遺書、公開。のレビュー・感想・評価
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二転三転四転、、
人間には本音と建前があり自分が一番大切
サスペンス系と思いきや楽しめました。
奥の深さ感じました。社会に出れば自分の利益の為に嫌いな人に好きな振りをしたり相手の立場が変われば手の平を返すのが当たり前なのを沢山見て来ました。
高校生からそう言った事が始まってると振り返れば数十年前の事ですが確かにそうだったかもしれません。
面白い映画は予算を掛けなくても作れると思いました。
クラスの女子が全員美女なのがリアリティが無かったです。別にリアリティ求めて無いでしょうから気にならずそれも楽しめましたが。根暗のイジメラレキャラの娘も頑張ってましたがよく見ると美人。
男子もイケメン揃いで身長160センチ代の子何ていなかったんじゃないかな。太った生徒は間違い無くいませんでし。日本中どの高校のクラスにも一人はいるんじゃないでしょうか。おまけに担任もイケメン(笑)まあ余計な事ですが。
人間の裏表。考えさせられました。
捨て身の演技?
2時間も要らない映画
24人を完璧に塗り分けてる!
[60代男です]
全員の遺書を読めば、自殺した理由の手がかりがあるのではないかということになり、夕方のホームルームのときに数人ずつが読み上げていく……のだが、なぜすぐに全員のものを読みたがらないのかが不思議で、どれも30秒もあれば読めるような短い文章なのに、一気に読まず、数人が読んだら続きは明日、と解散できるのが信じられない。
よく宙ぶらりん状態で自宅へ帰ろうという気になるもんだ。
という不自然さは気にしないことにすれば、なかなか楽しめた。
遺書はどれも当たり障りのない平凡な文面に思えるのに、それをこう解釈できるとかこうも読めるとか議論して、その遺書を受け取った人間の隠していた闇が順番に暴き出されていくという趣向。
知名度は低いが面白かった「狂覗」を思い出させた。
ようやく見えて来たと思える真相が簡単に揺るがされてしまうのは、現実でも友達同士の会話で決めつけてかかることが、いかにあやふやで不確かなものなのかということと一緒だ。
撮影も良かったが、本作で最も感心したのは、教師は別として、男女用2種類しかない学生服をみんなが着こんでいるため服装で違いを付けにくいというのに、24人もいる生徒たちの色分けが完全に成功していることだ。
まったく混乱することなく識別できる個性を全員が持っている。
わざとらしい言葉遣いをしたりする嘘っぽいキャラクターなど作りもせずに、これをやってのけているのは本当に凄いことだ。
英勉監督の手腕。
想定以上に見ごたえのあるサスペンスミステリ
完全に髙石あかりさん目的で見に行った本作ですが、意外や意外、かなり見ごたえのある作品でした。
2年D組の各生徒たちがそれぞれ個性がしっかりと与えられ、物語上でもそれぞれに個別の役割があるため、見ていて飽きません。しかも、一見軽そうなキャラがしっかりしていたり、そのまた逆になったり、物語の展開で立ち位置を変えるキャラなども存在し、相当寝られた脚本であることがうかがえます。
序盤・中盤といい意味で予想を外していく展開が続き、終盤も二転三転して、物語にしっかりと結末がつきます。
何より楽しいのは若くて実力のあるキャストたちが、メインどころからわき役までしっかりと熱演されているところ。
髙石あかりさんの存在感はやはり圧倒的ですし、宮世琉弥さんもさすがの演技です。
主演の二人も一見役柄上は地味に見えますが、物語を展開する上で欠かせない存在。
ややオーバーアクト気味ではありますが、谷地役の兼光ほのかさんや黒瀬役の浅野竣哉さんなども好演。個人的に好きなキャラだった森本役の菊地姫奈さんと名取役の大東立樹さんはもっと活躍させてほしかった気はしますが……。
非常に楽しかったので、キャストが若いうちの続編を望んでいますが、さすがに難しいですかね……。
最後の10秒で
ありがちな人間模様
鈴木おさむと若手有望株の俳優を、目を細めながら堪能しまくれる作品
脚本を書いた鈴木おさむさんには、自分の中で2つほど、特別な思いがある。
1つは、ここ数年で映画やドラマの鑑賞に、
