詰める場面では、最もチャーリーらしさを感じたし、
CIAの上官たちが一層されていく様も、予想はしていたが胸がすく思いがした。
私としてはヘンダーソンとの共闘に期待していたので、そういうつくりにして欲しかったな・・・と。
追手として恐ろしいという展開も充分に面白いが、転じて共闘してくれたらもっとワクワクしただろうと思う。
ラストもチャーリーが前を向いて生きている感じがして好感が持てたし、鑑賞後感も良かった。
一方、伏線がたくさんあったと思うが(サラが残したチャーリーへのプレゼント「パズル」など)回収さらずに
風呂敷広げっぱなしなところはちと残念。
やはり俳優としては、ラミ・マレックの魅力が全開で、良い役だったと思う。
作品は私好みで楽しめたが、
パンフレットがなく余韻に浸れない・・・というのも残念だった・・・。
あ、でも、残念と言ってはいるものの、作品は面白かった。
アマチュアとは何か、という一つテーマを追いかけた作品。それは成功していて後味は爽やか。
設定としてはジェイソン・ボーンのシリーズにやや似ている。組織を敵に回して徒手空拳で戦わなければならないところ。ヨーロッパ各地を協力者の力を借りながら転々とするところも似ている。
ただ主人公であるチャーリー・ヘラーは分析官であり、現場の工作員ではない。戦闘力を著しく欠いているところがボーンとは違っていて、それをどうカバーしていくかが見どころなのだが。
というかこの作品はそもそも暗殺者のアマチュアというのはどういったものなのかという問いかけをテーマにしている。
これについては答えが出ていて、「人を殺せない」ことがアマチュアであるという。だから彼は一度として直接的な射殺や刺殺という手段を取らない(というか取れない)時限爆弾を使ったり、プールに破壊工作をしたりして、復讐は果たすが逃げ道は残す、つまり100%の確率では仕留めないところがプロの仕事ではなくアマチュアであるとのことなのだろう。
ハッキングや破壊工作の細微には触れておらず、仕掛けの面白さにひかれるところは少ない。伏線(と思われる部分)が回収されずアレっと思うことも多々あった。
でもアマチュアを描くというテーマはブレることなく徹底され、最後も派手なアクションはないもののいかにもチャーリーらしい結末の付け方で後味は悪くなかった。
ラミ・マレックは役柄によく合っていた。
意外性たっぷりのリベンジ・アクション
ひ弱な男が頭脳とPC解析で追い詰める国際的テロ組織。
スパイのイメージを覆えすスパイ・映画の誕生です。
チャーリー・ヘラーはCIAの分析官。
貧弱な体型だが知能指数は170。
主人公はスパイのスキルを何も持たない分析官です。
現場には一切出ないで日長一日、
地下の個室でパソコンに向かうのが仕事だ。
スパイの経験ももちろん皆無なのだった。
出張でロンドンへ赴いた妻がテロに巻き込まれて、
人質として殺された。
悲嘆の中、復讐心が激しく心を占める。
そんなCIA分析官がチャーリーの妻を殺した国際的テロ組織に
たった1人で頭脳で追い詰めるリベンジ・サスペンス・アクション。
ヒーローのいないスパイアクションはそれだけで特異だ。
衛星画像の地形を見ただけで、
季節、時間、日差し、葡萄畑の畝の幅・・・
それだけの情報で、場所を特定するチャーリーは格好いい。
妻の幻影のフラッシュバックに涙しつつ、
復讐の炎を燃やす。
彼に力を添えるCIA教官にローレンス・フィッシュバーン。
ジョン・ウィックではジョンの精神的支柱の役だったが、
銃を構えても引き金を弾けないチャーリーに人間味を感じる。
しかしテロ組織の実行犯への仕置(殺し)はエゲツない。
イギリス→プロヴァンス→スペイン→ロシア、
と、標的を追って世界は広がっていく。
{自分の居場所をフェイクで流す技に驚嘆)
一番良かったのは《ラスト》
流石のIQ170と、胸がすく。
《そのフェリーボートの防犯システムを作ったのは俺だ》
これぞ頭脳的なスパイ。
こんな男を絶対に敵に回したくない‼️
超地味なラミ・マレックが格好良く見える
小粋な映画だった。
単純な復讐劇ではない所は面白かった
MR. ROBOT
やりたいからやる、その自覚と責任
アマチュアとプロの1番の違いは、「やりたいからやっている」のか「やらなきゃいけないからやっているのか」の違いだ。
