HERE 時を越えてのレビュー・感想・評価
全37件中、1~20件目を表示
試みのオモシロさと、切っても切り離せない表現の限界
ゼメキスという監督は映像面でのチャレンジに常に意欲的で、映像的なギミックと物語のベストなバランスを追求しているところがある。ときにそのバランスは崩れてしまうのだが、それでもゼメキスが試みていることが刺激的だったり面白かったりする。
本作も、同じ構図のひとつの絵の中にさまざまな時代を織り込むという原作のスタイルを、いかに映像に落とし込むがゼメキスにとっての最優先事項であったのではないか。そしゼメキスは、ほぼ映画の全編を同ポジションの据え置きカメラ(あくまでも、というテイでやっているだけだが)に貫くという、諸刃の剣のようなことを敢えてやっている。
ひとつの定点から長いスパンの時間の流れと、そこに生きていた人たちの人生を映し出すというアプローチは珍しくはないが、ここまで徹底した例は非常にレアだと思う。その手法によって醸し出される情感や感慨は確かに立ち上ってくるのだが、同時に足かせになっていることも確かで、原作にはなかった家族のエモーショナルな物語を持ち込んだ以上、エモーションを減じてしまっているように思える箇所が多いことには首を傾げてしまった。
具体的に言うなら、やっぱりクローズアップもカメラ位置を変えることもできないもどかしさの方が、試みのおもしろさより大きいんだよなあ。俳優陣がいい芝居をしていればこそ、もっと芝居に集中したくなるんだよなあ。
鉄拳のマンガみたい
定点カメラで歴史が変わるという内容を長編にしたのは評価できる。
家族の人間模様は切なかった。
●ただホームという概念でテーマを通すなら恐竜やインディアンは蛇足だと思える。
家が建ち始めたところから映画が始まって、ある家のその場所と移り変わる家族の喜怒哀楽に絞った方が良いように思えた。
●逆に言えば場所と歴史というテーマであったなら、恐竜やインディアン、建国などのエピソードが足りない。
地球史や人類史という視点で描くなら。
●内容が先読み出来てしまうのは残念だがそうでしかない。
もう少しウィットを考えるなら、日本で言えば柱のキズが誰かの身長、誰か前の住人の名前、塗りつぶしていたペンキが剥げて、歴史が見えるなど移り変わりの中でも連続する心情を描いてもいいと思った。
普遍のテーマを正面から描いていたのは良かった。
あたたかく、さみしい
・100年くらいの歴史がありそうな家で暮らした家族模様の話だった。恐竜のいる時代からかいっと驚いたけど、確かに地面はずっと過去からあるんだよなと思った。冒頭から様々な時代のワイプと家庭がありましたという感じが泣きそうになった。カメラが固定で画面の変化がほとんどない状態を色々なワイプで時空を超えた演出で見飽きることがなくて凄かった。
・舞台となったような歴史が深い家ってどれぐらいあるんだろうと思った。多いのか、そんなにないのか。
・普通の家族が普通に暮らしている様子を撮りためたものを編集した映画みたいな感じだった。日常で起こる範囲のトラブルが続いていくのが、ドキュメントみたいに見えてきて実際にいるアメリカの家族の記録のような気もした。
・奥さんが始終、家を建てて出ようと言って拒絶した末に家を出ていった。その後、リチャードが後悔を懺悔するシーンがあった。動かなければ心配がなくなると思ったというのがぐっと来た。守るための行動で相手を傷つけている事が辛かった。
・発明家の夫婦が異常に明るくて面白かった。何となく、悪徳業者に騙されてるんじゃないかと思って観ていた。成功したのかどうかわからないままに終わった気がする。どうだったんだろう。墜落で亡くなったのかと思った父親がインフルエンザだったり、笑いの要素もあって良かった。
・家政婦の人が多分、コロナに感染して亡くなっていた。数十年してこの映画を観た時、においを感じなくなる病気って何?って思う人いるんだろうなっていう演出だったのでそう思った。
・黒人の青年が両親から警察に会った時の話を重々しく説明していて、考えたことがなかったけれど確かにそういう話をしっかりしておかないといけないんだなと思った。
・子供の誕生から団らんなどのシーンはとてもあたたかった。その後、子供が大きくなって病気や死別、離婚など年齢を重ねていけばいくほどさみしくなっていって、切なくなった。けれど、人生って感じがした。
発想は面白いんだけど
発想は面白く、最後は「じわっ」とした。
とはいえ、あっちにいったりこっちにいったりして、つながりを追うのが大変。
