おいしくて泣くときのレビュー・感想・評価
全344件中、61~80件目を表示
王道のラブストーリー
子供食堂(子供ごはん)をやめないでね。
今の世の中、経済的理由で家に帰って夕御飯のない家庭の小中学生が結構いると云われている。
話は30年前から始まり、当時の子供食堂をやっていた家の息子の高校生の心也が、いつも弟と食べに来る同級生の夕花の悲しい話。
色々な事情があるだろうけど夕花は母親の再婚相手の義父が飲んだくれのギャンブル好きで、母親に働かせて、子供(特に母親の連れ子の夕花)に当たり散らして食べる物のない生活をしていた。そして、子供食堂にたまに子供2人で食べに行くことが何よりの楽しみだった夕花は学校でイジメられる事で心也と心を通わせるようになり〜
最後、30年経って(夕花の記憶障害もあり)交通事故のニュースで夕花の親族が押し花の心也の名前を頼りに、タカナシ建築事務所と言う処から来た女性が夕花の面影のある顔をしているので娘だとピンと来た。
ただ、夕花が昔の記憶がないと言うことが理由で会いに来れなかったのを娘が連れてきて、バター醤油焼きうどんを食べる事で昔の記憶が蘇ると言うラスト。大人の夕花が昔ながらのうどんを食べておいしくて、昔の記憶を思い出して泣くとき、ああこの2人はやっと報われたなと感動させられました。
こんな感動させられる話ばかりでないけど、子供食堂をしていることで、そこで育った子供が将来幸せな人生を送っていって欲しいと願います。だって生きていれば必ずいいことがあると思いたいです。
追記 2回めも見に行ったけど、安田顕さんの演技が良かった。話の中での存在感があり、心也君の父親がこんなにも素晴らしいのを上手く演じている。
原作小説と結末が違うというレビューを見たので本屋で立ち読みしてみたけど、映画としての脚本はこちらの方が映像として見せるので四つ葉のクローバーの件などは良かったのでないかと感じた。(小説は小説としての良さがある。)
これは名作
事前情報なしで飛び込みで鑑賞。回想シーンから始まるが、昭和の再現度が高い。部活、学級新聞、図書室での打ち合わせ、アル中のクソ親父、二人で海など、テンプレの展開が続くが、どれも非常に完成度が高く、その場面の魅力をしっかりと引き出した映像だった。全体的なテーマである子ども食堂は偽善か?というのも考えさせられる。最後のシーンはいろいろなことが頭に浮かんできた。とどめがuruのエンディングで、完璧だった。
老若男女全ての人に観て欲しい作品
公開日に観て、現在4回鑑賞済。
毎回観るたびに涙量が更新されています。
主演の長尾謙杜さんの演技がとても素晴らしかったです。スクリーンに映ったそこにいるのは15歳の風間心也でした。心也にしか見えなかった。それくらい役を自然に演じていました。
元々、目で演技する、表情の使い方が特化していて、自然に演じた役になれる方なので、観る前から安心しかなかったです。
【過去作 HOMESTAY(真とシロの2役)、岸辺露伴ルーヴルへ行く(青年期 岸辺露伴役)、室町無頼(才蔵役)】
心也の葛藤、感情が溢れ出るところや、若さゆえの行動。観ていて羨ましくもあり、心が痛くなったり、応援したり、あたたかい気持ちになったり、あなたはどう考える?と問われてる気持ちにもなりました。
予告にもありますが、心也と夕花の雨のシーンは本当に美しく儚げでした。実際に雨も降ったと聞き、雨も味方してくれて、「笑ってるけど心では泣いている」素敵なシーンになっていました。
心也と夕花のお話ではありますが、心也と父の関係性も本当に素敵で感動しました。
長尾くんと安田顕さん演じる心也と父の温かい親子愛、言葉ひとつとってもグッときて涙しました。父の心也に対してするある動き、私はそこが特に大好きです。
私の友人が5年前くらいからこども食堂の経営企画や援助をしています。話も聞いていたので、寄付など協力出来るところはしています。
おいしくて泣くときを見て、こども食堂がある現実と、なければいけない日本の起きている環境を知って何かを感じてもらえたらいいなと思います。
横尾監督が初日舞台挨拶で、原作が大好きで読み込んで本当は3時間超えになっていたと。
泣く泣くカットしてこの映像時間になったと話していました。いつか3時間超えの映像も観てみたいです。
ラブストーリーだけではなく、人を大切に思う気持ち、家族愛、今起きてる現実、観た人が「何か」を必ず感じられる作品です。
ネタバレできないので多くは言えないですが、
中盤以降はずっと泣いていました。
大人になって色んな事に左右されて我慢して生きていたりします。
感動だけではなく心があたたかくなる作品ですし、映像も美しいのでぜひ映画館で観て欲しいです。
がっかり
原作の著者森沢明夫さんが大好きでずいぶん前に原作を読み、映画化されると聞いて喜んで前売りを買って観ました。
が、本当にがっかり。
これまで映画化され、自分が観てきた森沢作品はがっかりすることがなかったから本当に残念。
こんなに薄い内容だったかな?