つまり映画「アマチュア」における最も重要なこととは、主人公・チャーリーの人を殺すという決断と行動に逃げ場がないことなのである。
銃を撃たないスパイ・アクションであることよりもチャーリー・ヘラーという1人の男の決意とその行方を追いかける、そんな物語だ。
妻を殺したテロリスト、それを追うチャーリー、チャーリーを始末したいムーア、ムーアの動きに不信を感じる長官、という具合に追跡が多重に展開していくのが面白い。
そこにCIAの訓練教官・ヘンダーソン大佐や情報提供者のインクワイラインも絡んでくる。
チャーリーが自分の意思で復讐することに起因して事件が起こることに影響されていくのか、ヘンダーソン大佐やインクワイラインの行動も「やりたいからやる」「やりたくないことはやらない」の方向に進んでいくのも興味深い。
「やりたいからやっている」という意味では、ムーアもある意味アマチュアかもしれない。彼の隠密作戦は非公式で非合法であり、多分そのせいで誤爆が起こったり、予定外の人質事件が発生したりしている。公式に予算がついての作戦なら、テロ組織を作戦部隊代わりに使わなくて済むし、バックアップも万全、状況分析だってもっと大掛かりにやれるはずだ。
チャーリー捜索を「内々で」済ませようとしたことそのものが、長年に渡るCIAの私的利用が原因であり、その考え方が染みついているせいなのだ。
チャーリーの復讐が超個人的な動機と認識しやすいのに対し、ムーアの動機は一見「国家を背負った大義」のように見えやすい。だが、本質は同じだ。決断したのは自分自身であり、「やりたいからやっている」ことなのだから。
スパイ・アクションのように見えて、実際はチャーリーを中心にした超ヒューマン・ドラマ。
そうなってくると、主人公・チャーリーのキャラクターにどれくらい説得力を感じられるかが重要で、ラミ・マレックから感じられる知的さやヘタレさはこの映画を成功させるための重要な要素だし、ラミ・マレックが演じている時点で映画は9割成功していると言えるだろう。
少しずつ成長しながら、「最も大切なこと」つまり「妻はどうして殺され、その責任は誰にあるのか」にたどり着いたチャーリー。
チャーリーをその結末に導いたのは、やっぱり愛する妻であるサラなのだ。セスナという翼を手にしたチャーリーを思って、「高く飛びすぎないで」というメッセージとともに計器のパーツを贈ったサラ。
進むべき方向を確認する時、いつもサラを想うことが出来るように。
それは復讐という暗い道でも、選択するべきものの指針となったはずだから。
人間的な魅力とちょっとした痛快さ、ホロ苦いセンチメンタルさを併せ持つ、新時代のスパイ映画として楽しめる作品だったと思う。
ラスボスが
どうしてあんな危険を自ら背負ったのか、そんな異常者にも見えなかったのに。
馴れ馴れしい同僚の意図は何だったのか?
遠くから見てれば殺人じゃないのか。
ちょっと腑に落ちない点がありました。
汚れ仕事にあぐらをかく様な奴が出て来るなら、日本版CIAとか要らない。
ロシア未亡人が可愛らしい、モーフィアスイイ表情、ラミマレックは身体大丈夫なのか、役作りだったら良いが。
主人公がちょっと地味目だけど、ひねりの効いたミッション・インポッシブル
面白かったです。奥様を殺されたCIAの職員が、自ら復讐しているうちに、背景にある陰謀との繋がりに気づきます。よく見てないと見逃がしそうですが、単なる復讐劇で終わらず、ひねりが効いていて、楽しめました。
復讐と言いながら、主人公が銃を撃てない素人の時点で、ある意味、ミッション・インポッシブルなんだけど、情報収集を駆使し、得意ワザで乗り越えていきます。身一つで逃げ回りながら、あっちこっちを飛び回って、お金はどうしてるんだろう?程度の疑問はありますが、そこはスパイ映画ですから、固いことは言わないです。
それと、CIAの長官が堅物でした。民主党時代に選ばれたのかな? ディールを重んじるトランプさんなら、この長官は速攻で解任してそう・・・と、映画を見ながら思っていました。
最弱の暗殺者?
現実離れな無双の強さで敵を圧倒するジェイソン・ステイサムのまるで対極に位置するような最弱アクション俳優ラミ・マレックと言うことで今後はよろしくとかでしょうか?
