「この「異端者」には期待したけれど。やや尻つぼみの結果に。」異端者の家 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
この「異端者」には期待したけれど。やや尻つぼみの結果に。
全体の3分の2くらいまではとてつもなく面白い。ヒュー・グラント演じるMr.リードが布教に来た(後から分かるが資料請求があったから戸別訪問しているのですね。のべつまくなし飛び込み宣伝しているのではない)末日聖徒イエス・キリスト教会(LDS)のシスター2人を家の中に閉じ込める。でもかなり後半にならないと何故、そんなことをしているのかがよく分からない。
彼が既存宗教全般に反感を持っていることは最初から分かるし、LDSにも批判的であることは確か。ありきたりとはいえ一夫多妻制とそれを撤回したことを持ち出しているからね。
モノポリーやホリーズ、レディオヘッドを例に出して宗教批判を展開するところ、この辺までは何が狙いなのか、何を主張しているのかが不明でワクワクした。(宗教とかに全く関心のない人には退屈かもしれない)
でも、地下室に舞台が移って、彼の正体がだんだん分かってくる一方で頼りなかったシスターPが反撃を始めると、やっぱり落ち着くとこに落ち着くんだなと少しがっかりした。
そもそもHeletic「異端」は、Orthodox「正統」に対するキリスト教の分派の概念です。「正統」はカトリックや東方正教会を指す。正統と異端の違いは端的に言えば三位一体を認めるかどうか。因みにLDSも三位一体の立場は採っていない。わざわざHeleticのタイトルを付けるということはと、もう少しMrリードの論鋒には期待していたんですが、ただの宗教オタクのサイコパスでしたね。最後に「人民寺院」の名前を出していましたが、やっぱりカルトかと。アメリカ人はカルトというと「人民寺院」を持ち出す。日本でのオウムのように。
さらにカルトならば同じA24でも「ミッドサマー」の方が断然面白かったですね。
最後に重要な伏線となる「魔法の下着」ですが、あれは最初の方で図らずも見せてしまったシスターPが穿いているお腹から太ももまで覆う白い下着のことです。(日本ではズロースと言いました。死語)戒律の厳しいモルモンの女性はみんな着用しているってアメリカでは昔からある有名な悪口ですね。
イイねコメントありがとうございました。確かに HP動画ヒューさん含み アメリカン 体臭を感じました。
映画では小作りなのに・・・貴殿の宗教的考察 🎯勉強になります📚ありがとうございました😊
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