劇場公開日 2025年8月29日

「吉岡・水上の醸す空気に浸る」九龍ジェネリックロマンス 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0吉岡・水上の醸す空気に浸る

2025年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

癒される

ドキドキ

カワイイ

予告編を観て、(かすかに聞いた覚えがある程度だが)九龍城という舞台と吉岡里帆・水上恒司のコンビにちょっと惹かれて観賞。

【物語】
香港の九龍城の古い部屋に住む鯨井令子(吉岡里帆)は、九龍の中にある小さな不動産屋で働いていた。令子は職場の先輩・工藤発(水上恒司)に思いを寄せている。九龍を知り尽くしている工藤は令子をあちこち連れ出し、令子に好意を持っているようなそぶりを見せながら、一定の距離以下には近づこうとしなかった。

あるとき令子は、工藤の行きつけの喫茶店の店員タオ・グエン(柳俊太郎)から発の恋人に間違われる。さらに覗き見た工藤の写真には、自分そっくりの女性が工藤に寄り添っていた。

【感想】
予告編からは“大人のラブストーリー”を想像していた。確かにそうに違い無いのだが、予想していなかったSFであることを開始早々のシーンで知った。その後終盤に差し掛かるまでSF色はほとんど無く進むのだが、冒頭のシーンが無かったら、最後になって「そんな展開かよ!?」と落胆していたと思うので、(説明微少で、その時点では意味不明なのだけど)冒頭のシーンを入れてあるのは良心的だと思う。

ストーリー展開的には冒頭シーンの意味が終盤になって分かって来て、“なるほど”感を味わうことが出来て、なかなか面白かった。ただ、エンドロール後のエピローグ的映像は意味不明だった。俺的には「あれは無い方が良かった」ので見なかったことにしておく(笑)
もう一つ蛇沼(竜星涼)が鯨井に拘っていた理由が明かされぬまま終わったように思えたが、何か見逃したのか???

そんな疑問が少々残ったものの、「まあいいや」と思えたのは、本作の魅力はストーリ展開よりも吉岡と水上のやりとりやふたりが醸す空気、さらにはスクリーンに映えるふたりの姿形にあると思ったから。

売れっ子俳優と言えるが、TOP俳優と言うほどでもない、そんな共通の形容ができる吉岡と水上。それが地味な興行成績(初週の動員から最終興収1億円程度と予想)に表れているが、悪くないと思う作品。 「吉岡・水上は嫌いじゃない」という方になら「観てもいいと思うよ」と言えるかな。

泣き虫オヤジ
PR U-NEXTなら
映画チケットがいつでも1,500円!

詳細は遷移先をご確認ください。