原作のよさが脚本?で軽減されてると感じました。
また、演出?も荒くて乱暴な気がしました。
主役の二人や、安田顕さん、ディーン・フジオカさん、尾野真千子さんもよかったのですが、脇に出てくる役者さんが残念。
特に、駅で警察が夕花を保護する際の、心也を押さえるシーン。
警察官が、前に行こうとする心也を制止するのですが棒立ち。心也のドアップでその警官役もドアップになるのですが、表情がなくて演技をしてないなーと。
あと、高校生の夕花は左利きなのに、大人になった夕花は右利き。記憶を失うと利き手も変わってしまうのかしら?
冒頭登場した夕花の弟は、最後のシーンには出てこないの?…とか。
それと、心也の子ども時代を演じた子役さんは大人になった心也であるディーン・フジオカさんに面影が似ていてしっくりくるのだけど、高校生時代の長尾謙杜さんは、どうしても別人にしか見えず、脳が受け付けられませんでした。
そんなこんなが気になって、全く泣けずがっかりでした。
30年後のキャストがねぇ。
バター醤油焼きうどんが食べたい‼️
この作品は甘酸っぱくて、切なくて、ノスタルジックで、エモーショナルな青春映画の名作ですね‼️学級新聞の作成を任された中学三年生の心也と夕花。それぞれに家庭の事情を抱える二人は好意を寄せ合う。しかし夏休み中に引っ越しすることになった夕花は、心也と最後の思い出に海へ遊びに出かけ、再会を約束して別れるが・・・‼️映画は30年後、45歳になった心也の回想という形で始まるのですが、まずこの作品構成がウマいですね‼️心也と夕花のひと夏の思い出がノスタルジックに描かれ、まるで大林信彦作品みたいです‼️舞台の一つとなる心也の父が経営する食堂もミョーに印象に残る‼️子供にはタダで食事を提供するこの食堂の定番は「バター醤油焼きうどん」‼️四ッ葉のクローバーや母の日記みたいな小道具もさりげない演出だけど絶妙に琴線に触れる‼️そして主人公の二人をはじめ、心也の父と母、夕花の義父と弟、同級生達まで、準主役から短い出番のキャラに至るまで、それぞれのキャラ描写が厚いですね‼️特に心也の父と母を演じた安田顕さんと美村里江さんの存在感は素晴らしい‼️でもやはり主役の二人‼️15歳の長尾謙杜と當真あみちゃん、30年後のディーン・フジオカと尾野真千子さん‼️15歳の二人が成長したらこうなるんだろうなぁ、みたいな完璧なキャスティング‼️ラスト、心也の営む食堂で「バター醤油焼きうどん」を食べた夕花が記憶を取り戻して涙するシーン‼️15歳と30年後のキャストをフラッシュバックさせながら描く、この名ラストシーンの尾野真千子さんの涙に、観てるこちらまで涙が出てきました‼️
あたたかい涙が流れる映画
タイトルの意味がわかった瞬間に涙が溢れ出し、最後のセリフでトドメを刺され、エンドロール中も涙が止まりませんでした。
キラキラな青春だけではなく、心也と夕花それぞれが置かれている状況に苦しくもなりますが、観終わった後は、春の風が吹いたように爽やかであたたかい気持ちになりました。
キャストの皆さんの演技が素晴らしいです。
とても良い作品でした。
展開下手くそ!泣くか!あっだめだ泣いた
キャストはよかったですが
良くも悪くも「アイドル映画」ではありましょう。
冒頭の事故シーンの描写のあり得なさで嫌な予感はしました。
脚本や演出が「手を抜いてる」とまでは言いませんが、「真剣になっていいものを作ろう」としてる感じは伝わってきません。
