「日本で見る場合、知識の総力戦になるのが厳しいか」HERE 時を越えて yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本で見る場合、知識の総力戦になるのが厳しいか
今年101本目(合計1,643本目/今月(2025年4月度)4本目)。
カメラを固定して、一つの家の家族の複数の年の出来事を色々と映すというちょっと変わった内容。屋外にすら出ないので結構珍しい映画なのではないかな…と思います。
ストーリーもそんなわけで結構単調にならざるを得ず、そこは日本で見ても同じなのですが、こういった事情があるので、お構いなくとにかくマニアックな事項が色々出てくるのをどこまで知っているかが試される映画でもあります。中には日本では常識扱いではないような知識まで出てきますし、どこまで見るか…が結構難しいところです。
ただ、アメリカの歴史(特に独立戦争以降から現在まで)をおさらいするという意味ではよくできているし、字幕がマニアックでわかりにくいなという部分はあってもストーリー展開で混乱させるようなことはないので、そこは安心かなというところです。
採点にあたっては下記まで考慮しています。
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(減点0.3/一部の字幕の理解がかなり難しく理解がないと詰む)
「インフルエンザになって人が流入して~」という歌を歌っているシーン(最後のほうにでるところ)です。
インフルエンザはinfluenza とつづりますが、似た単語に influence(流入)という語があり、特に「水や土石流、あるいは大量の人の流れ」を指す語に influx という語があり、この2つの意味をかけて「インフル」に「人の流れ」を当てているのですが、influx という語を思いつくのはかなりマニアックじゃないかなぁ…と(英検1級レベルか?)。
ここは字幕上もう少し配慮があっても良かったのではと思います(ただ、わらべ歌か何かの歌詞のようで、それが理解できないと全体が詰むということにはなっていない)。
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(減点なし/参考/新年おめでとうのテレビを見ていて途中から「蛍の光」が流れるシーン)
日本ではこの曲はもっぱらお店などで「今日は終わりですよ」という意味で流れることが多いですが、アメリカなど多くの国では(むしろ日本だけが特殊な扱いになった)、新年を祝うときに普通に流れる曲です(テレビ等でも普通に流れます(いわば日本版「いく年くる年」みたいな番組において)。この映画内でも登場します)。