「優しい走馬灯」We Live in Time この時を生きて ばばちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
優しい走馬灯
人生の最後に、例えば自分が病室のベッドで横たわりながら人生を思い返す時は、きっとこのような感じなのではないか。
撮り方としてはかなり異色で、他のレビューにもあるように、時系列はバラバラ。
しかし、人間の記憶というのはよくできているようで、様々なことを思い返す時は、スポットのように情景が浮かび上がって、やっぱりバラバラになる。
彼女の視点で世界を思い返すとき、いや、人間が記憶を思い返す時は、本当に辛かった思いよりも、頑張ったこと、やり切ったことを思い返すことが多いように思う。
そんな心情を素晴らしい形で表現した映画だったのではないか。
レビューについて★5にしなかったのは、自分の年齢や、思考を鑑みた時、あまりにリアルすぎて少し辛くなったから。
パートナーに関してや、出産や子育て対して、自分は彼女と考えが重なることが多すぎて、もし同じ病気という立場に立ったら、きっと本当に同じように人生を過ごそうと思うことだろう…
そう思ったら入り込みすぎてしまって、同じ場面で手が震えてしまうほどであった。
この映画についてはふと、人生のどこかでまた思い出しそうな気がしている。
観ることが出来て良かったなと、そよ風のように優しく頬に触れてくれる、そんな美しい映画であった。
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