つながっていないところもあるし。
私だったら、時系列的に組み立てるけどなぁ。
定点観測‼️
「八十万年後の世界へ タイム・マシン」という作品で、主人公がタイムスリップする際、動かないタイムマシンの中から、時代の変わっていく様子が定点観測のように描写されるシーンがあるのですが、今作はその定点観測のシーンを1時間50分に引き伸ばしたような作品ですね‼️恐竜絶滅の時代から現代まで、特定の場所で長い時間の中で描かれる様々なドラマが描かれます‼️こう書くとエモーショナルな大作の匂いがするんですが・・・。トム・ハンクスとロビン・ライトの夫婦の物語が中心になりますが、この夫婦をはじめ、脇に至る人物まで薄っぺらいキャラ描写でまったく印象に残らない‼️そして描かれる物語もありきたりな夫婦の物語でかなり退屈‼️そして物語構成も主人公夫婦やそれ以外の物語が時系列を行ったり来たりする複雑な進行で、理解しづらいし、訳分からない‼️どうしたんだ、ゼメキス監督⁉️私は「ロマンシング・ストーン」やBTTF、「ロジャー・ラビット」の頃のゼメキス監督が大好きだった‼️「フォレスト・ガンプ」でトム・ハンクスと組み出した頃から興味が無くなってきたんですが、今回は最悪の形へ結実してしまったザンネンな作品ですね‼️
OUR HOUSE
定点カメラでダイナミックさはないし、退屈に感じる人はいるかと思う
特に大きなハプニングが起きるとかそういうことではない
素敵な住まいを描いたハウスメーカーの長編ドラマCMみたい
定点カメラで動物の生活を追っている動画の長期人間バージョンみたい
家族っていいなと思えて、家に帰ると家族に少しばかり優しい気持ちでこの映画のことを話していた
音楽は壮大で人生、地球って感じがした
『三丁目の夕日』のその先
前に、『フォレスト・ガンプ』はアメリカ人にとっての『always三丁目の夕日』みたいなものだという話を聞きました。アメリカ人にとっては、私たちが見ても感じられないような、我が事のような強烈なノスタルジーを感じる映画だということなのでしょう。
そしてフォレスト・ガンプと監督脚本主演が同じということもあって、これもアメリカ人にとっての『三丁目の夕日』なのだろうなと思いながら見ました。
様々な時代のある特定の場所を定位置から撮影し続けるという手法の作品で、その時代感は人物の服装や髪型、台詞、家具や調度品、ラジオテレビの内容などから察することが出来るわけなのですが、「なんか19世紀っぽい」「独立戦争の話っぽい」「ベトナム戦争の頃っぽい」くらいの解像度で見てしまっている私に比べ、アメリカ人ならもっと強烈な懐かしさを感じるんだろうなと。
登場する食品や玩具なんかもきっとそれぞれの時代に実在したもので、『あ、あれお父さんがよく飲んでた!』『私もアレ、やったなぁ』なんて回想しながら見るのでしょう。
徐々に国力が衰え始め、「昔は良かった」が大暴走しつつある現在のアメリカ。だからこそこんな映画もものすごくウケちゃうのでは、と思いながら見ていたのですが、しかし話はそれだけでは終わりませんでした。
古き良きノスタルジーの世界を幸福に生きていた主人公も、時代によって価値観が変容するにつれ、現代的な問題に直面していくことになる。というかそもそも、昔の幸福な二世代同居家庭も妻の壊れそうなほどの忍耐の結果成り立っていたものである、ということが、現代になると示唆されるようになる。
しかし、義実家同居の苦しみって、世界共通のものなんですね(笑)個人主義の米国ではそもそも夫婦が親と同居するというのは普通のことではないような気もしますが、孫も幼く二世帯で騒がしく暮らしていた『あの頃』に「昔はよかった」的な感想を抱く人も多いだろうところでの、熟年離婚という展開は冷水を浴びせかけられるような感覚になるのではないでしょうか。そして主人公が去ったあとにあの家に暮らすのは白人の家政婦を雇う若い黒人夫婦。そのようにして時代の変容を表しながらも、息子に『警官に対しては従順に振る舞え』と言い聞かせる父のシーンでは、あの国での黒人の扱いが過去から現代に至るまで不当なものであることを示唆する。「昔はよかった」にとってはノイズにしかならない描写も、多く行われているのです。
しかしだからこそ、この作品はただの『三丁目の夕日』ではない。その過去の、答え合わせとしての現在を真摯に描こうとしているように感じました。
