「ありがとうトム・クルーズ…あなたがナンバー1だ!!」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング モアイさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ありがとうトム・クルーズ…あなたがナンバー1だ!!

2025年5月28日
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鑑賞方法:映画館

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「この人変わらないな…」などと最初に思ったのは確か「ラストサムライ」(03年)のプロモーションで来日したという報道を見た時である。
それから早22年「この人変わらないな…」と相も変わらず思わせられるのです。そりゃ20年前に比べれば顔のシワも目立つようになったし皮膚だって弛んでいる。しかしそんな話ではないのです。同時代に活躍した数多のハリウッド・スターたちがキャリアを積み重ねていくうちに役者としてのポジションや纏っている雰囲気が変わっていったり、そもそも存在感が薄くなっていったりしていく中、結局ここまでずっと同じようなポジション、雰囲気のままで存在し続け、新作が完成するたびに来日してはあの白い歯を覗かせた一点の曇りもない笑顔を見せてくれるのです。たとえ幾度かの離婚をしようが、どんな信仰を持っていようが、“スター”という言葉が“セレブ”という言葉に置き換えられる世の中になろうが、今もなお純然とした“ハリウッド・スター”としてトム・クルーズは存在し続けているのです。

とはいえ私自身は言う程トム・クルーズの出演作を見ていません。正直に言うと未だに「トップガン マーヴェリック」(22年)すらも見ていません…。なんかギリギリ私の興味の外なんですよね。彼の出演作品って…。しかしそんな私の中でもハリウッド・スターとしてのトム・クルーズは確固たる存在感を持っていますし、その存在が大好きなのです。
これも彼がマメに来日しては熱心にプロモーション活動をしているおかげで、その度に報道で彼の名前と顔を確認しては「お、トム・クルーズ…」、「お、トム・クルーズ…」と、映画を観ていなくても数年に一度はその存在を意識させられ続けて30年以上が経っているせいだと思うのです。
そして今回もトム・クルーズは日本にやってきて雨の中で約3時間、集まったファンへのサインや写真撮影に応じたというのですから、もう従来のイメージそのまんまな訳で、結局「お、トム・クルーズ…この人変わらないな…」と思わせられるのです。私の中でそんな存在のハリウッド・スターは他に居ません。

本作については、結局エンティティがどうやって生まれ、どうやってネットワークに放たれ、何をどうやって、どうしたいのかとか細かい事は全然理解できませんでしたし、シリーズ作品をそれぞれ1回づつくらいしか観ていないせいなのですが、過去作を想起させる要素が点在していたのは察するものの具体的にそれが何なのかは正直分かりませんでした。(「1996年5月22日」のメモの意味とか)
そして全編を通して悲壮感と緊迫感が充満し、従来のシリーズにあった緊張感の中にもコメディを入れて観客を和ませる様な描写がほぼ無ければ、騙し騙されのスパイ物らしい駆け引きも無く、このシリーズの良いところの幾つかが、ヒシヒシと伝わる「これで最後―」という雰囲気に呑まれて消えてしまっているような気がしました。(まぁ、だからこそクライマックスのロケーションの開放感は凄かったのですが…。)
なのでシリーズ作品の中には本作より完成度の高い作品が他にあるとは思うのですが、そういった諸々のネガティブな要素などもうどうでもいいのです。

今回私は本作をIMAX上映で観てきました。いつものように人出の落ち着くであろう遅い時間の上映回へ行ったらIMAXだっただけですが、IMAX上映では本編前にトム・クルーズのメッセージが流れます。その中で彼はこう言うのです『これはあなたのための映画です』と。
もうね、ただのリップサービスだろうが何だろうがこのファンを大切にする姿勢の徹底ぶりですよ!ほんと些細で単純な事かも知れませんがそれを怠らないマメさ!マメな男がモテるってこういう事か!といい歳して今さら気づかされましたね。

前作「~デッドレコニング PART ONE」(23年)では、イーサン 好き!!好き!!と複数の美女がトム・クルーズを囲んでいるのを見て、いやコレは流石にやり過ぎだろ…と思いましたし、今回も還暦過ぎているのに堂々とパンツ一丁の姿を全世界に晒し、風圧でほっぺをブルブル波打たせ、髪の毛もどこぞのサブカルボーイの様なストレートマッシュになってしまって、結局最後はもうただただスクリーン上で展開されるアクションに次ぐアクションに圧倒され、そのメチャクチャぶりに思わず笑ってしまったのです。

