劇場公開日 2025年2月7日

「【1970年代に名を馳せたデザイン・アート集団”ヒプノシス”が作り上げたレコードジャケット製作秘話テンコ盛りドキュメンタリー。】」ヒプノシス レコードジャケットの美学 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【1970年代に名を馳せたデザイン・アート集団”ヒプノシス”が作り上げたレコードジャケット製作秘話テンコ盛りドキュメンタリー。】

2025年4月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

幸せ

<Caution!内容に触れています。鑑賞したら、読んでね!>

ー 最初に敢えて記すが、私は年代的に70年代ロックは余り聞いていない。〇坊から聞いていたブリティッシュポップ&ロックから入っているので、デザイナーとしてはピーター・サヴィル製作のジャケットなんだよね。
  今作でも一瞬映った、ジョイ・ディビジョンの名盤「アンノウン・プレジャー」のジェケットなんか、クールでムッチャ好きなんだよね。あと、ウルトラヴォックスとかさ。

  けれども、このドキュメンタリーでは、特にピンクフロイドのジャケット製作秘話が多数観れて面白かったな。
  ”原子心母”のジャケの牛の話とか、ムッチャ面白かったのは”アニマルズ”のジャケのピンクブタの巨大風船を飛ばした時のエピソードや、”炎~あなたがここにいて”の炎に包まれた男が握手をしているジャケがホントに火を付けていた事には、ビックリである。
  それに、ジャケット製作にとても、お金をかけていた事が随所で分かった事も良かったな。

  このドキュメンタリーに出たミュージシャンの中で、多分一番私に年が近いと思われる、ノエルの話も面白かったな。
  今は、ストリーミングの時代だからか、レコードジャケットを知らない娘さんとの噛み合わない会話や、マサカノ、オアシスの名盤”モーニング・グローリー”のジャケットを気にいっていなかった事にはビックリである。”誰がこんなジャケットにしたんだ!””お前だ!”は、笑ったなあ。

  でもさ、数年前から、定期的にCDを売りに行く中古CD屋の主人と話していたのだけれども、今やLP盤って凄い人気なんだよね。壁に掛かっている名盤LPの値段を見てビックリしたよ。聞いたら、LP盤を愛聴していた年代の方が亡くなった際に、ご家族が持ってくるんだってさ。んで、買取値段を聞いてびっくりして帰るらしいよ。音も当然良いんだってさ。

  ノエルも言っていたけれど、ヤッパリ(私はCDだけど)曲順などをアーティストは考えているなんて話を聞くと、ちょっと考えるよなあ。
  そういうことを考えると、もう、死語かなあと思っていたジャケ買いという言葉も、復活するかもしれないね。実際、アーティストによってはLP盤も出す様になっているしね。

  マア、とにかくこのドキュメンタリーは、知らない事が多数詰まっていて、ロック好きには堪りませんでしたよ。じゃーね。

<2025年4月6日 刈谷日劇にて鑑賞>

NOBU