満ち足りた家族のレビュー・感想・評価
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子は親を見ているが、親は子を見ているのか
2025年劇場鑑賞4本目 優秀作 70点
公開前から期待の声が各所から聞こえていた作品
物語冒頭に起こる事件がどうも唐突というか、犯人の沸点の低さというか、物語のためのとっかかりになるべくした動機も脈略も不十分な出来事が韓国作品らしく不自然というか、まぁでも今作の主題がそこではないので容認できるが、もう少し掴みがいかにもショートコントをとってつけたような入り口が好ましくなかった
理性で生きる兄と道徳的に生きる弟とそれぞれの嫁の妬み嫉みマウント合戦と、4人のそれぞれの正義や個人と尊厳を主張し葛藤する物語で、所謂世間的に見て勝ち組であり成功者の方々が、家族や子供との関係や教育はうまくいっていないというこれまたありふれた内容だが、わかりやすく幼少期に十分なわかりやすい愛を受けていないのだろうなと思える大学生の素行が、そうなってしまうのがわからなくもないからこそ、一重に悪いと言い切れないような感情を抱いてしまった
弟の嫁の若造りとしたったらずな所作というか、若くて綺麗な兄の嫁に対抗心を燃やしながら、内心世間的に劣っているなと認めつつ未熟な小娘くらいに思い込み自尊心を保っている面構えがなんとも巧妙ないかにもなおばさんで名演でした
対する兄側の嫁の若さと美に対する探究で生まれる余裕から完全に弟の嫁を下に見ているのが、日本でいう港区女子界隈に染まった哀れな女っぷりがこれまた良かった
兄弟の成功者故の子供の失態に自身の去就も危うくなるのは容易に想像できるからこそ、物語終盤の修羅場でそれを台詞だったりで説明することなく、とりわけお互いの子供に対するそれぞれの向き合い方のぶつかりや家族のことに矛先が向いているように感じたのが、一層親が子供へ等身大でその時その時に向き合えていなかったことを露わにするようで良かった
息子がクラブやクラスメイト?からいじめや嫌がらせを受け、その鬱憤なのかもしれないが、トンネル内の廃品物に蹴り込むところから、次第にホームレスを蹴り込む、それに至るまで、息子よりも弱者とも取れる存在には心無い仕打ちができるという暗示でてんとう虫を指で潰すシーンなど、事件に至るまでの人物描写はそれなりに描かれていたが、そのてんとう虫→トンネル内の廃品物蹴り込み→ホームレス蹴り込みの間に当たる廃品物蹴り込みが物語のために盛り込んだ事象に感じて不自然さが拭えなかった
物語終盤の誰もが予想できる壮絶感はいかにもだが、全体として観客の正義を揺さぶる内容や演出は見事だが、一方で韓国映画らしいといえばらしいが、随所に作り込みの甘さが伺えた作品でもあった
自分の子どもが大切
あなたの事がつゅきだからぁーっ!!!
チャン・ドンゴン久しぶり✨
胸糞悪いったらありゃしない。
後味も悪いし、気分も悪いが最高(笑)
中盤までは面白くなるのか?!と
不安になったけど、そんなのいらん心配に終わったー。
弟ジェギュ(チャン・ドンゴン)は何故考えが
変わったのだろう🤔
息子の真意を知ったのに
姪の悪意も知ってしまったのに。
兄ジェワン(ソル・ギョング)の考えが変わったのは
娘に脅威を感じ、新たな家族を護るためだろうけれど。
あんな子供に育つような毒親たちでもないのに
何が子供たちを狂わせたのか。
それにしても
1番ばかっぽい後妻が一等まともな考えの持ち主だった🤣そして一人勝ちじゃん。
2025年劇場鑑賞6本目
車道でタバコ吸っちゃいかん
兄ジェワンは弁護士でと弟ジェギュは医者の兄弟。ジュワンは敏腕の弁護士で道徳よりも依頼人の利益を優先し、若い2人目の妻ジス、生まれたばかりのジスとの子、前妻の高校生の娘らと高級マンションに暮らしていた。一方、弟のジェギュは道徳的かつ良心的な性格で、年上の妻ユンギョンと息子と暮らし、認知症気味の母を引き取り介護もしていた。兄弟でも正反対な性格の2人は、それぞれの妻とともに子供抜きの4人で月に一回高級レストランでディナーをともにしていた。あるディナーの夜、ホームレスが傷害にあう事件が発生し、4人は自分たちの娘と息子が・・・という話。
自分が親だったらどうしただろう、と思って観てて、自分は弁護士とか医者とかじゃないから自首させるだろうと思うが、もしそれなりの地位とお金が有ったら、違うかも、とも思った。
兄が道徳的でなく、弟が道徳的、という事でストーリーは進むが、ラストは・・・逆転か?
