「あの踏み込み方がやや受け付けない」ドライブ・イン・マンハッタン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
あの踏み込み方がやや受け付けない
ダコタ・ジョンソンだから観たとも言える本作。少し怒ったり呆れたり微笑んだりする表情が、期待通り美しく憂いがあってよかった。
空港から自宅に向かうタクシーの中で繰り広げられる会話だけの映画。これで映画を作るってなかなか勇気がいる。カットもそうだけど、表情や演技に力がないと飽きてしまうから。若干飽きそうな時もあったけど、それなりに楽しく観ることができたのは2人の俳優の存在感のおかけだ。
脚本の方も、徐々に事実が明らかになる流れは悪くない。彼女の今後を考えると、(たぶんあまり変わらない気がして)切なくもなるがわずかでも希望が生まれたであろうラストは救われる。ただ、あのドライバーの踏み込み方や決めつけなんかが個人的にちょっと受け付けなかった。おじさんが若い女性をあわよくば口説こうとしているように見えてしまうときもあったりしてちょっと気持ち悪い。それに初対面であそこまで踏み込まれて、自分をさらけ出すことなんてできるのかなとも思ってしまうし。もちろんあの短時間でどこまで描けるのかと考えると、あのあたりが限界かもしれない。
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