「ミッションが大きくなりすぎた」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング コショワイさんの映画レビュー(感想・評価)
ミッションが大きくなりすぎた
1 miシリーズの最新作にして、前作の解決篇。
2 前作では、暴走したAIプログラムのエンティティーとその手足となったガブリエルにハント達が相対した。エンティティーを無効化するために必要な鍵をハントが手にしたところで終わった。本作ではその続きとして、人類の滅亡を目論むエンティティーを無効化し人類を救済することがミッションとなる。
3 本作で気になったのは悪役の扱い。エンティティーは前作において、ロシアが自国の潜水艦の制御システムに組み込んだ人工知能で、合理的に行動する人の思考を予測し、弱点を付いてくる。実態のないモノなのに人格を持たせ人類の滅亡を目論むのは非論理的。よっぽど悪意を持った人が作りその悪意を学習効果として発現したんだろうか?また、ハントとは過去に因縁があるらしいガブリエルの目的や立ち位置も分かりにくい。ハントを出し抜き、チームを解体させるのはありうるが、この人も人類の滅亡を望み、それで何が得られるのだろうかと疑問を感じる。
4 悪役の扱いを含め、全体的にプロットがアンバランスの様に感じる。エンティティーを作ったロシアは、それを制御したり又は利用し国益を得ようとするだけの国力や野望を持っていると思うが、そうした動きは見られず、沈没した潜水艦の位置すら把握できていない。 後編では、対立構造或は地球共同体としてロシアを出せば違う形になったと思う。本作は、あちらこちらと飛び、分かりにくい場面があった。自分的には前作で得た期待感は萎んでしまった。
5 ハントのアクションはスタジオでのスクリーンプレイと野外での実写が巧みであることから見どころではある。トムは体づくりなどよくやっていると思うが、もはや限界ではないだろうか?仮に次作があるとすれば、初期のテレビシリーズに見られたような小品でもウィットとアイデアに富んだ作品として見てみたい。
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