HERE 時を越えてのレビュー・感想・評価
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Time flies.なのでいい映画いっぱい見ましょ
ゼメキスの挑戦的実験作品。定置カメラで一つの場所のみを、太古から現在に至るまでを最新VFXを駆使してとらえ続ける。
クローズアップなし、時代もあちこち飛ぶのでエピソードも浅く、咀嚼しにくいんですが、まあそれはそれでいいんです。
初めからそういうコンセプトで挑戦してやっているのだし、最後にちょっとホロっとさせるところまで持ってくるのは流石ゼメキスの力量でしょう。
でも次回は外に出ていっぱい暴れて下さいね。
リチャードとマーガレットの、ちょっと落ち着きないげどロースクールには合格してしまう娘役やってたザザ・ゼメキスは、ロバート・ゼメキスの実の娘。父子共に天才肌なのかな。
あと母役のケリー・ライリー イギリス出身だけに今回のような上品な役が似合う今どき稀有な女優さん。
「ヘンダーソン夫人の贈り物」以来のファンです。
定点観測ならでの展開がもう少しほしい
定点観測映画という発想は面白い。あの場所、あの家に暮らす家族の物語と思っていた。でも実際は、時代を超えでいくつかの家族を描いた群像劇に近い。同じ部屋の同じ場所でカメラを固定して映し出される物語の描き方はいろいろと工夫されていたし、撮影も大変だったんだろうなと想像する。出演する俳優(特にトム・ハンクスとロビン・ライト)の特殊メイク?CG?も素晴らしい。若い時から年老いてまで違和感が全くなかった。この手の技術は本当進歩しているなと感じる。
でも、観ていても気持ちがあまり乗らない。定点カメラだから飽きさせないようにと考えたのかもしれないが、場面転換が多すぎる。これでは、今どの時代の物語なのかを理解することに意識がいってしまい感情移入しづらかった。でも、そもそもどの家族にも大きな事件が起きるわけでもない。若い男女が家族となり、新しい家族が生まれ、子どもが旅立ち、年老いた家族が亡くなっていく。そんな家族の物語が比較的淡々と描かれていた印象だ。メインとなる家族の物語として考えれば、感動的なラストと言えるのかもしれないが、やはり気持ちが入り込んでいないので感動も今一つとなってしまった。群像劇としての面白さが圧倒的に足りていない。
ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演だったから期待値が高かったかもしれないが、それでももう少し脚本に工夫がほしかった。部屋に飾られている絵や置かれているオブジェや壁のシミや傷がこんな経緯で生まれた!なんて、定点観測ならではのエピソードがあってもよかったのに。様々な工夫と技術は素晴らしいが、肝心の物語が今一つのため、こんな点数とした。
歴史の蓄積を残すものは
時代を越えて徹底的に定点を描く試みは面白く、その実験精神に敬服。
時代が部分切り抜きフレームで交錯する様は面白いですが、
各時代の家族の点描のエピソードが典型的なものが多く、ちょっと弱いように思え、
恐竜時代や先住民時代、開拓時代などインパクト、変化のある映像で
それを無理に補填しようとしているような不自然な構成の印象を受けた。
いっそのことトムハンクスが開拓時代の人間も演じるなど
時代を越えて俳優を重複させたら繋がりも見えるし面白いのでは、なんて思った。
定点映像では、顔、人物以外の器物にも視点を誘導し
空間全体から豊饒なドラマを引き出すことを狙っているように思ったが、
家具とか柱の傷、汚れた感じなどで歴史の蓄積をみせるのではなく
ソファなど一部を除いて、物が新しいものに置き換わっていくことで時代の変化をみせている感じがして、あまり心に突き刺さらなかった。
常に新しいものに更新されていく、若い、夢に溢れた物質世界のアメリカという国が
歴史の蓄積を語ることの、なにか空虚さを感じるようでちょっと複雑な気持ちになった。
全編同じ視点で描かれる実験的な映画ですが、
有史以前から定点観測カメラがとらえた、ある場所で繰り広げられた、いくつかの家族の物語。
全編「ほぼ」最初から最後まで同じ場所を撮影しただけという斬新さ。
原作本の発想自体が素晴らしく、それをそのまま映画にしようとしたゼメキスの実験映画的な精神は健在。
同じフレームでカメラが一切動かないのに、画面内のビジュアルの工夫で面白く観れるのがさすが。
時系列がたびたび変わって、住人とその人生を理解するのは、せわしないが。
さらに、話の中心となる主演の二人、トム・ハンクスとロビン・ライトの「フォレスト・ガンプ」コンビが、CGで青年期から老人まで演じている。
顔が、ちょっとのっぺりしてるかもしれないが、結構自然で、特に、トム・ハンクスは、若い頃の映画を思い出してました。
仕掛けにこだわっている分、出てくる家族の話は、簡単でどこにもある話。
(誰もが共感できるとも言う。)
次第に、映画が同じ場所しか撮っていないことと、ハンクス夫妻が家に縛られていることがリンクしてくる。
娘に読み聞かせた絵本にあるように「ぼくたちはここが好きだ。」と言い聞かせて、同じ家に縛り付けられた人生。
今回も、保守的で家にとどまったトム・ハンクスに反して、家を出ていったロビン・ライトは、自由を得るが、すでにボケが始まっているという不憫さ。
「フォレスト・ガンプ」でも、保守的なハンクスは安定してたのに、行動的なライトは散々な目にあってたことを思い出す。
ゼメキスって男性上位主義か、めちゃくちゃ保守的なのだろうか?