車道に出てタバコ吸っちゃいかんよね。危ない。
兄ジェワン役のソル・ギョングも弟ジェギュ役のチャン・ドンゴンも良かったが、弟の妻ユンギョン役のキム・ヒエは子供を思う母親としての感情表現が素晴らしかった。
兄の後妻ジス役のクローディア・キムは背が高くスタイル抜群で美しかった。
부모의 마음자 모르지(「親の心、子知らず」)
それなりに親子間の罪に対する意識の揺れ具合を、とことん暗く制作されていますが、自首するか否かの問題の前に、あれだけ明確な犯行現場の動画が有るんですから、普通は警察に即逮捕されるんですけど・・・、韓国映画の警察不信がここにも描かれてるんですね。
たぶん今年一番おもしろい
韓流サスペンスらしく、衝撃のラスト‼︎
2025年劇場鑑賞1本目。🎦 大好きな映画もめっちゃくちゃ久しぶり、公開したばかりの韓流作品の「満ち足りた家族」見てきましたー。
弁護士の兄と医師の弟、親の介護を抱えながらも、満ち足りたはずの韓国セレブ家庭。ある出来事をきっかけに、一気に穏やかな生活が崩れ始める。
子供を思う親の愛、弁護士として医師として生きるそれぞれの使命。親の期待に潰れそうになりながらも懸命に生きる子供。何があっても子供を守る母の強さ。それぞれの思いが交錯し、とっても緊迫感あるスリリングな展開に。
この物語の結末は一旦どうなるのかとハラハラしていると、韓流作品ならではの衝撃的な結末。😱 まじでー‼︎ それないでしょー‼︎
やっぱり劇場で見る映画鑑賞、楽しい。最近おさぼり気味だったけど、今年もしっかり頑張らなくっちゃ。🎦🤗
監督の手腕に感動
登場人物への共感と反感がこれほど大きく振り子のように揺れるとは!監督の思うがままに翻弄された109分。翌日まであとをひく映画体験だった。レビューも視点を変えて書き直しました。(2025.01.19.)
子どもは大人をよく見ている。では、子どもをよく見ているのは誰?おばあちゃんは自分の息子の本質を見抜いていた唯一の人物だ。
夜の11時まで塾、幾つもの塾に通う、日本以上に学歴社会の韓国。貧富格差はとんでもなく大きい。それ程親しいとも仲良いとも思えない兄弟夫妻はなぜ月に一度の4名だけの高級ディナーにこだわるのだろう?弟夫妻に自分達のリッチさを示しつつ母親の世話を任せている兄の後ろめたさ?どれだけ自分たちが母親思いなのかを兄夫妻に示すため?家族食事会をするなら、おばあちゃんも子ども達も赤ちゃんも一緒の集まりにすればいい、来れない時もあることは織り込み済みにすればいい、場所も時間も方法も見つけられる、互いの顔を見たい、お喋りしたいと思うのであればと当初は思った、なんてお目出たい自分!兄弟間は甘くない、ザ・男の世界だから。
「家族」「家庭」の前につける「何不自由ない満ち足りた」や「普通」「ノーマル」という殆ど枕詞化した表現は思考停止以外の何ものでもない。だから好まれる。家族・家庭はそうあるべし、という架空物語に人々を導き操作するために。
キャスティング、演技、言動、映像、車、スマホなどの小道具全てが無駄なく緻密に練られていた。
映画を観た人だけが知る家族の秘密
無理が通れば道理がひっこむ
またすごいものを作ったなあ!!
韓国映画ってほんまにクオリティ高いなあ。感心してしまう。何がすごいって人間の醜悪な部分とか心の機微をとてもうまく描いている作品が多いと思う。確かにあるある!というのが韓国映画の魅力。
本作はとある家族たちが子どもの起こした出来事により崩壊していく様子をそれぞれの視点から描いている。
私たち観客は、家族の生々しいやりとりを観ながら行末を見守る。その人の立場によって誰目線でみるかわかれるかもしれない。
以下ネタバレ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
弟夫婦のほう。ジェギュは最初、親として自首させることこそが最善の道と言っていたが、息子が自分の言葉で改心してくれた!これでやり直せるって信じたかったんやよね。きっと。親として子どもを正しい方向に導くことができたという確信があの音声によって揺らいでしまったんやろうなあ。自分の言葉が全く響いていなかったというショックがあのラストの暴走につながったのかな。
妻は事件以降周りは全く見えておらずとにかくなんとか子どもを法律で裁かせずに守ることで必死。
一方の兄夫婦は最初は自分の不利益を考えた結果、最初は現状維持を貫いていたが自分が担当している案件の加害者と接し正しいことではないのではと自らの行動に疑念を持つ。妻は一番客観的。我々観客もこの妻の目線で物語を追っていく人が多いのかな?一番最初に本性を見抜いてたんやね。ちょっと距離が遠い人のほうが案外気がつくものなのかもしれない。
娘が全く反省していないのはわかりやすいけれど息子のほうは…親と子どもは別人格というが…。
ラストはああ…嫌な予感と思ったが当たってしまった。あの子どもたちはどうなるんやろうか。警察も事件の経緯を調べるやろうし、兄妻が証言するだろう。どちらにしても子どもたちも法で裁かれる運命なんやろうなあ。
救いがない。
脚本賞。
救いようのない恐ろしさ
恐ろしく救いがない。ネタバレしたくないのでぜひ劇場でどうぞ、と言いたいところではありますが、かなり後味が悪いことは否めません。韓国ならではというか、こういう映画は一般受けしないとは思うのですが、完成度の高さは著しく称賛したくなる作品。
一つ一つがセリフではなく人物が取る、選ぶ行動にその意味が広げられて、考えさせられていく。上手く出来ている構造であり、あまりに視聴者目線で考えられた映像枠にすごいとしか言いようがなくなりました。
たとえばジェギュ(チャンドンゴン)の後半の食事のシーンなどは…彼がいま何を思ったか?が、何も台詞がないのに手に取るようにわかってしまう。それがもう…この映画の残酷さを物語っていて悲しくなりますね。私はちょっと体調が悪い時に見ましたけどできれば良いときにおススメします(笑)
それとこの映画を観て「自分なら?」自分が親ならば、まずどう考えるか?(どう動くかは別として)を改めて考えさせられます。
罪悪感より勝るものって…
いやー、最後の最後は想像ついたが、あー、ダメダメと思うや否やバーンときて思わず飛び上がった。私の想像が完結するより速かった!
内容的にはありがちだが、さすが韓国映画、観せ方掴み方がうまい。引き込まれた…。人の心の変動は興味深い。
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