設定のゆるさやご都合主義的展開、フェードアウトするキャラクターの多さなど、スタッフの方々は真面目に仕事してほしいと切に思います。
「室町無頼」で見た長尾謙杜さんの別の魅力は味わえましたし、予告だけだと少し苦手に感じていた當真あみさんも素敵でした。安田顕さんはややオーバーアクトですが、作品を支えられてましたね。
やらぬ善よりやる偽善(本来の意味はちょっと違うけど)
松竹お得意の青春ラブコメとは一線を画した社会問題を取り上げた作品でした。予告編で得た情報だけで、こんなハードな内容だとは思いもよりませんでした。
物語の始まりは30年前とのことなので、あの頃「こども食堂」などはもちろんどこにもなかったですし、2010年代になって全国に広がりだしましたが、2024年に1万箇所を超えたそうです。
現状では色んなパターンがある(無料や有料、週一や月一)ので、それぞれの地域の特性や活動する個人や団体などによって全く違うのも事実です。 「食育」や子どもの居場所のための「こども食堂」は続けていくことがなかなか困難ですが、この映画の舞台となる30年前ならば「偽善」などという言葉やその利用者に対する差別もあったかもしれません。
現在では「生活保護受給者」に対する差別はネットの上ではまかり通っているようですが。
何も行動を起こさない自称善人よりも、それがたとえ売名行為であり自己満足であったとしても身を削って(もしくはお金を使って)ボランティア活動などを行う方が仮に他人に偽善者と呼ばれたとしても尊いことだと思います。
この作品の真の主人公は安田顕演じる食堂の親父だと思います。
しかし、ここのところ(35年目のラブレターも)安田顕は「ええもん役」が続きますね。
清々しい気持ちになります
『学級新聞』懐かしいですね。模造紙を広げてマジックで描き始めるとレイアウトがよくなくて何枚も無駄にしたものです。全然関係ありませんが名古屋いや愛知岐阜?では模造紙で通じる人はほぼ転校生です。なんせB紙が標準語だと信じて疑わないですから。『ケンミン刑事(高杉亘さん)』ならすぐ出身地を突き止めそうです。
余計な枕はほどほどにしますが。
ストーリーやレビューは全く白紙状態でいつもの土曜日朝イチ観られる作品の中からこの作品を選びました。にもかかわらず純粋な2人の高校生のやりとりに胸を熱くしながら訳もわからず泣きそうになる自分がいました。
『こども食堂』も最近某TV局のおかげで松重豊さんを見る機会が増えその存在は理解していたつもりでしたがなかなか難しいものがありますね。偽善とは思いませんが同級生の悪ガキたちみたいな見方も絶対あるんだよなあ、なんて思ってしまいます。
30年前のヒマ部の2人のやりとりは初々しくてキュンときますよね!男の子は初見でしたが女の子(當真あみさん)は日テレ朝のZIP で藤木直人さんの娘さんを熱演してたのが懐かしいです。『かがみの孤児城』の吹替もよかったですし。
そしていいところには必ず安田顕さん、と言っても過言ではないと最近思います。シリアスものから少しコメディチックなものまで主役たちを喰いかねない素晴らしい俳優さんですよね。尾野真千子さんの食べて泣くところも『駅』での石田あゆみさんの敬礼しながら泣くシーンのでごとくこちらも涙してしまいます。
全くノーマークでしたが一日遅れの私の誕生日祝いとしていい映画観せていただきました。ありがとうございます!