ハマりつつあった思いが、爆発した昨年の2024年、
新旧合わせ、250本ほど見漁る事になるのだが、
その中で最も良かったと思える作品が、
鈴木おさむさんが脚本を手掛けた「極悪女王」だった。
もともと「昔の」プロレスが好きだったし、
ストーリーや展開も面白く、80年代をテーマにした作品がいくつかヒットした年で、
おじさん世代のノスタルジーで憧憬的な欲求に、
グサっと突き刺さる感じがあって、なんかもう、たまらなかった。
もう1つは、私が鈴木おさむさんと同じ、高校・大学に進学したという、重なる経歴。
なんで私と同じ年齢の頃、同じ場所で過ごした、おさむさんと私とで、
片や才気あふれるクリエイターに、もう片や、凡した、しがない人生を送る私とで、こうも差がつくのだろうかと。
自分の不甲斐なさを棚上げするのはともかく、
おさむさんの地元は、本当に「ド」がつくレベルのド田舎。
なんの変哲もない漁師町なのだが、不思議なことに、
おさむさんの地元や通った学校には、芸能人やクリエイター系の有名人輩出数が人口の割に多く、
とりわけ、文章作家の才がある人物が、数年に一人は出てくる。
とは言っても数えるほどなのだけれど、
何せ人口が過疎人口なのだから、それを考慮すると凄まじい確率になり、昔から不思議でしょうがなかった。
そういう理由もあり、放送作家引退宣言前後で注目度が上がった付近から、
鈴木おさむさんが出てくる、テレビ・ラジオ・書籍・Youtubeなどは、
片っ端からチェックするようになった。
そこで気づいたのは、この方は話術にも才があるという事だ。
とにかく話が面白いのである。
人が経験しないような事を沢山してるもんだから、
エピソード自体のレベルが高く、そして濃厚で、
放送作家やラジオ等の経験から、それを面白おかしく伝える技術もある。
クリエイターとしてだけでなく、出役の演者としても魅力的で、
エンターテイメントにおけるマルチの才能とは、
きっとこういう人の事を言うのだろうと、常々思っていた。
そういう人が書いた脚本の映画。そりゃあ入院でもしない限り、
必ず観るだろう、という話なのである。
そういうわけで、映画の内容は、学園を舞台にしたクラスメイトが沢山出てくる、
ミステリアスな謎解きモノのジャンル。
クラスメイトに「序列」というものが、
ひょんな事から突然ついて、序列1位だった子が、謎の自死。
その1位の子が、クラスメイト各々に遺書を残しており、
謎を探るため、各々遺書の内容を明らかにしていく過程で、
「序列」に影響を受け始めた、生徒達の心の闇や本音が段々見えてきて、
謎の自死の理由も、徐々に明らかになっていく、というお話。
人間の「表と裏」「格付け」という、いかにもテレビバラエティー世界の裏方で、
活躍してきた人らしい題材のピックアップだなと思った。
芸能史に残るアイドルグループだった、SMAPと携わる事の多かった人物だし、
「ドッキリ」的な演出で、芸能人を片っ端から騙し、ハメてきた人物ならではの題材。
謎解きがベースであり、最後まで緊張感を保ち、
話が展開していくので、最後まで飽きなかった。
演者のメインは、高校生役の若手俳優が多数出てくるお話なので、
若手の群像劇にありがちな、演技の粗さを感じるシーンも多々あったが、
すでに映画やドラマで、主役経験者、ヒロイン経験者も何人か出てきていた事もあり、
話の本筋がブレることもなく、最後まで鑑賞できた。
とりわけ良かったと感じた俳優は、
1人目は、やっぱり「ベイビーわるきゅーれ」の髙石あかり。
朝ドラが決まった事もあり、一番知名度がある女優だと思うが、
サイコパスじみたキャラクターだったら、なんでもハマるだろうと思った。
容姿整った小綺麗なタイプ女優ではなく、才気溢れる演技派、本格派の女優。
「令和の樹木希林」の称号が相応しい。
2人目は、日髙麻鈴。
直近で観たやつだと「美晴に傘を」でヒロインを演じていた。
この作品自体は個人的にハマらなかったが、存在感だけは凄く印象が残っており、
ああ、あれに出てた人だとすぐ分かった。不思議ちゃん系の役柄が合いそうで、
今作品では、腐女子系の芋的な眼鏡っ子がハマっていた。
眼鏡を外してよく見たら美人、洗練されたらとんでもなく映える的な、
