HERE 時を越えてのレビュー・感想・評価
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映画なのにまるで写真をながめているような
時代を超えてある地点で営まれる人間の様子をただただ写し出した物語。
そこには多様な家族の形があって、それぞれに価値観やドラマがあった。
映画を観ているのにどうしてだろう。写真を眺めている感覚に陥るところがある。
それは"確かにここにいた"という記憶だろうか。
色んな苦悩や喜びを経て、人生の終盤になって思い出すのが娘のリボンを見つけて家族で笑い合った思い出であった時はさすがに涙なしでは観れなかった。
素晴らしい映画だった。
久しぶりに文句なしの名作に出会えてよかった。
そして今を生きる
トムハンクス×ロバートゼメキスなんて絶対観るしかない!と思い期待しながら鑑賞。結果…悲しいことに期待はずれ。
定点カメラでずーっと様子を追っているのだけれど、この家族の話なんでいれたんやろ?って思うようなシーンもあり(あのイスを発明したというカップルのシーンや飛行機好きの夫がいる家族のシーンは不要かな…)
超個人的な意見では、家族が変わるごとの切り替わりの演出がわざとらしくてあまり好きではなかった。
ただ、最後のシーンは確かにここで苦楽を共に過ごしてきたんやよね〜とじーんとした。なのでおまけで⭐️3つかな…
一生は短い
評価低いのが悔しい
あらゆる時代の"ここ"に住む家族を定点撮影した映画。
笑っちゃうぐらい昔から、現代に至るまでずっと。
大きな起承転結があるわけでもなく、それぞれの家族が繋がりがあるわけでもない。
なめらかなのか、唐突なのか、スッとPIPがあらわれるとともに時代が移り変わっていき、写真集のような感じ。
でも観終わった今、なんだかたくさんの歴史と記憶をみた感覚になった。
それぞれの家族が"たしかにここにいた" んだなと。
眠くなるとかドラマチックじゃなくてつまらないとかで評価が低くなっているのが残念だけど
定点で、ものすごい昔から今までを、美術小道具や俳優の演じ方やその時代の音楽等で撮影•演出するなんて、ほんとに実験的な撮影だっただろう。
他とは違う試みをすることは勇気がいることだと思うし素晴らしいことだと思う。
そしてなにより原作者に誉められる作品にできるって
ほんとにすごいことだなあと。
監督ロバートゼメキス、脚本エリックロス、主演トムハンクス&ロビンライト。
そしてアランシルベストリの音楽まで、、。
フォレストガンプのキャスト、スタッフが再集結して映画撮ろうなんて
わたしからしたらまずそこから感動よ、、、
暖かく、心地よく、家族の描き方はそれぞれでなんだかリアルで、最後は少し胸がギュッとなるような。
つらつらとまとまらない感想をかいてしまったけど
静かで心温まる作品が好きな方は、評価の低さで諦めずに是非劇場で観てみてほしい。(そのためのレビュー!)
作りは意欲的だけど映画らしい映画
諸行無常
無いものを数えるのではなく、あるものに目を向けて感謝しようと思えた
HERE 時を越えて
地球そのものの歴史のハイライトを見ているような作品。
正直、序盤は情報量が多くてついていくのに必死だったけど、最後のシーンでぐっと心を掴まれて、思わず泣いてしまった。
それぞれの時代ごとのセットの作り込みがとても細かくて、アメリカの文化や歴史に詳しい人、慣れ親しんでいる人にとっては、さらに深く刺さる作品なんじゃないかなと思った。
場面転換の方法にもさまざまなトランジションや仕掛けが使われていて、バリエーションが多いから「場面転換を楽しむ」という新しい感覚すらあった。
中でも構図を全く変えずに時代だけが変わっていくシーンは、本当にシームレスで、撮影・編集技術の高さに驚かされた。
テンポとしてはかなり早め。
マルチタスク的に物語が進んでいくから情報の処理に追われる感覚はあったし、予告などをまったく見ずに観に行った分、「この人は覚えておいた方がいいのか?」「これって伏線になるのか?」みたいな思考が常に走ってしまって、序盤はちょっと没頭しきれなかったかも。
だからこそ、あらすじだけでも軽く目を通して、どの時代がメインの軸になるのかを把握してから観に行くと、もっとゆったり楽しめると思う。
音楽もすごく良かった。
