劇場公開日 2025年10月3日

「もう少し現実感があれば」新幹線大爆破 toshijpさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 もう少し現実感があれば

2025年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

まあまあの満足度。乗り物パニックものとしては及第点。

人物紹介の導入部からテロリストの電話、そこからの車内の様子や
対策本部の対応、危機一髪で何とか最悪の事態を防いでいく展開が
良かった。

スピードを一定以上に保たなければならない、そして走り続ければ
必ず終着駅に着いてしまうというサスペンス。

”JR東日本が特別協力し、実際の新幹線車両や施設を使用した撮影が
行われた。”と言うだけあって本物ならではの映像が見られる。

特殊効果を使った場面も多い。迫力はあったものの現在の技術水準では
本物らしく見せるのには限界があると感じた。

人間ドラマの部分は一部を除いて人物描写が表面的でいかにも架空の
登場人物という感じがした。

特に犯人像。テロに至る動機、人物の背景、誰にも気付かれずに
どうやって爆弾を仕掛けることができた?など説得力が足りなかった。
意外性を狙ったのかもしれないが、「あの人の主張も一理あるな」と
思わせるものがなく、本人の主張を聞いて「は?」と思うばかりだった。

犯人を特定する過程も「は?」となった。電話による犯人とのやり取り
を通じて犯人像を絞っていったり駆け引きをしたりといった知的な
楽しみには欠けると感じた。

1975年東映製作のオリジナルを現代風にリブートした作品だと思って
いたら1975年の事件が実際にあったという前提での物語だった。

1975年の事件との関連性を意識しすぎたのが逆効果だった気がする。
そのせいで物語が小さくまとまってしまった印象。犯人の年齢にも
違和感がある。

途中までは良くできたサスペンス映画だと思ったがだんだん”失速”
してしまった感じ。

各部門の精鋭たちが知恵を絞り人的資源・物的資源を総動員して困難を
克服していく所は良かった。

演者たちも豪華な顔ぶれ。主人公の車掌を草彅剛、運転士を のん 、新幹線
総合指令所の総合指令長を斎藤工が演じた。制服姿のプロフェッショナルを
みんな見事に演じていた。他はまあそれなりに。

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Netflixには入会していない(そもそも家で映画鑑賞する習慣がない)ので
興味はあったが鑑賞できずにいた。今回は映画館で期間限定で上映とのこと。
東京ではイオンシネマシアタス調布1館のみの上映。

この機会を逃したらもう鑑賞できないと思い、初めて調布へ出かけた。
何となく遠いと思っていたが新宿から京王線の特急で20分弱で着いた。
意外と近かった。

イオンシネマシアタス調布はIMAXレーザーを含む11スクリーンのシネコン。
ここでしか上映しない作品があったらまた来ても良いと思った。
ひとつだけ、この規模のシネコンにしてはロビーが異常に狭いのが不満だった。

toshijp
おたかさんのコメント
2025年10月9日

共感ありがとうございます(_ _)

特に犯人像。テロに至る動機、人物の背景、誰にも気付かれずにどうやって爆弾を仕掛けることができた?など説得力が足りなかった。
犯人を特定する過程も「は?」となった。電話による犯人とのやり取りを通じて犯人像を絞っていったり駆け引きをしたりといった知的な楽しみには欠けると感じた。
1975年の事件との関連性を意識しすぎたのが逆効果だった気がする。
そのせいで物語が小さくまとまってしまった印象。犯人の年齢にも違和感がある。
途中までは良くできたサスペンス映画だと思ったがだんだん”失速”してしまった感じ。

これ、一言一句が言い得て妙で、1000点満点(笑)のレビューです😆
これがなければ、レビュー点数が4.5近くいってもおかしくないので、非常にもったいないですね😌

おたか
かざままさんのコメント
2025年10月8日

はじめまして〜共感ありがとうございました。
もう東京の映画館では上映されてるのですね。
残念ながら地元映画館ではやっていません…
迫力ある映画館の大きいスクリーンで観たかったです。

かざまま