「真心を持つとは。」風のマジム デブータさんの映画レビュー(感想・評価)
真心を持つとは。
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チムは沖縄の方言で心や魂の意味。
真(マ)のチムでマジム。
真心を持つ人になってほしいと云う細やかな家族の願い。
名は体を表すと謂いますからね。
沖縄名産のサトウキビを使ったラム酒造りに邁進する女性の御噺。
派遣社員として働く会社の社内ベンチャー企画に応募したのがキッカケ。
最初は別に…新興地場産業で沖縄県を盛り上げよう!とか、島興し頑張ろう!なんて大仰な大志が有った訳じゃない。
大好きな酒好きのおばぁや大切な友達と一緒に美味しいお酒で酒盛りしたい!って…そう云う単純明快な理由。
でも、やり始めたら、トコトン諦めない。
豆腐作りを生業として長年…職人魂を魅せてくれたおばぁの背中を視ていたから、
自然と小さなことでも、真心を持ってやり遂げる人間になっていた…
思い描いた小さな夢が、マジムの熱意を中心に徐々に大きなウネリとなって現実として成り立っていく。
勿論、現実は夢の様に甘くはない。
でも、劇中…マジムに厳しい喝を入れる人はいても、嫌がらせをしたり邪魔をして心を腐す人が一人も出てこない。
マジムの本気な想いに呼応して、本気な人達が自然と集まっていく。
人間の優しさ、頑張る人が報われる…それを是として当たり前として描いてくれる尊さ。
ホッコリと安らぎの涙が…流れてくる。
そう云う素敵な作品でした。
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