奇麗な、悪のレビュー・感想・評価
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嘘があっても、いつも事実
Broken Rageと同じ実験映画らしいが
「見る」必要がない映画っていったい…。
今年56本目(合計1,598本目/今月(2025年2月度)19本目)。
この作品の特徴は、何かの施設か、館かの一室で女性がペラペラと相手もなく話し続けること「だけ」の作品で、実はそこがどこであるのか等のことは作内、あるいは実はエンディング間近になって明かされるのですが、とにかく登場人物がいない(1人?)というヘンテコな映画です。
そのような観点なので「バリアフリー上映」も何もデフォルトでそうなので意味がないという…(もちろん、聴覚にハンディがある方向けの字幕放映はあり得るでしょうが)。
何というか、小説等も今ではアマゾン等でオーディオブックで聞くことができますが、それに動画(といっても、ほぼほぼ館の一室を女性がうろうろしながら話しているだけ)がくっついた「だけ」で、この映画は何を述べたいのだろう…というところです。
もっとも、ここの紹介や公式サイト等を見ると自主映画であることや実験的作品ということはわかるし、あるいはエンディングロールで「英語版字幕作成」の部分に映画字幕学校等がクレジットされる(この映画は特殊な映画の扱いなのか、映画の翻訳学校等が入りうるのでしょう(そもそも、一般の英語と字幕英語とは別の扱い))のも、費用を抑えたらそうなるとかどうなるではなく、作品の特殊性故にこうなったのかな…というところです。
こう何というか、小説では物足りない方向け?とは思ったのですが、小説を紙媒体でもキンドル版でも読むには高校程度の国語力(外国人であれば、日本語能力試験の1級やそれに準じるレベルの級)が必要ですし、もしそれで足りないならこの映画を見ても理解できませんし(女性がぺらぺら話すだけで回想シーンなどもない上に、女性の話す速度が異様に早いなど)、これはどうなっているんだろう…と思ったところです。
このため、「「見る」必要がない」というのはそのためであり、極論いえば「動画つきのオーディオブック」になっているため、そこの判断がかなり分かれるのかな…といったところです。
ただまぁ、人を不愉快にさせるような発言ほかはなかったので、そこは全体的に考慮しています。
採点は以下まで考慮しています。
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(減点1.3/映画というのには特殊すぎて誰も理解できない)
この点、大阪市であれば例えばインディーズ映画等が多く取り上げられるシアターセブンさんなどであれば、「ある程度の品質」ということはわかるし、またインディーズ映画等から羽ばたいた作品も多々ある(侍タイムしかり、ベイビーわるきゅーれしかり)のは理解するものの、この作品をシアタス心斎橋(イオンシネマ系)でされても、みんなびっくりするだけかなぁ…といったところです(誰も理解できない?)。
※ 要は、公式サイト等の説明が足りず、見に行った方は全員フィルムがぶっ壊れているのか何かとしか思えなくなる「バグ状態」になっている
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UN BONJOUR
ミスマッチ
最近は「アカデミー賞ノミネート作品」中心の作品選びが続いているので、ここいらでその系統を外した一本をチョイス。奥山和由さんと言えば、かつて「時代の寵児」ともてはやされた映画プロデューサーで、勿論50代の私も当時はお名前をよく聞いていました。その後いろいろありましたが、最近では息子さんたちのご活躍も目覚ましく、今作では久しぶりに自ら監督を務められたと言うことで楽しみにしてテアトル新宿へ。公開初日12時からの回はまぁまぁの客入りです。
なお私、中村文則さんの原作は未読ですが、前日にUNEXTで『火 Hee』を鑑賞してからの参戦。ちなみにチケット購入は一昨日だったのですが、もし先に『火 Hee』を観ていたらチケットを買っていたか?或いは、『火 Hee』を観ずに本作を鑑賞していたら?…
で、鑑賞後の感想は…正直、期待外れでした。或いは、前日に観た『火 Hee』の桃井かおりさん(監督・主演)の演技にすっかりあてられた影響もあると思いますが、二つの作品はやはり別物であり単純に比較したわけではありません。ただ、今作の主人公「女」と瀧内公美さんはちょっとミスマッチかな。。
確かに、今作においても瀧内さんの演技は素晴らしいとおもいます。彼女自身、多くの作品で挑戦的な役にも体当たりで演じ、ここまで申し分のない結果を残していて決して力量不足とは思いません。むしろ引っかかるのは、奥山さんの演出や脚本にやや古さを感じる点が多く、残念ながら劇中の「女」の話にイマイチ感情が動きません。ちなみに、劇中において男性は「精神科医」、他「女」の回想に出てくる(確か)6名。全般において「男女間」の話であるため、怖がらずに「男性目線」で発言させていただくと、瀧内さんは劇中の「女」から想像するよりやや若すぎる(或いはそう見える)かな、、、それに今回のような見せ方だと、語られる「女」に比べて瀧内さんが凛々しすぎでヤサグレた感じがあまりしない。そして、オチがあれなだけに彼女の美しさ以上の「危険な魅力」が感じられないと、いくら過激な話を聞かされたところでそうなるかな?と感じます。これらは演技というより演出の問題だと思いますし、そもそも脚本から感じる印象は「平成(それも前半)」で止まっているような感じが。また、狙ってやっているはずの「絵画」「口笛」「燭と火」「死にかけの電球」などの小道具も果たして如何なものかと。。
と言うことで、地に足がつかずに「雰囲気先行」な印象で、正直に言えば「つまらなかった」という感想です。ごめんなさい。
「光る君へ」の呪詛シーンを元にした実験映画?
瀧内公美讃歌
芯の強い女性像
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