ストップモーションのレビュー・感想・評価
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ストップモーションの作家を主人公にしたホラーで、作中でもその撮影...
ストップモーションの作家を主人公にしたホラーで、作中でもその撮影の仕組みを解説しているからこそ、動かないはずのモノが蠢く、現実を侵食する不気味さが強調される。ストーリーがベタなのはホラーとしては必ずしも欠点ではないのだから、分かり切った「謎の少女」の正体とかを勿体ぶらず、話運びをもっと締めれば傑作にもなり得たと思う。最後の血みどろの大立ち回りも不要で、他人を巻き込まず、あくまで才能の欠如に苦しむクリエーターの内面/母子関係にフォーカスした方が完成度は高かったろう。最後の黄金の襞に包まれた絢爛たる「箱の中」のイメージが鮮烈だっただけに、いろいろ惜しい。
これでロッテン・トマト満足度91%というから、ロッテン・トマトがいかに信用できないものかということか分かった。正体不明の少女に言われるままの主人公にストレス。撮影用モデルがただただ気色悪い。
これでロッテン・トマト満足度91%というから、ロッテン・トマトがいかに信用できないものかということか分かった。
ストップモーション・アニメーターのレジェンドを母に持つ娘は、病に倒れた母親の未完成作品を完成させようとする。
しかし、次第に現実と虚構の境目が曖昧になり、精神的に追い詰められていく。
謎の少女の正体も明かされずに、ただただその娘に命令されるままに撮影する主人公。
その少女は、長年、「私のパペット」呼ばわりされて抑圧されてきた主人公のトラウマが生み出した幻想なのだろう。
自分では何も考えられずに苦悩する中で、次第に少女の言われるままになってしまう。
撮影が終わると、撮影用パペット同様に自ら箱の中に入る。
話として綺麗に完結させたつもりなのだろうが、ただただ受け身の彼女が観ていてイライラする。
そして、肉片と骨で作られたアニメーション・モデルが、実に気色の悪かった。
ただ、病床の母親の手を、少しずつ動かして撮影してしまうシーンは面白かったが。
今年に入って、観ない方が良かった映画第1号。
パンフを買わなかった映画第1号でもありました。
ナマモノの音
想像力と創造力
ストップモーションアニメの制作過程で、現実と虚構が入り混じるっていく話。
レジェンドと賞されるストップモーションアニメーターの母親が脳卒中で倒れ、彼女の手掛けていた最後の作品を代わりに作ろうと決意する中、謎の少女が現れ巻き起こっていく。
誰だか知らんがなんだか小生意気なガキに、自分で何も考えられない主人公をしばしみせられモヤモヤモヤモヤ…そして同じ様なことの繰り返しをタラタラタラタラ…ワックス&生肉は良かったんだけどね。
キツネ辺りから現実味がどんどんなくなっていくけれど、妄想と現実が入り混じったところで、そもそもそういう作品を作中で作っている感じだし…。
せっかく盛り上がりそうな話しなのにもやっと成行きでのまま進行し良くわからない締めでもう一歩という感じ。
何かメッセージ性がありそうで無い映画
制圧からの解放は困難
70点ぐらい。気味悪い。
全編ストップモーションから変更?
ストップモーションアニメの技法を駆使し、
その表現力の高さと実写とのコンビネーションを、
最大限に引き出した作品であり、
視覚的なインパクトと独特の世界観で観客を圧倒する。
特に、獣の肉をテクスチャーに使用した表現は、
しばしば不快感をもたらすが、
下品にもなり過ぎず、
単なる「恐怖」を超えて観る者に強い印象を残す。
ただし、
本作のシナリオの構成は少し残念だ。
中盤までのシークエンスは、
視覚的なイメージに重きを置きすぎ、
物語の論理的な展開が欠けているように感じられる。
特に、母親からの指示に基づく〈物理的ロジック〉
と、
少女(エラ自身?)の〈精神的ロジック〉
が交錯し、
エラの気持ちが曖昧に展開する。
パペットのように母に操られるシークエンス、
「私のフィルム」と自分の意志のシークエンス、
自分と少女の関係、〈意志〉と〈操られる〉、
とのつながりが、やや不明瞭で、
観客は物語が進む中で少なからず混乱を覚えるだろう。
この点に関して、物語をもっと論理的に整理し、
前半からしっかりとした構造を築いていれば、
後半の展開が一層効果的に観客に届いたであろうことは疑いない。
後半に入ると、
作品は一転してロジックを放棄し、
感情的なドライブと圧倒的な映像表現に痛さに頼る展開を見せる。
この部分においては、
ストップモーションアニメの特徴も一層際立ち、
独創的なビジョンと表現力が最大限に発揮される。
視覚的な強さが物語に対する観客の感情的な共鳴、
痛さを呼び起こし、
強烈な印象を与えるといえなくもない、
この後半部分だけでも、本作を高く評価する人もいるだろう。
それゆえ、
前半部分のシナリオの不安定さが作品全体の完成度に影響を与えてしまっているのは非常に残念である。
もし前半で論理的にサスペンスまたはホラーに割り切って、
構築が行われていれば、
または、
ストップモーションのシークエンスを増量して、
ホラー色を薄くして、
母親の世界観にシンクロさせていくか、
(元々、ストップモーションアニメで、
全編を製作する予定が途中で変更になったのかと、
邪推までしてしまう)
していれば、
作品の評価はさらに高まったであろう。
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