「役者バカなトムがバカみないな事を全力でやっているスパイアクション映画」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング ソニー・クロケットさんの映画レビュー(感想・評価)
役者バカなトムがバカみないな事を全力でやっているスパイアクション映画
前作のデットレコニングから続く今作品ではあるが第1作目からの話しが伏線となっており実は第1作目のジム・フェルプスの息子役があのキャラクターだったりCIAの技術官ダンローが再出演しており長年のファンに対してもサービス精神を欠かさないプロデューサーのトムらしい演出が盛り沢山である。
前作で何とかエンティティをアクセスする鍵を死守したイーサン達は世界をAIの支配から守るべく逃亡したガブリエルを追うべくロンドンへ向かうがロンドンにてまたもやガブリエルの罠によりイーサンの仲間を失ってしまい更にガブリエルにも逃げられてしまいイーサン自身もブリッグスに捕まり大統領の前に出頭する事になる。
前作では制作費が掛かりすぎて2億ドルの赤字になってしまい今回も制作費が4億ドル以上かかり、近年はコロナ禍やハリウッドのストライキにより映画館で観るよりも配信サービスで観る様になりエンタメ界の興行収入が激減している中であえて巨額の制作費をかけて映画館で観る喜びを伝える為にハリウッドが抱える問題を解決するべく敢えて挑んだこのミッションが現実のハリウッドの抱えるAI問題と作品内のAIの問題にリンクしているそれに全力で挑んでいる姿が素晴らしい。
脚本のドラマ性を重要視するよりもキャラクターの個性やアクションの内容に重点を置いた作品である為に作品中で説明台詞が入りひとつの物語として冷静に観れば内容が一昔前のネタをひっ張り出しているだけなのは否めないがその分物語中盤の潜水シーンやラストの空中撮影でのアクションはトム自身がスタントを使わず演じており勿論最後はミッションに成功するオチはわかっていても緊張感漂う仕上がりになっているが最後のガブリエルのオチはシリーズ1番情けなく思わず吹いてしまった。
そして第1作目で登場していたCIA技術官のダンローが再登場するがダンローがアラスカに飛ばされた原因のハントと当時の上司のキトリッジが再び同じシーンで観られたりラストのサーバー接続や爆弾の解体するシーンもシリーズのオマージュ要素が詰まっておりシリーズ通してのファンに対するサービス精神も忘れてはいなかったのはトムらしいプレゼントではないだろうか。
タイトルではファイナルレコニングとはなっている通りこれでこのシリーズも終わりという感じがするかも知れないがトム自身がハリウッドの頂点でファンの為にファンに喜んで貰える様な映画を作り続ける限りまた新たなミッションと共に帰ってきてくれるだろう。
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