衰退の恐怖の中にあるアメリカ人にとっては楽しい結末ではないだろうとも思いましたが、しかしこの映画、あらゆる家族の新生活の始まりとその終焉を繰り返し描くことで、滅びを肯定してもいると思うんですよね。そこに諸行無常感があるというか……あなたは滅んでも過去の愛が無かったことにはならないし、何か別の属性の者によるものであれ新しい愛は必ず生まれる、というような壮大なメッセージ性も感じられたように思います。見ると、滅んでいくことが怖くなくなるかも。
行ったり来たりの時系列が残念
トム・ハンクス(リチャード)とロビン・ライト(マーガレット)は、子作り上手ですね。「フォレストガンプ」の時も頑張りました。VFXで表現されていた2人の若い頃の映像には、驚愕しました。昔だったら、苦心してメーキャップしながら若作りをしたと思います。定点観測でカメラを固定して、古代から現在までを表現するアイディアは、良かったと思いますが、時系列がバラバラなのが残念でした。昔と今を行ったり来たりしながら表現しているので、私はついていけませんでした😭。前半の50分ぐらいを古代からリチャードが誕生するまでとし、残りをリチャードが成長し、マーガレットと出会って老いるまでの流れの作品にして欲しかったです。
悲しみは大切な感情だ
こないだ鑑賞してきました🎬
カメラ固定で、ある家に住む家族を何世代も映し出すストーリー。
実質主人公のリチャードにはトム・ハンクス🙂
演技力は健在で、ある電話シーンの間の取り方は絶妙です。
リチャードの奥さんになるマーガレットにはロビン・ライト🙂
結婚してから徐々に変化していく2人の関係を、情感豊かに表現していましたね😳
リチャードの父、アルにはポール・ベタニー🙂
恐らくアルコール依存で、やたらと声を張り上げてますが…時折みせる人間味がリアルでした。
アルの妻、ローズにはケリー・ライリー🙂
なにかと騒がしい夫を献身的に支える女性として、静かながら確かな存在感を発揮します😀
「フォレスト・ガンプ」
のキャストが再集結した本作、期待していました🤔
私は俳優さんの表情を重視しているので、アップが少ない点は寂しかったです😔
しかし人の死に焦点を当てたドラマは見応え充分🖐️
これもまたひとつの映画の形なので、このスタイルが好きな方には見逃せない1本となるでしょう🫡
タイトルなし(ネタバレ)
定点で環境・人間・家族の移り変わり、歴史を一挙に浴びた。
服装や背景、会話の内容から時代の変遷を読み取るのが最初難しく追いつくのに必死になっていたけど、メインのトムハンクスの時代にどんどん絞られて行ったのでそこの物語に集中できた。
一度にいろんな時代のいろんな家族の話がギュッとまとめられているので朝ドラを何本も並行して一気見してる感覚だった。
要所要所で出てくるハチドリが幸運の鳥と見て、そ全ての時代で必ずしもそうだったわけではないけれども、ある家族の幸せの形を、私は今見届けたのかなと思った。
固定カメラ的撮影🎥
トム・ハンクスさん劇場鑑賞は意外に初かも❓なんでもみるけど惹かれるのが邦画が多いから、トム・ハンクスさんの作品は家で観て好きなやついっぱいあるけど、劇場で観るの初だったかもしれない🫢。
アップダウンは無いが個人的には好きな方かな🤔、リチャード達がメインなんだけどちょいちょい前の家族や時代近々の家族が出てきてそのあたりだけ時系列にしてほしかったとは思うが唯一の一つの場面だけ良かった所が👍、近々時代の黒人家族が家を出るために家具を移動中に鏡のついた家具をちょうどメイン部屋の反対が写る位置に置いてご飯休憩、その最中鏡の一部がリチャード達の時代になり父の介護ついて話をしてる所が写り時代が違うのに写って嫌がっている会話が聞けたシーンはこの撮影の上手い使い方でしたね👏。
アルの写真撮る時の照明ライトには笑かせてもらったが(笑)、その時代にその発想あるかな❓。
一つの家族が長くいれば必然的に順番に別れが来てしまうよね、泣く事は無かったが悲しい気持ちになりました😢。飛行機お父さんも事故じゃないけど病気をわらべ歌的に皮肉ってる感がなんかイナメナイね仕方ないのに。
あの土地に関係あった家族って時系列は
原始夫婦→戦争時代(この時代だけ家族無し)→飛行機家族→ソファー発明夫婦→リチャード家族→黒人家族で良いのかな❓。
ロバート・ゼメキス監督も令和健在ですね、恐竜時代のCGも凄く綺麗でした🤩。プラスマイナス合わせたらプラスで私は楽しませてもらいました。
トム・ハンクスさんはいいとこつく作品多くて、こちらも健在してて良でした‼️。
この撮り方・構成であれば、伏線・仕掛・捻りが欲しかった。。
ロバート・ゼメキス監督の映画。
そして、トム・ハンクス主演。
