「【”死に損なった男にしか見えない、矢鱈と鬱陶しく口うるさいモノ。”今作は、シュールでクスクス笑える、オリジナル脚本が秀逸なコメディであり、自殺撲滅推進映画でもあります。キッパリ!】」死に損なった男 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”死に損なった男にしか見えない、矢鱈と鬱陶しく口うるさいモノ。”今作は、シュールでクスクス笑える、オリジナル脚本が秀逸なコメディであり、自殺撲滅推進映画でもあります。キッパリ!】
■お笑いの構成作家の関谷一平(水川かたまり)は、冴えない毎日に嫌気がさし駅のプラットフォームから飛び込み自殺をしようとするが、前の駅で人身事故があり、死に損なう。そしてその人身事故で死んだ人が気になり、お葬式に行くと死んだ元国語の高校教師のオジサン(正名僕蔵)の幽霊に付き纏われ、”娘(唐田えりか)に付き纏う元夫若松(喜矢武豊)を殺せ!”と命じて来る。
◆感想
・序盤は暗ーいムードだが、オジサンが幽霊として出現すると、途端に面白くなる。
このオジサンは常に関谷に付き纏い、一々彼を呼ぶときに”オイ、関谷一平よ!”と冒頭にエラソーに一言入れてから指示を出すのが、妙に可笑しい。
・オジサンも、関谷同様に人生を悲観して飛び込み自殺をしたのかと思いきや、シューズの紐が絡んで落っこちたという設定も可笑しい。そりゃあ、あんな死に方をしたら、成仏出来ないよね!
序でに書くとオジサンを演じた正名僕蔵さんの、如何にも”お堅い元高校教師です”!”という顔も可笑しいのである。
・そして、オジサンの娘が美人な事も、関谷のオジサンの言いなりになっている所であろう。そして、関谷とオジサンが若松を包丁で殺そうとするへっぴり腰な姿も、何だか脱力系な可笑しさである。
■関谷が若松の上に乗り、包丁で刺した!と思ったら自分の腹を刺すシーンもナカナカである。成程ねぇ。
そして、若松は改心し、キッチンカーを購入し、見えないオジサンに土下座して謝るのである。
関谷の後輩で売れっ子になったサワモトだけには、オジサンが見えていた訳も、ナカナカでありました。
<今作は、シュールでクスクス笑える、オリジナル脚本が秀逸なコメディなのである。関谷さん、死ななくて、良かったね!作中の漫才もナカナカ面白かったぞ!>
シュールな笑いが良いですよね。
高校教師らしく、やたらに口うるさいし、なんで関谷一平!ってフルネームで呼ぶし、そのくせ全然関係ない人に取り憑いて「コロセコロセ」って不道徳な主張するし。殺したら犯罪者になっちゃうのに!
理不尽すぎて笑えますし。