みんな笑え

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劇場公開日:

みんな笑え

解説

うだつのあがらない落ちぶれた五十路の落語家の、ほろ苦い生きざまを描いたドラマ。

50歳になっても人気も人望も野心もなく、恋人もずっといない、世間から見れば落ちぶれた落語家の太紋。師匠である父は、認知症によって引退し、家に帰れば父を介護する毎日を送っている。そんなある日、太紋は売れない若手漫才師・希子と出会う。希子との出会いから、太紋は自分の人生を見つめ直していく。

蜷川幸雄演出の舞台などで活躍した個性派俳優・野辺富三が主人公・太紋役を務め、「凪の憂鬱」の辻凪子が希子役、渡辺哲が師匠でもある父親役をそれぞれ演じた。そのほか、片岡礼子、今野浩喜らが脇を固める。監督は「くそガキの告白」「生きててよかった」の鈴木太一。

2025年製作/105分/G/日本
配給:ナミキリズム
劇場公開日:2025年2月8日

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(C)2024 映画「みんな笑え」製作委員会

映画レビュー

5.0不器用の愛おしさ、人情の暖かさ

2025年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

主人公の落語家 太紋、お笑い芸人 希子 との関係を軸にしつつ、
彼らを見守る周囲の人間の暖かさや、
背景、置かれた状況の空気感がしっかり伝わってくる映像やセリフがすばらしい。

主人公の落語家 太紋は世間的には不甲斐ないかもしれないけれど
不器用ながら彼なりに一生懸命に生きている姿が
野辺さんのイメージにぴったりハマっていて、
時に気持ちがグチャグチャになって暴走してしまう姿には可笑しくも、
不思議と共感、感情移入しながら観ました。

父親の渡部哲さん初め、
希子の辻さん、母親の片岡さん、弟弟子の今野さんなど
太紋の周りの人物もみなキャラクターが典型的ではなく、
活き活きしていてほんとうに魅力的。

そして落語の噺と太紋の生き様、
お笑いの舞台と寄席がシンクロしていくクライマックスでは思わず涙。
じんわり暖かい気持ちで劇場を後にしました。

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HK

3.5キャスティングの妙が光る噺家話

2025年2月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

過日、K's cinemaで上映されている本作を鑑賞するために、ネットでチケットを購入しました。ところが、うっかり『雨ニモマケズ』のチケットを間違えて買ってしまい、改めて慎重に購入し直した結果、無事に本作を鑑賞することができました。

落語好きとしては必修科目とも言える本作。物語は、父親であり師匠でもある初代・萬大亭勘太(渡辺哲)の名跡を継ぎ、二代目・萬大亭勘太となった斎藤太紋(野辺富三)を中心に展開されます。初代は人気・実力を兼ね備えた名噺家でしたが、高座でネタを忘れたことを機に引退し、息子に名を譲ります。現在は認知症を患い、自宅で静かに過ごしています。

一方、二代目は父の実力には遠く及ばず、寄席に上がっても常連客がタバコを吸いに立ってしまう始末。彼は初代と異なり新作派で、「夢のベストナイン対決」を得意ネタとしていますが、客の反応はイマイチどころか“イマサン”といったところです。

“親の七光り”として注目を浴びがちな二世ですが、落語の世界でも“二世議員”や“二世タレント”同様、ネガティブなイメージがつきまといます。歴史を振り返れば、五代目・古今亭志ん生の息子である十代目・金原亭馬生と三代目・古今亭志ん朝という稀有な親子も存在しますが、まあこれは特別な例なのでしょう。

本作の二代目・勘太=斎藤太紋は、“二世”の負の側面を煎じ詰めたような人物像であり、主演の野辺富三のキャスティングは、あまりにハマりすぎて怖いほどでした。あのフラのなさは、中々出せるものではないと思われます。

もう一人の主役は、なかなか芽が出ない女性漫才コンビ「レベチーズ」の濱本希子(辻凪子)。彼女は勉強のために訪れた寄席で二代目の「夢のベストナイン対決」を聞き、その内容をヒントに漫才のネタを考え始めます。こうして、二代目と希子の擬似師弟関係が生まれるのでした。

辻凪子の漫才は非常に巧みで、本職の芸人かと思うほどの出来栄えでした。特に後半、相方が入院し、一人二役でネタを演じる場面は、まるでナイツの実験漫才を彷彿とさせるもので、強く印象に残りました。

主演の野辺富三と辻凪子は今回初めて観ましたが、初代・萬大亭勘太役に渡辺哲、そして希子の母親でかつて二代目と交際していた濱本陽子役に片岡礼子が起用されており、その安定感が作品の土台をしっかりと支えていました。特に片岡礼子は、先日観た『嗤う蟲』でも素晴らしい演技を見せており、その魅力に再び惹き込まれてしまいました。

上映後には、先日観た『雨ニモマケズ』同様、監督らによる舞台挨拶がありました。K's cinemaは、今回で2回連続の訪問となりましたが、アットホームな雰囲気があり、制作者や出演者の話を直接聞く機会が多いなど、実に素敵な映画館だと感じました。

そんな訳で、本作の評価は ★3.4 といたします。

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鶏

2.5超入門落語ザムービーで粗忽の使者にでていた今野浩喜の高座シーンがす...

2025年2月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

超入門落語ザムービーで粗忽の使者にでていた今野浩喜の高座シーンがすこぶる良かった。
桂文治(10代目ではなく11代目)が居酒屋の客役で出ていた。ラーメンね。
巨体の落語家親子とからむヘルパーさん役の和田光沙の顔がより小さくみえました🤩
抜け雀が演れるなら······なにもねぇ······まくらの続きのようなネタをやり続ける必要ないんじゃないの?

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カールⅢ世

3.0抜け雀

2025年2月8日
Androidアプリから投稿

楽しい

単純

幸せ

何事からも逃げてきた、自作新作落語一作一辺倒で、落語ファンから愛想を尽かされた50代の落語家の話。

枕が始まるとまたこれかと…タバコ休憩をとられたりヤジがとんだりのポンコツ落語家と、実力が伴わないのにネタも書かずアドリブで漫才をして叱責される女性漫才師が交流するようになり巻き起こっていくストーリー。

このネタだけで何十年も?なんてあまりにも向上心がない感じだったけれど、一応ベストナインの中味は変わっている体なんでしょうかね?
なんて思わせる流れもあったし、意外な…でもない匂わせまくりの人間関係からのゴタゴタがあったりと結構遊んでいた感じだけれど、スナックでのドタバタ劇はなんだかね…。

まあ、そこからの本業での山場はありがちながら盛り上がったから良かったかな。

あっ、下ネタに頼る噺家はどうかと思うけれど、映画館ではウケてましたよw

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Bacchus