「本当にこれで終わるの?」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング ryuzoさんの映画レビュー(感想・評価)
本当にこれで終わるの?
シリーズ集大成と銘打たれた今作
シリーズのファンと言ってもMI3以降の作品しか好きではないのだが、
シリーズのラストを飾る作品なのでてんこ盛りなのだろうと期待して行った。
まず感想としてはてんこ盛りではあったのだが中身が空っぽ過ぎた笑
映画の尺は3時間弱あるのだが、正直2時間未満で収めれる内容の薄さだった。
トムがハチャメチャしてる所を楽しみに見てはいるが、
今回は最後だからか少しアクションを見せすぎて間がかなり長く感じてしまい没入感がなくなってしまった様に感じる。
アクション自体は確かに凄いのだがもう少しスッキリさせた方が見やすかった。
ストーリーもエンティティとの頭脳戦になるのかと思いきや、ガブリエルとの頭脳戦でエンティティは核コードを入手するのに忙しい為に全く出てこない。
デッドレコニングであれだけ未来予知じみた予測でイーサン達を苦しめたのに、
今回は全くといっていいほど何もしてこない。
エンティティに見限られたガブリエルがエンティティの指示なしにエンティティみたいな未来予知でイーサンを追い詰めるので、
実質ガブリエルがもうエンティティと化していた。
設定やキャラクターとしてエンティティを全く活かしきれていないのにがっかりで、
エンティティを欺き倒すのかと思いきや、
ルーサーが作った毒と檻というマジックアイテムでハメて倒すという何とも言えない倒し方でエンティティの末路も結局分からずじまい。
この2部作のメインヴィランのはずが、
ただイーサンとガブリエルが取り合うだけのおもちゃと化していた。
しかしながら最もがっかりな点はキャラクターの扱いで、
シリーズ皆勤のルーサーをイルサと同じような流れで殺してしまった事。
ガブリエルの死に方、決着の付け方があまりにもショボい事。
(未来予知じみた事をしてきたガブリエルが最後にあっけなく死ぬところを見せたかったのか?)
デッドレコニングでとても良いキャラになりそうだったから生き残らせたハズのパリスが
ほとんど見せ場もなかった事。
恐らくトムのお気に入りのグレッグターザンデービス演じるドガも只の木偶の坊でこれといった活躍も無かった事。
グレイスはスリのスキルをまさか目押しに使う為だけのキャラクターだったのかと思わせる程で、正直あんなに濃密な関係を築いたイルサを殺して代わる程のキャラクターとは思えなかった。(これに関してはレベッカ・ファーガソンのスケジュール都合なので仕方ないのだが)
唯一の救いはベンジーが死ななかった事くらい。
今回の映画は輪にかけてイーサン中心の構成だったせいか、どのキャラもただの舞台装置でしかない感じで生きている感じが全くなかった。
過去作の設定を上手くねじ込んできたのは良かったが、お世辞にも褒められた映画ではない。
とはいえ映像やアクションは見てる分には面白いので星3が妥当かなと思う。
ミッションインポッシブルもホントにおしまいなのかな?
なんだか続きそうな終わり方だったけど。
ローグ・ネイション並みの完成度の高い作品が後1作でもあったらと思うと口惜しいが、
エンタメ映画界に燦然と輝くこのシリーズには毎回楽しませてもらっていたので感謝したいと思う。
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