劇場公開日 2025年2月7日

「作品の暴走さが折本そのもの。」ショウタイムセブン 羊さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5作品の暴走さが折本そのもの。

2025年2月15日
iPhoneアプリから投稿

興奮

知的



我々は常々、情報の渦に呑まれながら、
この国で生きているんだ、と感じた。

次から次へと、情報がやってくる。

テロップとPerfumeがそれを表していた。

人はその波に、渦に、呑まれていく。



ストーリー構成としては暴走気味で
ひっちゃかめっちゃかしている。
もう少し落ち着いてもいいのでは…?

しかし、こうして感想をしたためているうちに
いや…この暴走さが良いのかも、と思えてしまう。

「一秒先をも逃さない、全部モノにしてやる。」
後先を考えず今を捉えようとする
折本の姿勢そのもののようだからだ。

“犬派?猫派?そんなことはどうだっていい
こんなこと俺に聞かせるな”

折本という人物をまだ掴みきれていない序盤で
それを感じ取れてしまったのは不思議だった。



折本の真実のシーンは本当によかった。

折本みたいな熱意があるテレビマンや
メディアに関わる人、今はどれくらいいる?

テレビなんてもう誰も観ない。

そう、どこかで思いながら
発信していないか?

本気を感じないから
みんなテレビから離れるのでは?

「あんたイカれてるよ」は褒め言葉だったと思う。



平和ボケしているということに
改めてハッとしたりもした。

しかし、治らない。治せない。
正直いえば、ずっとボケていたい。

平和な国に生まれたことを幸運だと思う。

こう思うのは、いけないことか?

今日も、
有事を四角い画面で見つめている。

羊