「シリーズの魅力が全く伝わってこない作品」ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング TKさんの映画レビュー(感想・評価)
シリーズの魅力が全く伝わってこない作品
物語の冒頭から、過去作のモンタージュ映像が過剰に挿入されており、観ていてストレスを感じました。
直近の作品の映像までもが繰り返し挟まれ、くどさばかりが目立ちました。
セリフに使い回しや陳腐なやりとりがところどころ見受けられ、不必要でとってつけたような過去作との結びつけもあり、新鮮味に欠ける印象でした。
毎回楽しみにしていたタイトルシークエンスの入り方にも、今作では特に工夫がなく、拍子抜けしてしまいました。
また、特に「ゴースト・プロトコル」以降のシリーズが魅せてきた、チームプレイ、巧妙な騙し合い、そして軽快なテンポといった要素は、今作ではほとんど感じられませんでした。シリーズ最高傑作「フォールアウト」において際立っていた登場人物の丁寧な描写や深みも本作では伝わってこなかったのが残念でした。
前作から引き続き登場するヴィランのガブリエルに関して言えば、スクリーンタイムが前作よりも少なくなり、扱いも雑に。二流の悪役のような存在に成り下がっていました。イーサンとの因縁を本作で深く掘り下げ、最終的にイーサンが彼と対峙し、過去を“清算”する展開になることを期待していましたが、その要素はありませんでした。
たしかに、今作の目玉である複葉機によるスタントシーンは圧巻ですが、それ以上に作品全体への失望感が勝り、その迫力ある場面すら純粋に楽しめなかったのが正直なところです。
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