BGMの入り方、選曲ともに抜群で、時代ごとの空気感やキャラクターの感情をうまく後押ししてくれるような存在だった。
テーマとしては、「よくある人生」と一言で片付けられるかもしれないけど、その“よくある”の中にこそ、かけがえのない感情や出来事が詰まっているんだなと感じた。
将来に不安を抱えたり、過去を悔やんだり、自分の人生がベストじゃなかったと感じる日もあるけれど、そうやって揺れながらも積み重ねてきた時間の中には、ちゃんと素敵な思い出が詰まってる。
無いものを数えるんじゃなくて、あるものに目を向けて、感謝しようと思えた。
こういうテーマだからこそ、ぜひ日本を舞台にしたバージョンも観てみたいと思った。
タイトルなし(ネタバレ)
いつからか眠気に襲われ、クリスマスや誕生日を何度も繰り返してるうちに、だんだん誰がどの家族かも分からなくなって…
さらに眠気に襲われるというループ。
最後の最後に、カメラの後ろにはもう一部屋あり、その向こうにキッチン。なかなか広いおうちじゃないか✨️で終わりました。
Home to Families
内容というより、“場所”にカメラを固定するという試みに興味を惹かれて観賞。
正直、めちゃくちゃ分かりづらい。
様々な時代の、様々な家族の、様々な時間を描いており、更に時系列まで頻繁に行き来する。
カメラが固定のため必然引きの画が多く、人物の顔や年齢も把握しづらい。
他はまだしも、アル×ローズとリチャード×マーガレットの2世代はどっちの支点か混乱した。
おまけに古代とか中世とか黒人一家などの必要性が無い。
リラックスボーイ夫妻のところはファンキーで楽しかったが、これもどこにも繋がってないし。
何かしら仕掛けがあればよかったのだが…
メインとして描かれるのも、いたって普通の家族。
子供のために夢を諦めるとか、価値観の違いで夫婦が衝突するとか、親の老いと向き合ったりとか、そんな話。
群像劇というほど描かれないし、他の家族はむしろ邪魔。
ワイプを使った映像の繋ぎ方や、音や台詞のクロスオーバーに面白い箇所はいくつもあった。
見どころはそこと、“定点”という試みだけ。
色々な場面の家の様子を、人物を排してワイプで映していく終盤の演出は好き。
ただそこで“家”に限定するなら、余計に古代や中世は何なのか、と。
アプローチにばかり重点が行っていて、それを活かす脚本には届いていなかった。
家が建て替わるとかもなかったので、築50年以上かぁ、なんて余計なことが頭をよぎる。
あとトム・ハンクスによるリチャードの声が老け過ぎてて、アルとどっちが喋ってるか分かりづらい。笑
時系列シャッフルしない方が、夫婦の幸福度の変化がわかりやすかったように思えた
2025.4.9 字幕 イオンシネマ高の原
2024年のアメリカ映画(104分、G)
原作はリチャード・マクガイアの小説『HERE』
定点カメラによるある一点で起こった過去を描いたヒューマンドラマ
監督はロバート・ゼメキス
脚本はエリック・ロス
物語の舞台は、アメリカ・フィラデルフィアのとある場所
かつては隕石の直撃を免れ、氷河期を過ごしたその土地は、やがて人類が生活をするようになり、先住民のコミュニティが出来上がっていた
1700年代後半に入り、開拓者のベンジャミン・フランクリン(キース・バートレット)がそこに入植し、周囲の開拓を始めてからいく
それから月日が過ぎた1900年代初頭、フランクリンの邸宅の斜め前に家が建てられることになり、そこに飛行機好きの夫ジョン(グウィリム・リー)とその妻ポーリーン(ミシェル・ドカリー)が住み始めた
だが、ジョンは飛行機への憧れを捨てることができず、家を引き払うことになった
その後、1940年頃に発明家のリー・ベックマン(デヴィッド・フィン)とその妻ステラ(オフィリア・ラヴィボンド)が住むようになった
彼らは、発明したリクライニングにて大儲けをして、その場所から引っ越すことになった
そして、第二次世界大戦が終わった頃、アル(ポール・ベタニー)とその妻ローズ
(ケリー・ライリー)がその家を購入することになった
彼らはリチャード(成人期:トム・ハンクス)、エリザベス(成人期:ローレン・マックイーン)、ジミー(成人期:ハリーマーカス)と言う3人の子どもに恵まれた
映画は、リチャードがマーガレット(ロビン・ライト)と結婚し、ヴァネッサ(成人期:Zsa Zsa Zemeckis)を授かる様子が描かれ、彼らが老人となって、空き家になったところを訪れる様子を描いていく