終盤、家具の鏡にカメラ側のキッチン?が映ったかと思いきや、ライトが昔を思い出すシーンでは、唯一、カメラがこれまでとは逆の方向を映した時、とってもとっても解放された気がしました。
これまで一方向しか観れていなかったために、息苦しさを感じていたのだと、まるでその時の彼女の心境のようで、これまで映画で経験しなかったことを初めて経験したのでした。
定点カメラから紡がれる人の営みは、時代の変化こそあれ、根っこは変わらないものかも
トム・ハンクスにロビン・ライト、ロバート・ゼメキス監督(あと作曲家のアラン・シルヴェストリ)が一堂に会したとなれば、思い出すは名作「フォレスト・ガンプ」。30年の時を越え、再集結したとあらば、これは興味しかない!今度は一体どんなヒューマンドラマを魅せるのか、という気持ちで映画館に向かいましたが、
のっけからびっくりと戸惑いが襲ったんですな・・・。
物語はたった一か所の“定点カメラ”から、そのフレームに入った人たちの生活を移すだけというもの。しかも時代は恐竜時代~アメリカ植民地時代~開拓時代~現代と幅広い。その定点カメラに収まった人たちの営みのみを本作は映し出している。まあこれだけでは物足りないだろうからか、メインはトム・ハンクスとロビン・ライトが出会ってからの60年間、この家で起きた諸々の出来事を描いている。
まあ眠くなりましたよ。
「12人の怒れる男」のように1つの部屋でストーリーを完結する映画というのはあったが、全編“定点カメラ”から見るなんて。これは一つの実験映画か?しかもゼメキス監督お得意のCGを駆使して主演の二人は10代~70代まで演じている。よーやったよ、この企画。
しかしよー見てみると、時代の変化こそあれ、「これって現代でも変わらんよな?」てな印象を感じてくるんですな。なんでそう思ったんかなと考えたとき、
本作の根っこには“思いやり”というものがあるのではないか。
いつの時代にも、人を愛し、喧嘩をし、どうにもならない思いがあったとしても、確かにその人は、他者に対し“思いやりの心”を持っている。もしかしたら、それを広義の意味で“愛”と呼ぶのかもしれないのではないか?そう思ったとき、思った以上に腑に落ちたんです。本作は、
すべての時代において変わらぬ人類の営みを見せることで、いかに人と人とのつながりというものが大事であるかを伝えているのではないでしょうか。
悪い映画ではないんですが、退屈感はあるし、時代があっちゃこっちゃ飛ぶので頭の整理が追い付かないときあるし、そんなに面白い映画ではないと思います。しかし、確かにじんわり来るものがある。若者より歳を重ねた人向けのような気がする作品ですが、
思いやりというものを、改めて感じる映画かなと思います。
光陰矢の如し
よかった
定点カメラと、画面分割でその場所を巡って時系列が前後する。なかなか顔の寄りにならないので、ローズが脚立で怪我をした時、ローズって誰だっけ、そうかおばあちゃんかと後まで気づかなかった。ドラマはほとんど事後報告で、その場で起こらない。家があまり好かれていないし諸行無常を感じる。凝った作りの面白さはある。
スタッフロールにAIという単語がたくさんあった映画でした。
以下ネタバレ
固定されたアングルで
他人の人生や家族を見るという
定点観測映画でした。
ときどきフレームのラインが映像にスッとはいってきて
時間軸が前後する場面変更が行われ、
同じ場所で
いろんなことがあったのでございます
という状況を見つつ、
自分が普段生活している場所も
100年前は違う風景であったことを
意識せさられつつ、
人生の時間経過について
体験できる映画でした。
それが楽しいか?
と問われれば、
特に楽しい気分にはならないけれど、
プロの役者の演技や背景美術でのみ
つくられた定点観測ならではの
虚構の様式美があり、
他人の家族アルバムみせられて
追従笑いしないといけない不快さはない映画でした。
定点観測の作風は
役者が近寄ってこないかぎりは
舞台演劇をみているような雰囲気なので
映像としては(強制的な場面転換はあるけど)
単調でした。
スタッフロールにAIという単語がたくさんあったので
トムハンクスなどの役者は
AIの力をかりて幅広い年齢を演じているのは
「HERE 時を越えて」の見どころ
かなと思ったりしつつ、
ラストは
少々さみしい気分になる映画でした。
映画なのにまるで写真をながめているような
時代を超えてある地点で営まれる人間の様子をただただ写し出した物語。
そこには多様な家族の形があって、それぞれに価値観やドラマがあった。
映画を観ているのにどうしてだろう。写真を眺めている感覚に陥るところがある。
それは"確かにここにいた"という記憶だろうか。
色んな苦悩や喜びを経て、人生の終盤になって思い出すのが娘のリボンを見つけて家族で笑い合った思い出であった時はさすがに涙なしでは観れなかった。
素晴らしい映画だった。
久しぶりに文句なしの名作に出会えてよかった。
そして今を生きる
トムハンクス×ロバートゼメキスなんて絶対観るしかない!と思い期待しながら鑑賞。結果…悲しいことに期待はずれ。
定点カメラでずーっと様子を追っているのだけれど、この家族の話なんでいれたんやろ?って思うようなシーンもあり(あのイスを発明したというカップルのシーンや飛行機好きの夫がいる家族のシーンは不要かな…)
超個人的な意見では、家族が変わるごとの切り替わりの演出がわざとらしくてあまり好きではなかった。
ただ、最後のシーンは確かにここで苦楽を共に過ごしてきたんやよね〜とじーんとした。なのでおまけで⭐️3つかな…
一生は短い
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