変身モノが似合いそうな女優だった。
数年後には、「身売りされた遊女が、大人になって花魁になります」の時代劇に、
きっと出演している事だろう。
3人目は宮世琉弥。
ティーン向けの恋愛作品に出てる印象が当初からあり、おじさん世代からすると、
いわゆる「男が嫌いなタイプの男性役」のイメージが、びっしりついて回ったが、
何度か作品を観るにつれ、見た目以上に演技上手いなと思い始めている俳優さん。
以前、何かのドキュメンタリー番組で、生い立ちストーリーの中に「3.11」があり、
そういう人物像の背景もあって、パブリックイメージが日に日に良くなっている。
今作品も重要なキーパーソンの役どころでよかった。
良かった演者
髙石あかり
日髙麻鈴
宮世琉弥
楽駆
志田彩良
序盤の大量失点が無ければ、大傑作だったかも
興味あるキャストがほとんどいないので、パスしても良かった良かったが、今週は他に目ぼしい作品が無かったので消去法で観賞。
【物語】
新学年になり、クラス替えが行われた直後のある日、灰嶺学園の2年D組の生徒と担任教師のスマホに「2-D序列」が届く。 そこには担任教師・甲斐原誠(忍成修吾)含めた25人に対して1位から25位まで序列が示されていた。
ただそれだけのことだったが、生徒たちはその順位が頭からはなれないまま学校生活を送ることになる。半年後序列1位でクラスの中心に君臨していた姫山椿(堀未央奈)が突然校内で謎の自殺を遂げる。彼女の葬儀の翌朝、生徒達が登校するとクラス全員の机の上に、姫山がそれぞれに宛てた遺書が置かれていた。
クラス全体が動揺する中、ある生徒の提案で姫山がなぜ死を選んだのか知るために自分宛の遺書を一人ずつ読み上げることになる。遺書が本物かどうかさえ半信半疑の中で、「遺書」が一通ずつ読み上げられる度に、姫山を中心としたクラスの人間関係が徐々に明かされて行く。
【感想】
最後まで観ると、幾重にも重ねられたストーリー構造に感心した。
が、高評価する気になれないのは、冒頭の展開がお粗末過ぎたから。
タイトルになっている「遺書を公開する」ことが本作の肝であるのに、生徒たちが「なぜそんなことをすることになったのか?」の説得力が無さ過ぎ。故人が自分に宛てた手紙を無条件に他人に聞かせる、公の場である学校の教室で、しかも教師も居るホールームで。普通に考えればあり得ない提案だ。 仮にもっと真っ当な提案だったとしても25人いれば反対する人が必ず出てくるのが世の常なので、「この成り行きなら誰も反対できなくなる」と納得させる展開が絶対必要だ。
あまりに簡単に「遺書公開」が決まるのを見て、
「ああ、この作品ダメだ」
「やっぱり観なきゃ良かった」
と思った。公開が始まってからも生徒役の大袈裟な演技を見せられ、野球で言うなら序盤の大事なところで致命的なエラー、後続の打者にも連打を浴びて3回までに大量失点。負け試合をシラケて眺めているようなガッカリした気分になった。
ところが、意外なことに中盤以降持ち直す。大抵の場合、序盤がダメな作品は最後までダメダメなので、これは想定外だった。 「真相が最後まで分からない」という焦らせる展開ではなく、数人読んだところで、
「あれ、こんなにあっさり種明かし?」
と思わせるのだが、実はそれだけで終わらずその後の展開でどんどん真相は深く掘られて行く。エンディングも
「うっ!!」
となるような、トドメの一撃が用意されている。このストーリー展開は見事だ。原作を読んでいないが、原作は大傑作なのでは? あの導入部の脚色さえ練れば、映画としても大傑作になったかも知れない。
役者的には経験の浅いキャストが多いため、中盤までは「ちょとなあ」と思う演技が散見される中で、終盤にターンが回る志田彩良、宮世琉弥、吉野北人はおっ!と思わされた。中でもキャリアを重ねている志田彩良はさすが、1つ抜けていた。終盤の重要な展開を担うの3人生徒にこの3人をキャスティングしたのは正解。
尻上りにどんどん引き込まれただけに序盤の失点があまりに痛いが、そこだけ我慢して観れば、なかなか見応えのある作品です。
この作品 選んで正解!!
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