リチャードは父が施設に入った時に家を譲り受けていたが、どうしても自分の家を持ちたいと言うマーガレットと絶えず衝突してきた
やがて、アルを介護する段階になって、マーガレットとリチャードは別れることになり、アルも亡くなってしまう
リチャードはそこで画家になる夢を追い求めたが、やがてその家は売りに出されてしまった
そして、2000年代に入ると、今度はデヴォン(ニコラス・ピノック)とその妻・ヘレン(Nikki Amuka-Bird)、息子のジャスティン(Cache Vanderpuye)が引っ越してきた
彼らにはラケル(アーニャ・マルコ・ハリス)と言うメイドがいたが、どうやら彼女はコロナによって亡くなり、デヴォンたちも引っ越さずにはいられなくなったようだった
そして、空き家になったところに、認知症になったマーガレットを連れて、リチャードが訪れることになったのである
時系列で書くとこんな感じになるのだが、映画はそれを思いっきりシャッフルしまくっているので、どのような並びになっているのかが分かりづらい
テレビ番組や家具などで時代を表していて、そのシーンを見ている間は大体わかるのだが、度々シャッフルが行われ、シーンが途切れまくるので、かなり見づらい内容になっていた
おそらく、ひとつの家庭内の時系列はそこまでシャッフルされていないのだが、リチャードとアルは別の夫婦の物語なので、ここがシャッフルされると非常に分かりづらい
それでも、その意図が映画から伝わってくれば良いのだが、それを考える余地を与えない演出と構成になっていたように思えた
夫婦の問題として、「金銭の裕福」はどの家庭にもついて回るのだが、リチャードとマーガレットの世代になると「なりたかった自分」と言うものが出現する
そして、彼らの下の世代になるとそれが実現していくのだが、それと同時に描かれる黒人家族の場面では、そう言ったものがあっても危険が多い社会になっていることが示唆されている
だからと言ってメッセージ性が強まっていると言う感じにもなっていなくて、とにかく実験的な映画だったなあと言う感覚だけが残った
いずれにせよ、夫婦に何があれば幸せなのかを描いているように思えるのだが、それが愛なのかお金なのかはわからない感じになっている
それよりも、同じ方向を向いて一緒に過ごしていることが幸福度に繋がっていると思うので、映画内における最大幸福を得たのは発明家夫婦であるように思う
飛行機夫は夢のために家族を犠牲にしたし、リチャードは家族のために夢を犠牲にしている
アルは国に尽くしてきたが、国は国民を豊かにしないし、愛国心は孫の世代に通じていても、そこに感謝の念を示せない
そう言ったアメリカの建国と家族の在り方というものが時代ごとに描かれているのだが、個人的には「時系列シャッフルがない方が伝わりやすい」と思っている
少しずつ変わっていく価値観だからこそ、「あれ? 最初と全然違わない?」と思えるのであって、その違いがシャッフルによって分かりにくくなっているのでは意味がないのではないだろうか
カメラの向き
カメラを固定することによって、見えるものが限定されることのメリットとデメリットがあるように思う。見えないところで起こっていることを、観客が想像することで物語が深まるように感じたが、基本ストーリーにとって重要なできごとはすべて画面の中で起こる。少し物足りなさをかんじたが、最後のマーガレット(ロビン・ライト)の「私はここにいた」というセリフを聞いて、「ここ」で起こったことがこの映画にとって最重要であったことに気付き、落涙した。
ただ、であるがゆえに、あのリビングを空間的に見せる工夫があってもよかったのではないか。2020年パートで、鏡のついた化粧ダンスを運び出すタイミングで初めて、カメラの後ろ側が見える。前述のラストシーンでカメラが大きく動き、空間的広がりがこちらに伝わる。こういった空間をこちらに意識させる工夫がもっとあってもよかったのではないかと感じた。窓辺から見たバージョンでこの話をもう一度見たい。実験的な映画だったからこそ、もっとチャレンジングな絵作りがあってほしかったと感じてしまった。
