劇場公開日 2025年2月7日

「ある程度の満足度は得られると思うが、どうしても本命にはできない」ショウタイムセブン yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ある程度の満足度は得られると思うが、どうしても本命にはできない

2025年2月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年47本目(合計1,589本目/今月(2025年2月度)10本目)。

 この映画、韓国映画のリメイクなんですね。

 いわゆるドキュメンタリー番組(あるいは、ニュース番組)とラジオ番組をやっているときに、放送局(テレビ局)にいわゆる脅迫電話がかかってきてどうする?という趣旨の映画です。

 ただ、犯人の述べる主張はある程度理解できるとしても、やや「そこまで引っ張るか」という点は気になりますし(そもそも、それが不満であれば、国家賠償法や民事訴訟で争うことは可能だった)、かといってこの映画を憲法論で見ようとすると「報道・取材の自由は憲法上保障されるか」という部分になりますが、そういう観方はおよそもって想定されていないと思います。

 ただ、誰が犯人か、動機が何か(動機についてはある程度最初のほうで明らかにされるが)、あるいは協力者がいるのかなどなど含めて、100分ほどの放映で色々詰めた点はまぁまぁ理解はできるものの、今週の本命か?というと微妙な気がします。

 採点に関しては以下まで考慮しています。

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 (減点0.2/心裡留保の第三者対抗要件)

 心裡留保は善意の第三者に対抗できません(93条2項)。

 (減点0.2/「他人事」の読み方について)

 一応にもテレビ局のニュース番組・ドキュメンタリー番組・ラジオ放送等を扱う映画であるからこそ、国語については明確に配慮が欲しかったです。使い方自体は適正ですが、「ひとごと」しか読みません(「たにんごと」とは読まない)。

 (減点0.2/「第三者」が何を指すか発言からでは不明)

 「本人と相手方以外は全員第三者か」といえば、区分的にはそうなりますが、民法ほかでいうそれらは、「第三者にあたる例、あたらない例」が条文ごとにバラバラであり(これらをきちんと把握することも必要なことがら)、映画内のいう「第三者」は、「国語辞典的な意味では」そうですが、法律上の解釈はどうかというと微妙なところがあり、少し言葉遣いに配慮が欲しかったです。

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yukispica