「Home to Families」HERE 時を越えて uzさんの映画レビュー(感想・評価)
Home to Families
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内容というより、“場所”にカメラを固定するという試みに興味を惹かれて観賞。
正直、めちゃくちゃ分かりづらい。
様々な時代の、様々な家族の、様々な時間を描いており、更に時系列まで頻繁に行き来する。
カメラが固定のため必然引きの画が多く、人物の顔や年齢も把握しづらい。
他はまだしも、アル×ローズとリチャード×マーガレットの2世代はどっちの支点か混乱した。
おまけに古代とか中世とか黒人一家などの必要性が無い。
リラックスボーイ夫妻のところはファンキーで楽しかったが、これもどこにも繋がってないし。
何かしら仕掛けがあればよかったのだが…
メインとして描かれるのも、いたって普通の家族。
子供のために夢を諦めるとか、価値観の違いで夫婦が衝突するとか、親の老いと向き合ったりとか、そんな話。
群像劇というほど描かれないし、他の家族はむしろ邪魔。
ワイプを使った映像の繋ぎ方や、音や台詞のクロスオーバーに面白い箇所はいくつもあった。
見どころはそこと、“定点”という試みだけ。
色々な場面の家の様子を、人物を排してワイプで映していく終盤の演出は好き。
ただそこで“家”に限定するなら、余計に古代や中世は何なのか、と。
アプローチにばかり重点が行っていて、それを活かす脚本には届いていなかった。
家が建て替わるとかもなかったので、築50年以上かぁ、なんて余計なことが頭をよぎる。
あとトム・ハンクスによるリチャードの声が老け過ぎてて、アルとどっちが喋ってるか分かりづらい。笑
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