一人の人間の人生を描くという点ではこの映画は大河ドラマである。リチャード(トム・ハンクス)を中心に、世代の違う家族の物語や、『フォレスト・ガンプ』でも描かれたアメリカ現代史を織り交ぜながら人の一生を104分で描き切るストーリーテリングの手際はさすがである。
Scope
時代背景の違うひとつの場所を定点カメラでお送りするという画期的なアイデアに惹かれ鑑賞。
アイデアは確かに面白かったんだけど…映画的な盛り上がりには欠け、数十年前の家族の現代までにフォーカスを当ててしまってるせいか時代の振れ幅が狭いのがどうも気になってしまいました。
時系列は結構反復横跳びするのでややこしいことになっており、順々に進めるのかと思いきや、大昔から最近、最近から大昔と移り変わっていくので大変でした。
基本的にもどの時代でも愛の営みが描かれており、それを咎める時代もあれば、受け入れる時代もあり、そもそも自分たちで判断せざるを得ない時代もあったりと、どの時代でも大変な事に変わりはありませんが、その営みがあったからこそこうやって生きていけてるんだな〜となったりしました。
基本的には男たちがちょい滑稽な行動をして、それを妻が戒めていくって流れですが、決して説教くさいわけではなく、無意識にやってしまっている行動は直さないとね〜くらいの感じなのは好感が持てました。
老いは確実にやってきており、体の変化はもちろん、関係性の変化というものを強く描いていたのは興味深かったです。
出会った当初はラブラブでも月日が経って、子供も大きくなって、嫁姑の問題も出てきて、夫婦で考えがすれ違いだして…と問題が積み重なってからの熟年離婚となっていく流れはリアルだなと思いましたし、そういう事例を実際に聞いたことがあるので、こういう風に別れるってもう自然のことなんだろうなとシュンとなってしまいました。
定点カメラの映像で面白いのはバラエティをはじめとしたハプニング要素だったり、密室空間でのトラブルだったりが面白さを加速させていく気がするんですが、今作は普通の家族の人生を描いているのでハプニング的な要素はほぼなく、しっかり人生なのでその辺りも見応えが感じられなかった要因だったなと思いました。
地球が誕生したタイミングとか、戦争真っ只中の時代とか、もっと見たい時代はあったのにひとつの時代に全振りしてしまったがために、観たいのはそこだけじゃないんだよな感が強くて残念でした。
技術のフル活用でトム・ハンクスはじめ同じキャラクターの一生をやり切ったのは凄かったです。
それを知らずに見たので、この人歳の割に声が掠れてるなとは思いましたが、その違和感くらいで他は帳消しにしているは凄いなとなりました。
映画というよりかはそういう教育番組のようでした。
NHKで放送されたら気になって見ていたと思いますが、大スクリーンで観るかと聞かれると微妙なラインの作品でした。
ラストシーンはおおっとさせられただけに全体的な満足度の物足りなさが足を引っ張ったかなと思いました。
鑑賞日 4/6
鑑賞時間 17:55〜19:50
座席 G-5
HERE AND EVERYWHERE
この場所で、この家のこのリビングルームで紡がれる様々な人生。
はじめは面白いがすぐに飽きてくる。
トム・ハンクス演じるリチャードとロビン・ライト演じるマーガレットに焦点が当てられると面白くなってくる。
いっそ、他の家族のパートをなくして、この家族だけの物語にしたらよかったのに。それならありきたりなのか。
アメリカの一般家庭にホームステイしていたことがあるので、感謝祭サンクスギビングに皆んなが集まってくるところとか懐かしく、楽しめた。
いまや、アメリカの「家族」はこういう形でしか描くことができないんだろうな。
若い人やアメリカ人の生活に興味のない人はつまらないだろう。
このHEREだけでなく、世界のどこにでも同じく人生が、ドラマがある。
各国でリメイクしてほしい。
監督の言いたいことはわかるが
いまこの作品か、と思ってしまった
お金がかかっているのは分かる
人とのからみもわかる
年配者が見るとさみしくなって
若者がみるとつまらないのか途中で退席していたカップル
付き合うなら年配者!口が固くてそれなりに喜ぶ!トムの声は好きだ
全125件中、41~60件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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