「今しか生きられない」We Live in Time この時を生きて らっこねこさんの映画レビュー(感想・評価)
今しか生きられない
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見終わってこの映画は夫目線の回想の時間軸で描かれていると思いました。夫は交通事故の後遺症で高次脳機能障害を患ったのではないかと思います。記憶障害で短期記憶が覚えられないためメモをこまめにとったり、ストップウォッチで時間を管理している、大切なこともメモを見てでしか思い出せなかったり。そして物語も過去現在が交錯しているのは、長期記憶がより印象に残っているからではと。妻もそれをわかってちゃんと自分の言葉で気持ちを伝えているのだと思った。だから、しみったれず、くどくなくストレートに2人の軌跡が観る側にも入ってくる。お互い疾患を抱えて苦悩しながらも恋人夫婦でいる時間や家族としている時間が丁寧に描かれている。お互いの気持ちの変化が説明なくとも伝わる。難病テーマの映画ですが、そこに潔さと清々しさを感じました。そして、今しか生きられない辛さもあるのだなと。過去と今が共存して、「今」につながっていく、記憶に残る良い映画だと思いました。
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らっこねこさんのコメント
2025年6月12日
talisman様
ありがとうございます!実は私自身も高次脳機能障害を患っているので、観ている途中から凄く、、共感する行動や思考がありました。なのでその解釈に至りました。実話ではないそうですが、原作があればもっとめまぐるしく変化する夫の思考も辿ってみたいです!そして、サバイバーでもあるので妻の気持ちもよく分かり感慨深い作品となりました。