何故かすごく期待していたのだが、残念の方が強めにの結果だった。
最愛の妻を殺され復讐の鬼になる筈がなりきれず、ただ何となく結果として目的を成し遂げてしまったという感じで「お前の気持ちはそんなものか!」と途中で気合いを入れてあげたくなった。
入れ歯無しで本作に臨んだラミ・マレック演じる主人公チャーリーはIQ170の天才で暗号解読のスペシャリストの設定なので、わざわざ暗殺の訓練を受けなくても元々持っているスキルだけで何とでもなるのではと思いながら観ていた。(解錠のスキルは動画でw)
花粉攻撃は斬新で感動したし、これからどんな彼なりの復讐が見られるのか期待してしまったし、ハイテクの真逆のクラシックな飛行機が趣味とかいいところもたくさんあったのに。
最近のこの手の映画ではどこへでもハッキングでき、粗い画像を容易に補正し、顔認識で世界中のどこにいるかを特定出来るのが当たり前の設定になっており、ほとんどのスパイアクション映画はこれらを多用しているが、いい加減何とかならんものかと思う。
まあ確かに犯人特定に時間がかかったり、隠れ場所を見つけられなかったりすると話は面白くなくなってしまうのでわかるんだけど。
『君が残した「パズル』のなぞ。」
出張先のホテルで起こった立てこもり事件に巻き込まれ亡くなった妻・サラ、…の復讐をと動き出す地下5階CIA本部・暗号解読・解析課チャーリーの話。
7階にある幹部フロアーに呼び出され、事務的に妻の死を訃げられて、…妻の死を調べれば何かを隠す幹部連中、PCを使えばプロのデスクワーカー・チャーリーが妻を殺した立てこもり犯4人組の男達を殺ろうとCIA訓練場で人の殺し方を学び始めるが…。
タイトルの「アマチュア」がちゃんと効いてる主人公のチャーリー、向き不向きって言葉がある通りPC使っての仕事はプロ、殺しはアマチュア、…フランス・パリの建物の螺旋階段で殺せるタイミングはガッツリあるのに…、花粉攻めの彼女を放てば逆にやられて。
人を殺せるタイプの人間ではないチャーリーのミス、あたふたにハラハラドキドキと。トルコ・イスタンブールの彼女インクワラインの立ち位置が個人的良かった!
インクワラインの展開にはちょっと残念だったけど作品としては惹きこまれ面白かった!上映時間約120分体感時間は150分。
Into the clouds. Sarah
ラミ・マレック は007ノー・タイム・トゥ・ダイでダニエル・クレイグ最後の強敵を演じた。
今作ではCIAに所属はしてはいるが、スーパースパイでは無いデスクワーカーの気弱な暗号解読者・チャーリー。
そんな大人しい主人公が自分の持ち得る能力を活かして、テロ事件で殺害された妻の復讐を果たそうとする物語。
今迄のスパイの人間像は、組織の陰謀を暴いたり、危険な国際ミッションに挑むとても強くクールに見える人物。しかし実は人間的で、抑強扶弱を行う正義漢。
そんなステレオタイプからパラダイムシフトした感のあるのが本作。
(現実に映画も対外諜報機関であるCIAが、その制作過程に深く関わっていると言う話しも有り、自らのイメージを操作すべく暗躍している事実は、あまり知られていない。
そう言う意味では、新たなCIAのイメージ戦略かも?)
復讐の戦いを進めて行く中で、多くの妨害や障害が有るが、アマチュア・スパイが段々とタフになっていく姿が頼もしい。
度々、サラとの回想シーンがあるが、最後はチャーリーの目的をやり遂げた安堵の表情。
しかし復讐は達成したが二度と戻って来ない大切な人を想う悲しい気持ちが置いてけぼりになって、行き場を無くしまった様を描いている。
ラストシーンで、サラから貰った最後のプレゼントのセスナ機で初フライトをする。
「空高く舞い過ぎて、迷子にならない様に」とチャーリーを心配してくれた、亡き妻がくれたコンパスが切ない。
75~80点ぐらい。スパイ・テクノロジー
スパイ復讐モノって感じの映画だけど、スパイ・テクノロジーがカッコ良くて、世界を股に掛ける壮大なスケールで描きます。
ラミ・マレック目当てで観ようと思ったら、カトリーナ・バルフも出てることを知って嬉しかった。
ラミ・マレックはCIAのコンピューターオタクを演じてますが、カトリーナ・バルフの役柄は秘密にしときます(笑)
『ベルファスト』観てから彼女のファンなんだけど、今回の役カッコ良かったし、いい役だった。
出てくるのは後半だけど、お楽しみに(笑)
IMAXで鑑賞したけど終始ずっと通常画角で、この映画のIMAX上映は通常カメラで撮ったものをIMAXスクリーンで上映してるだけ、ご注意を。
通常画角だと分かってたら通常スクリーンで観たのに、損した気分。
毎回思うけど、画角のアナウンスしてほしい。
映画自体のスコアは、75~80点ぐらいです。
優れた演出とやや粗いキャラ設定
転落死や爆死、領海侵犯させて逮捕させるよう仕向けるなど、主人公が復讐の手段に直接的な戦闘を用いない点は斬新だと思う。
戦闘教官がなぜ急に主人公の味方になったのかの描写が少なく、やや唐突感がある。CIAに所属する人物が主人公を守るために上官の指示に背き、同僚である他の捜査官を殺害するといった展開は少し強引すぎるのではないだろうか。
セキュリティ回避やハッキングを用いた攻防、謎の協力者など、スパイ作品としてのお約束はしっかりと組み込んだうえで、復讐手段にはオリジナリティを持たせているなど、演出は優れていると思う。一方で登場人物の行動に一貫性がない箇所がいくつかあり、キャラクター設定の粗さは少し気になった。
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