「阿部劇場」ショウタイムセブン カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
阿部劇場
面白くなくはなかったが、リアリティや画面に動きが無さすぎるのでそこまでスリリングには感じなかったかも。(爆発も遠くの方だったし)
気になるところはたくさんあったがフィクションなのである程度は仕方がないとしても、ニュースキャスターの権限の大きさや警察が主導権を持たないという展開にはやりどうしても?だった。
膨大なセリフの量をこなした阿部寛は1人で画面を持たせる力があり、滑舌は悪いが迫力と存在感で見事に押し切ったのはさすがだと思った。
ただあのギリギリな感じを楽しんでいたことについてはあまり伝わってこなかったので、ラストはちょっと唐突過ぎたかも。
吉田鋼太郎のオーバーな演技には毎度辟易とするが、昨今のメディアのコンプラ問題を体現する旧体質のテレビマンをテンション高めで上手に演じてたように思う。
VIVANT以来(多分)阿部と共演の竜星涼は敵か味方か・・・とう役どころだが、あまりに簡単に犯人に利用されてしまう浅い役には上手くハマっていたが、イケメンなのにいつも引き立て役ばかりなのでちょっとかわいそう。
若手で雑誌モデル出身ながら演技に定評があった生見愛瑠だったが、年齢相応の現代っ子のアナウンサー役でも荷が重かったのか、不自然な台詞回しが気になって仕方なかった。
最近やたらテレビで見る前原瑞樹は本作でがっつりと爪痕を残し、今後もたくさんお目に掛かりそうなバイプレイヤー。
「阿部さん好き」ならば劇場鑑賞しても損はないと思う映画です。