彼らの映画と言えば、『フォレスト・ガンプ』は覚えていた。
『キャスト・アウェイ』もなのね。
でも、なんといっても『バック・トゥ・ザ・フィーチャー』が有名。
あらためてwikiを見て見ると、ジョディ・フォスターの『コンタクト』も監督してたんですね。
80年代は人気作品ばかり監督しているイメージがあった。
久しぶりに名前を聞いて、是非見てみたいと思って行ってみた。
事前に口コミサイトを見ていたけど、評判がよろしくない。
実験的という言葉を見て、劇場で見ておこうと思った。
たしかに実験的というのか、定点映像で同じアングルでの画が続く。
映画冒頭では恐竜のいる時代から隕石が落ちて氷河期~近代まで一気に描かれる。
なぜ、その場所なのか特に理由は分からなかった。
第二次大戦後に住み始める家族の話がメイン。
その家族の子供がトム・ハンクス。
先住民、独立戦争自体、家族三世代、その後に引っ越してくる別の家族。
その時代がいったりきたりで描かれる。
意外に集中して見ていたのか、気づくと1時間30分が経っていた。
ただ、ホント集中してみていないと、描かれる時代がしょっちゅう変わるので分からなくなってしまう。
基本、同じ画角、引きの映像が続く。
だから、トム・ハンクスが演じる若い頃も気にならなかった。
試みは良いと思うが、この撮り方をするなら、もっと脚本を練らないとダメですね。
ただ、家族の歴史を見せられただけという印象。
もっと、伏線、仕掛、捻りが欲しかった。
家族のドラマを定点カメラで描かれ、それがなぜか太古の昔から現代のメインで描かれる家族以外まで。
私も、事前に見た口コミ評価と変わらない評価となってしまった。
全編同じ視点で描かれる実験的な映画ですが、
有史以前から定点観測カメラがとらえた、ある場所で繰り広げられた、いくつかの家族の物語。
全編「ほぼ」最初から最後まで同じ場所を撮影しただけという斬新さ。
原作本の発想自体が素晴らしく、それをそのまま映画にしようとしたゼメキスの実験映画的な精神は健在。
同じフレームでカメラが一切動かないのに、画面内のビジュアルの工夫で面白く観れるのがさすが。
時系列がたびたび変わって、住人とその人生を理解するのは、せわしないが。
さらに、話の中心となる主演の二人、トム・ハンクスとロビン・ライトの「フォレスト・ガンプ」コンビが、CGで青年期から老人まで演じている。
顔が、ちょっとのっぺりしてるかもしれないが、結構自然で、特に、トム・ハンクスは、若い頃の映画を思い出してました。
仕掛けにこだわっている分、出てくる家族の話は、簡単でどこにもある話。
(誰もが共感できるとも言う。)
次第に、映画が同じ場所しか撮っていないことと、ハンクス夫妻が家に縛られていることがリンクしてくる。
娘に読み聞かせた絵本にあるように「ぼくたちはここが好きだ。」と言い聞かせて、同じ家に縛り付けられた人生。
今回も、保守的で家にとどまったトム・ハンクスに反して、家を出ていったロビン・ライトは、自由を得るが、すでにボケが始まっているという不憫さ。
「フォレスト・ガンプ」でも、保守的なハンクスは安定してたのに、行動的なライトは散々な目にあってたことを思い出す。
ゼメキスって男性上位主義か、めちゃくちゃ保守的なのだろうか?
終盤、家具の鏡にカメラ側のキッチン?が映ったかと思いきや、ライトが昔を思い出すシーンでは、唯一、カメラがこれまでとは逆の方向を映した時、とってもとっても解放された気がしました。
これまで一方向しか観れていなかったために、息苦しさを感じていたのだと、まるでその時の彼女の心境のようで、これまで映画で経験しなかったことを初めて経験したのでした。
よかった
定点カメラと、画面分割でその場所を巡って時系列が前後する。なかなか顔の寄りにならないので、ローズが脚立で怪我をした時、ローズって誰だっけ、そうかおばあちゃんかと後まで気づかなかった。ドラマはほとんど事後報告で、その場で起こらない。家があまり好かれていないし諸行無常を感じる。凝った作りの面白さはある。
スタッフロールにAIという単語がたくさんあった映画でした。
以下ネタバレ
固定されたアングルで
他人の人生や家族を見るという
定点観測映画でした。
ときどきフレームのラインが映像にスッとはいってきて
時間軸が前後する場面変更が行われ、
同じ場所で
いろんなことがあったのでございます
という状況を見つつ、
自分が普段生活している場所も
100年前は違う風景であったことを
意識せさられつつ、
人生の時間経過について
体験できる映画でした。
それが楽しいか?
