「成長するパパ。」神は銃弾 t2lawさんの映画レビュー(感想・評価)
成長するパパ。
「誘拐された娘を取り戻す父親」という『96時間』を連想するモチーフだが、相手は質の悪い狂信カルト集団。そのためディテールは生理的に嫌な気分になっていく。元秘密工作員のリーアム・ニーソンではなく、警察の内勤事務方のさえない役柄のニコライ・コスター=ワルドー。しかしカルト集団から離脱したマイカ・モンローとバディとなっての、娘追跡ロードムービーが展開されるなかでタフに変貌していく。結局は暴力でしか解決できないことがある、というキリスト教的正義をふりかざす欧米社会へのアンチテーゼになっているようだ。
それにしても途中で語られるから理解できるが、邦題はイマイチ腑に落ちない。というか乱暴な気がする。まあ、ボストン・テランの原作小説の原題を直訳した邦題がソレなのだから致し方ないだろう。だが、どれほど原作を読んだ者がいるのだろう。
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