「イーサン、君は常に正義の側にいたー」「大切な一人のための行動が、結果的に見知らぬ大勢のためになるー」「未知の人々のためにー」という本作で頻発した言葉はそのまま彼と映画とファンの関係そのもの。これこそトム・クルーズのスター哲学であり、彼の40年にも及ぶフィルモグラフィはその実践の軌跡なのです。とんでもなく傲慢な考えだとも思うのですが、それを鼻白んだりするのは甚だお門違いなのです。なぜなら相手がトム・クルーズだから!大抵の事は「だってトム・クルーズだぜ!?」で済んでしまうのです。

『これはあなたのための映画です』こんな台詞をヌケヌケ言ってのけてそれが妙に説得力を伴ってしまう役者が今の時代どれだけいますか?このメッセージを本編前に流した時点で私の中ではもう勝負は決していたのです…。

本作の雰囲気に当てられてなんだかシミジミしてしまいましたがこれでトム・クルーズのキャリアが終わった訳ではもちろんありません。次はどんな作品を引っ提げて日本にやってくるのかを楽しみにしつつも、今は一旦、30年間全力疾走でこのシリーズを我々映画ファンに届けてくれた彼と彼のチームへ感謝と敬意を!

ありがとうトム・クルーズ…あなたがナンバー1“ハリウッド・スター”だ!!

モアイ
ゆきさんのコメント
2025年5月31日

おはようございます。
コメント失礼しますm(__)m
全人類が思っている事、モアイさんが書いてくれました!
トム様こそスーパースター!
あの全力疾走だけで胸アツでした。

ゆき
モアイさんのコメント
2025年5月31日

The silk skyさん

こちらそありがとうございます。
こちらでお返事失礼します。

正直かなり浅い思い入れだと思うのですが、それが年月と共に折り重なってそれなりの厚みになっちゃったって感じなのだと思います。

自分もそれなりの年齢になって維持する事の大変さを身をもって感じていますので、常にそこに居続けたトム・クルーズには自然と頭が垂れる思いがします。

アウトサイダーはもう見たかどうかも曖昧だったので画像検索してみましたが、トム・クルーズが若すぎて笑えてきますね!今度ちゃんと観直してみようと思います。それではまた

モアイ
The silk skyさんのコメント
2025年5月31日

モアイさん
フォロー有り難う御座います。
トムに関して素晴らしい深い思い入れですね。アウトサイダーの端役の頃のトムが懐かしいですよ。難読症をよく克服したと思います。

The silk sky
ひなさんのコメント
2025年5月29日

モアイさま、初めまして。
共感ありがとうございます😊

「この人変わらないな…」
トム・クルーズの印象って、本当にこの言葉に尽きると思います。

「1996年5月22日」のメモの意味は、第1作の公開日なんです。『ファイナル』には、恐らくまだ気付いていない小ネタがたくさんあるだろうと考えています。

冒頭のトムのメッセージは、来日した短い時間に撮影された、先行上映期間限定の“入場者特典”映像が2種類あります。

「アリガト版」は6日間で上映終了してしまったので、「IMAXオススメ版」を継続上映している映画館でご覧になったのなら、幸運で幸福な映画体験をされたと思います😉

ひな
琥珀糖さんのコメント
2025年5月28日

今晩は

楽しかったですね。
モアイさんのレビューは、全て言い尽くされていますね。
ファンと映画のためにトム・クルーズは、生きてくれています。
私は多分、ほとんどの映画を見ています。
今回は楽がしたくて、吹き替え版でみました。
エンティティとちゃんと言ってました(それ、ではなくww))
私が一番好きなのは「マグノリア」のトム・クルーズです。
モアイさんも絶賛して(トムを)て、嬉しいです。
ハリウッドへの貢献度は計り知れませんものね。

琥珀糖
ノーキッキングさんのコメント
2025年5月28日

もう宗教を超えてます!

ノーキッキング
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