「パニック映画としては、非常に面白いけど」新幹線大爆破 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)
パニック映画としては、非常に面白いけど
映画館で上映するというので、見に行きました。Netflixには加入していないので、初見です。サブスク用だと、あまり大きな画面で見られることが想定されていないかなと思いましたが、大画面でも問題なかったです。いくつかアップになりすぎていると思うところはありましたけど。
パニック映画としては、よくできていて面白かったですが、ツメが甘いところがいくつかありましたね。甘いところに気づいたのは、大画面だったからでしょうか?
実際にJR東海の保線係だった田中要次さんが、一生懸命東京駅の線路をつなげても、東北新幹線の電力は50ヘルツで、東海道新幹線は60ヘルツなので、E5型新幹線は東海道新幹線を走れません。北陸新幹線のE7型だったら、両方の周波数に対応していますけどね。前作は国鉄の協力が得られずに、実際はその先にも線路があるのに、博多駅で線路が途切れるという設定になってしまいましたが、今回はJR東日本が協力している割に、なぜこうなったのか、という感じです。また、草彅さんが運転席に向かうという時、窓からの光の動き方から、どう見ても反対方向に向かっているシーンもありました。総理補佐官の彼、最後の方で、それまでなかったのに鼻に大きなおできができていました。ストレスでできちゃったという設定でしょうか。
犯人2人の関係性が、いまいちよくわかりません。LINEか何かのやりとりの画面が少し映りますが、もっと瀧さんが花ちゃんに接触していく様子があってもよかったと思いますね。父親に反発しているということをどうやって知ったのかとか。特に花ちゃんの方の動機が、あそこまでのことをする理由としては、あまりにも軽いので、もっと瀧さんがその気にさせるようなくだりがあってもよかったかなと。
救援に向かった車両が「ALFA-X」だったのは、JR東日本からの依頼ですかね? でも試験車両であって、普段使っていない車両をそんなに急に使えるんでしょうか?
「ALFA-X」の運転手は「深町くん」だったり、森達也監督や白石和彌監督が出ていたりと、出演者をしっかり見たくなる配役でしたね。車内販売のワゴンがアップになった時、たくさんの「ほや」が映ったのは、笑いました。
現在、首相が誰になるのかという状況で見た訳ですが、主役の名前が「高市」なのは、ちょっと気が散ってしまいましたね。
全般的には、手に汗握る、面白い映画です。