追伸
クソ親父、最後まで大水洋介さん(ラバーガール)だと思ってました。
「おいしくて泣くとき」の伏線回収
つらくて、悲しくて、涙を流してしまうシーンがたくさんあったけど、かなしい物語としては終わりません。うれしくてあたたかい涙も溢れました。
すごく奇跡的な話で、実際にはこんなことないだろうとは思うけど、あのふたりに似た境遇の人、境遇だった人は、たくさんいると思います。います。
「ひま部」があって本当によかった。居場所がひとつでもあれば、人は生きていけて、逆に言えば、居場所がないと、人は生きていけないんだ。
「こどもごはん」として自分の食堂で無料でごはんを振る舞った父。この場所から2人の未来は始まっていた。子どもの不幸は俺の不幸でもあるんだ、と絶対的に味方である父。なんだその目は!と暴力を振る父。色んな父親がいる。だけど、あんな父親じゃなかったら、あんな環境じゃなかったら、出会えなかったよな、とどうしても咎められないのです。
作品名がずっと不思議だったけれど、今は納得。
バター醤油焼きうどんが食べたい。
最後はいい
生きていれば、きっと幸せになれる
本作は、生き辛さを抱えた高校生の純愛物語を通して、生きることの意味に迫っている。言語表現(台詞)と映像表現が程良い密度でバランス良く配置されているので、劇中で観客が考察する余白がある。観客の人生経験を重ねて作品世界に没入できる。意味深い台詞の余韻に浸ることができる。最近の、台詞高密度、映像表現高密度作品の対極にあるシンプルな作品である。
本作の主人公は高校生の心也(長尾謙杜)と夕花(當真あみ)。幼い頃、母親を亡くし子供食堂を経営する父親を持つ心也は偽善者の息子と揶揄される。一方、夕花は継父の暴力と貧困に苦悩していた。孤独な二人は、学級新聞編集委員に選出されたのを機にひま部を結成し次第に惹かれ合っていく。しかし夕花は突然姿を消す。夕花との約束を守るため心也は夕花を捜す。30年後、漸く夕花の行方が分かる・・・。
心也が夕花の笑顔で恋に落ちるシーンが出色。表情のみの演技だが、心也役の長尾謙杜の夕花の笑顔に魅入られる表情の演技、夕花役の當真あみの透明感のある瑞々しい笑顔の演技に説得力がある。二人の演技力の高さが分かる。
心也は夕花を亡母と来た海に誘う。逃避行である。海に向かう電車の中で、相席になった二人と同年代の姪を亡くした女性の、“生きていれば、きっと幸せになったのに”という言葉に二人は疑心暗鬼になり食い下がる。今の二人には明るい未来は見えなかった。ここが本作の主題であり観客への提示である。
夕花は継父の暴力で記憶喪失になっていた。夕花は子供食堂に案内される。ここからは、大人になった夕花役の尾野真千子の独壇場である。不安そうに椅子に座り大好物だった料理を食べる。記憶が走馬灯のように蘇ってくる。そして目の前にいるのが30年後の心也(ディーン・フジオカ)だと確信する。尾野真千子の台詞の少ない表情の演技が見事。作品の題名がラストを集約している。
生きていれば、きっと幸せになれる。この言葉は、未来の自分との約束であり生き辛い時代を生きる現代人への熱いメッセージである。
好きなジャンル
清らかなヒューマンストーリー。観て良かった。
否定的な内容なので読まなくていいです。
この映画で最も感動したのがエンドロールのロケ地表記。印象的なベタ凪の海に、瀬戸内?と思っていたら、わが故郷、愛知県の三河湾だった。海辺は蒲郡市の西浦。更に実家から徒歩圏内の豊川市のカフェが舞台だったので驚いたわけでした。そこで0.5点追加。
映画については複数の友人も誉めてて、オイラもいいお話だとは思う。役者は安田顕もディーンフジオカも良かったし主役二人も良かった。しかし、「良くできた話」好きの身としては途中にボコボコ空いてる穴が気になってしまい、感動的なラストシークエンスも全ノリとはなりませんでした。
例えば正体を明かさず確証もないのに無償で修理を申し出る娘とか、普通なら最初に明かすはずなのを映画の構成として最後に謎解きするために隠している様にしか見えない。描かれるイジメも、高校生が机に落書きとかダルすぎだし、イジメの根拠で「子ども食堂で被害を受ける層」って誰なのか良くわからない。母が描かれないのも意味ありげだが説明なし。あと脳の障害でなどの説明もなく左利きが右利きになってるとか、名前も覚えてないのに頑張って建築士になりほぼ直後に出産してるの?とか。篠原ゆき子はどんな関係?とか、弟は30年も見つけてないけど姉ちゃんを真剣に探したの?とか。いろいろ気になって。
以上、良かったみなさん、失礼しました。
全344件中、61~80件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。