「体制に喧嘩を売るA24」ディックス!! ザ・ミュージカル kneewarさんの映画レビュー(感想・評価)
体制に喧嘩を売るA24
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タイトルは男性器とともに「嫌なヤツ」の意味もあり、この二人(後に双子の兄弟と判明)は最初、「男らしさ」を過剰に体現したまごうかたなき嫌なヤツらとして登場する。「アメリカン・サイコ」のベイトマンのように。あのホラーコメディ同様、男らしさをおちょくるのがこの映画のポイントの一つだ。その武器としてのゲイセクシュアル。ラストで「神」(しかもアジア系。とても良い役者!)が、「神はオカマ」と宣言し、ゲイの結婚を認めるのは、保守の神経を逆撫でするだろう。聖書を改訂する、とか言ってるし。血の繋がった双子だろうとセックスしても良いじゃん「愛」があれば! イヤさすがにそれはちょっとだめでは…となるが、勢いで良いことにしてしまうのがこの映画のノリだ。下水道ボーイズとか、大陰唇を羽根がわりに飛ぶ物体Xみたいな女性器が出て来る映画を相手にまじめになってもしょうがないでしょ。
二人が仲良くなって映画館から出てくる、そのタイトルがEveryone Everywhere Cums At Once(誰もがどこかしこで同時にイク)なのは笑った。もちろんA24のヒット作「エブエブ」のもじり。A24は少し前の「MEN」とか「シビル・ウォー」もそうだが、間接的・直接的にトランプ政権に喧嘩を売る映画を今後も撮り続けるのだろうか。支持したい。
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