みんな笑え

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みんな笑え

解説・あらすじ

うだつのあがらない落ちぶれた五十路の落語家の、ほろ苦い生きざまを描いたドラマ。

50歳になっても人気も人望も野心もなく、恋人もずっといない、世間から見れば落ちぶれた落語家の太紋。師匠である父は、認知症によって引退し、家に帰れば父を介護する毎日を送っている。そんなある日、太紋は売れない若手漫才師・希子と出会う。希子との出会いから、太紋は自分の人生を見つめ直していく。

蜷川幸雄演出の舞台などで活躍した個性派俳優・野辺富三が主人公・太紋役を務め、「凪の憂鬱」の辻凪子が希子役、渡辺哲が師匠でもある父親役をそれぞれ演じた。そのほか、片岡礼子、今野浩喜らが脇を固める。監督は「くそガキの告白」「生きててよかった」の鈴木太一。

2025年製作/105分/G/日本
配給:ナミキリズム
劇場公開日:2025年2月8日

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(C)2024 映画「みんな笑え」製作委員会

映画レビュー

5.0骨太で、誠実な作品

2025年4月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

映画を観ているうちに、これはドキュメンタリーなのではないかと感じてしまうほど、登場人物たちのやり取りが自然だった。「落語は業の肯定」という言葉は、談志の名言として知られるが、その業をまさに自身で体現しているかのような、主演の野辺富三さんが素晴らしかった。
太紋(二代目勘太)が背負わされている環境は確かにハードだが、それだけを理由にはできないどうしようもなさや情け無さ等が、やっぱり観ている観客は、自分に重ねる部分があって、愛おしさを感じるのだと思う。
この映画は、そうした「業」の描き方にごまかしがなく、なおかつ、無理にエモさを出すための不自然な演出や背景説明なども皆無。けれど、カメラワークやその時々の画面構成は、内容に合わせて神経が行き届いており、キチンと不特定多数の観客を信頼して誠実につくられた作品であることが伝わってきた。それに、脇を固める、希子役の辻凪子、希子の母の陽子役の片岡礼子、父であり師匠の先代勘太役の渡辺哲、弟弟子役の今野浩喜、そして、ヘルパー役の和田光沙の演技が、それぞれに本当にすばらしい。
内容は観てのお楽しみということで、ここではあえて触れないが、自分は所々に目頭が熱くなる場面があった。(もちろん笑える場面も様々な上で)

公開劇場は多くないかもしれないが、お近くで上映されていたら、是非足を運んでいただきたい佳作。
また、本日の上映は、鈴木監督と主演の野辺さんのアフタートークありだったのだが、その中で視覚障害がある観客の方から、バリアフリーの音声ガイドの出来が素晴らしかったとの発言もあった。様々な方に楽しんでいただけるような作品になっていることも付け加えたい。

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sow_miya

落語とは人間の業の肯定

2025年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 「落語とは人間の業の肯定」という立川談志さんの言葉をそのまま物語にしたような、初老になっても売れず人間としてもダメダメな落語家のお話です。

 落語に限らず、演芸・演劇・音楽その他の芸術でもこうして年とっても売れず、かと言って他の業種に移る事は今更できなくなった人は多くいるんだろうなとしみじみ感じさせられました。それは本人に才能が無いせいなのか、努力不足なのか、運が悪かったのか分からず、本人は不貞腐れていくばかり。

 一方、落語家を主人公にした物語を観る度に改めて思う事。殆どの場合は、俳優さんが落語家を演じるのですが、その噺がやはり本職の落語家とは全く違うのです。その所作のせいなのか、語り口なのか、間の取り方なのかは分からないのですが、俳優さんが演じているとしか見えません。端的に言って、噺がちっとも面白くないのです。本作は、売れない落語家の話だからそれでもよいのかも知れませんが、いや、若手の前座だってもっと落語家らしい語りだと思います。つまり、落語とはそれほどに難しい話芸ということなのでしょう。

 一方で、若手漫才師をめざす辻凪子さんの舞台での語りは、「この人、本当に売れる芸人さんになるかも」と思わせる勢いが感じられました。

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La Strada

2.0主役の野辺富三さんは熱演。 助演の辻凪子さんは好演。

2025年3月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

あんまり面白さを感じなかった。

主役の野辺富三さんは熱演。
助演の辻凪子さんは好演。「夜のまにまに」で、主人公の姉を演じていてファンになりました。
主役の父役の渡辺哲さんも善き。
片岡礼子さんは色気があって良かった。

モタモタした序盤から徐々に転がって、中盤は中々面白くなって来たのに、最後があまりにありきたりだったかな。

物語の力が意外に弱くて、少し残念だった。

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ねこたま

4.0いい映画だとは思いますが

2025年3月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

いい映画だとは思いますが、太紋が介護中の父親の首を絞めたり、希子が西条に包丁を振り回しているのを見て、少し引いてしまいました。物語の展開上やむを得なかったとも言えますが、もう少し描きようがなかったのかなと思ってしまいました。
別の話です。辻凪子さん八面六臂の大活躍ですね。既にいろいろな場所で活躍されているようですが、xでの西野凪沙さんとの「なぎなぎコンビ」で初めて知りました。

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ひろ702