と問われれば、
特に楽しい気分にはならないけれど、
プロの役者の演技や背景美術でのみ
つくられた定点観測ならではの
虚構の様式美があり、
他人の家族アルバムみせられて
追従笑いしないといけない不快さはない映画でした。
定点観測の作風は
役者が近寄ってこないかぎりは
舞台演劇をみているような雰囲気なので
映像としては(強制的な場面転換はあるけど)
単調でした。
スタッフロールにAIという単語がたくさんあったので
トムハンクスなどの役者は
AIの力をかりて幅広い年齢を演じているのは
「HERE 時を越えて」の見どころ
かなと思ったりしつつ、
ラストは
少々さみしい気分になる映画でした。
映画なのにまるで写真をながめているような
時代を超えてある地点で営まれる人間の様子をただただ写し出した物語。
そこには多様な家族の形があって、それぞれに価値観やドラマがあった。
映画を観ているのにどうしてだろう。写真を眺めている感覚に陥るところがある。
それは"確かにここにいた"という記憶だろうか。
色んな苦悩や喜びを経て、人生の終盤になって思い出すのが娘のリボンを見つけて家族で笑い合った思い出であった時はさすがに涙なしでは観れなかった。
素晴らしい映画だった。
久しぶりに文句なしの名作に出会えてよかった。
そして今を生きる
トムハンクス×ロバートゼメキスなんて絶対観るしかない!と思い期待しながら鑑賞。結果…悲しいことに期待はずれ。
定点カメラでずーっと様子を追っているのだけれど、この家族の話なんでいれたんやろ?って思うようなシーンもあり(あのイスを発明したというカップルのシーンや飛行機好きの夫がいる家族のシーンは不要かな…)
超個人的な意見では、家族が変わるごとの切り替わりの演出がわざとらしくてあまり好きではなかった。
ただ、最後のシーンは確かにここで苦楽を共に過ごしてきたんやよね〜とじーんとした。なのでおまけで⭐️3つかな…
タイトルなし(ネタバレ)
いつからか眠気に襲われ、クリスマスや誕生日を何度も繰り返してるうちに、だんだん誰がどの家族かも分からなくなって…
さらに眠気に襲われるというループ。
最後の最後に、カメラの後ろにはもう一部屋あり、その向こうにキッチン。なかなか広いおうちじゃないか✨️で終わりました。
Home to Families
内容というより、“場所”にカメラを固定するという試みに興味を惹かれて観賞。
正直、めちゃくちゃ分かりづらい。
様々な時代の、様々な家族の、様々な時間を描いており、更に時系列まで頻繁に行き来する。
カメラが固定のため必然引きの画が多く、人物の顔や年齢も把握しづらい。
他はまだしも、アル×ローズとリチャード×マーガレットの2世代はどっちの支点か混乱した。
おまけに古代とか中世とか黒人一家などの必要性が無い。
リラックスボーイ夫妻のところはファンキーで楽しかったが、これもどこにも繋がってないし。
何かしら仕掛けがあればよかったのだが…
メインとして描かれるのも、いたって普通の家族。
子供のために夢を諦めるとか、価値観の違いで夫婦が衝突するとか、親の老いと向き合ったりとか、そんな話。
群像劇というほど描かれないし、他の家族はむしろ邪魔。
ワイプを使った映像の繋ぎ方や、音や台詞のクロスオーバーに面白い箇所はいくつもあった。
見どころはそこと、“定点”という試みだけ。
色々な場面の家の様子を、人物を排してワイプで映していく終盤の演出は好き。
ただそこで“家”に限定するなら、余計に古代や中世は何なのか、と。
アプローチにばかり重点が行っていて、それを活かす脚本には届いていなかった。
家が建て替わるとかもなかったので、築50年以上かぁ、なんて余計なことが頭をよぎる。
あとトム・ハンクスによるリチャードの声が老け過ぎてて、アルとどっちが喋ってるか分かりづらい。笑
全37件中、1~20件目を表示