「スタローンでさえ」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング シンクンさんの映画レビュー(感想・評価)
スタローンでさえ
封切り後一週間の地元シネコンで鑑賞
トム・クルーズの代表作となったミッションインポッシブルシリーズの完結編(らしい多分)
見終わっての感想を一言で言えば、御年62歳のトム・クルーズが体を張る、張る、ひたすら張る。
その姿は尊くもあり、どこかコミカルでもあり。
なんでだろう、と自分の映画遍歴を振り返ります。
80年代のハリウッドのアクションスターは私の青春でもありました。
スタローンやシュワちゃんの作品は殆どリアルタイムで劇場で見た、はずです。
スティーブン・セガールはなんか違う感があって敬遠していたかな。
そんなマッチョマン達も年齢を重ねるごとにお肌の露出は控えていきました。
多分(演技を酷評されてラズベリー賞常連だったスタローンは特に)若い頃の反動なのではと思います。
当時のトムといえば「トップ・ガン」「カクテル」で鮮烈な笑顔を振りまきアイドルの座を不動のものとしたにも関わらず、「レインマン」や「7月4日に生まれて」で演技派への転身を模索。
正直ビミョーな演技(失礼)の割にまぁまぁ評価されていた、のかなぁ。
そのトムが。
まさか60歳を過ぎてパンイチでバリバリのアクションを日米同時公開してるなんて。
一体誰が想像できたでしょう。
劇中に登場するスーパーAI「それ」でも無理じゃね?
そうそう、もう一つ強く感じたのがラスボス「entity」が和訳で「それ」だったこと。
前作からやたら登場するのですが会話としては分かりづらい。
いっそ「エンティティ」のほうがよかったんじゃないかなぁ。
まぁレジェンドの戸田奈津子さんが訳してるので、きっとこちらが正解なのでしょう。
細かいとこはともかく総じて面白かったです。
3時間の大作ですが長さを感じさせないのはトムのサービス精神の賜物でしょう。
悪く言えば古臭い。
良く言えばノスタルジックなアクションシーンをこれでもかと放り込んできます。
中盤の潜水艦のシーンは、これまでならベンジーやルーサーがデジタルでアシストしてたかもしれませんが、今回はトムが体一つと根性でぶち破ります。
この辺は、最強AI相手なのでデジタルは使えない、という設定が上手く生かされていたのかなぁと。
というわけで、作り手の熱意が伝わってくる映画って最近希少ですよね。
ハリウッドなら特に。
「トップ・ガン マーヴェリック」の時も強く感じたことですが、今どき「この作品は映画館で見るべき」と人に勧められる貴重な映画だと思います。
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