「Sir! Good luck!」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング Scottさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0Sir! Good luck!

2025年6月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ミッション:インポッシブルって、トム・クルーズがニッコリして、トム・クルーズが走って、トム・クルーズがアクションするっていうトム様映画だよね。
でもラスト作になったらトムとトムのチームが人類を救うっていう普通の映画になってたの。
非正規軍が無茶やって危機を救うっていう良くある筋書きね。
それを観たいなら普通のそういう映画を観れば良くてさ、M:Iシリーズでやるのは違うんじゃないの。

ラスト作ということで、これまでのシリーズのエピソードを強引に紐づけたりしてるんだよね。
何シリーズ目かでやった何とかが原因で、“IT”ができてしまったとか、誰だかが1作目のあいつの息子で因縁あるとか、1作目で「すぐにどこかへ飛ばす」と何気ない一言で僻地への左遷が決まってた研究員を出してきたりね。
「《アベンジャーズ》なの?」と思ったな、「君等もディズニー傘下に入ってしまったのか」とも。

人類を救うために色んな人が色んなところで頑張るから、それを並列に描いてくのね。
面白くはあるんだけど、とにかくトムさま観せてよ。何なら色んなところでやるアレやコレや全部トム様がやりきっちゃうんでも良いから。

でもポム・クレメンティエフは前作でいいなと思ってたから、今作も出てきて出番あって嬉しかったな。
ヘイリー・アトウェルはシリーズのラストを飾るヒロインが彼女でいいの? レベッカ・ファーガソンが好きだったんだけど。
あとジュリアはいいの? 何作目かで違う人と結婚してたから良いのか。なんか引っかかったな。

色んな人を描くなかで、トム様が空母に向けて出発するぞってところで女性の軍人が“Sir! Good luck!”って言うんだよね。これ良かったな。
人類の命運がトム・クルーズに委ねられていて、もうトム様におすがりするしかない状況なの。トム様が失敗したら、人類は戦争突入で、それは恐らく人類滅亡を意味すんのね。だから「何があっても絶対に成功させてください。あなたなら、できる。私も、仲間も、みんなそう思って、万が一失敗したら……」みたいなことを切々と語ってもいいんだけど、ひとこと、まるで普通の任務に向かう人に掛ける言葉のように“Good luck”なんだよね。アメリカってこういうところあるよね。

あとは飛行機でてくるところは《トップガン》っぽくて良かったな。狙ってやってるよね。

いろいろあるけど上映時間169分を長いと感じなかったから、アクションを観せてくる技量は高いね。普通に「非正規軍が危機を救う話」として観たらメチャクチャ面白い。
でもM:Iシリーズに求めるのは、そんなシリアスなストーリーじゃなくて、ストーリーなんか忘れてシーンを楽しむトム様映画だったんだよね。

まあでも、十分、面白いよ。

Scott
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