劇場公開日 2025年1月31日

「学園ミステリーとしてはなかなかの良作」遺書、公開。 サイレンスさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0学園ミステリーとしてはなかなかの良作

2025年1月31日
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鑑賞方法:映画館

正直『学園ミステリー』というジャンルで
満足出来る作品が個人的に少なく、
この作品も不安混じりの鑑賞でしたが、
今まで見た学園ミステリーの中では
なかなか好みの作品だと思いました。
そもそもそのジャンル自体少ないですが。
監督・英勉さん、脚本・鈴木おさむさんは
さすが力入ってるなと感じました。

言ってしまうと粗もそれなりにあります。
特に今作は顔芸な場面がなかなか多かったのですが
「ちょっとやりすぎかな」という箇所があったり、
メインの展開にもっていくために
それなりに強引な場面もいくつか見受けられます。

しかしテンポが良く、展開もいい感じで巡るので
眠くなることはありませんでした。
鑑賞者でも推理出来る系のミステリーではなく、
脚本が後出しで新事実を持ってくる系なのは少し残念です。

学園モノに限りませんが、近年のこういった
『徐々にお互いが秘密を暴露しあっていく系ミステリー』
な作品たちと比べても
今作はよかったと思います。

生徒が主役ということで全体的に若い役者さんですが
演技は悪くなかったと思います。
まだ発展途上の方はいましたが、
『演技が酷い』と感じる役者さんは特にいない印象です。
しかし20人以上の生徒たちが演技しあう場で
高石あかりさんの演技はダントツで上手かったです。
先に言った『やりすぎな場面』でも
高石さんだけは狂気と恐怖を感じました。

残念な点としては、
『クラス全員誰も彼もが美人過ぎる問題』です。
陰キャもオタクも先生すらもほぼ全員顔が良くて
堀越学園でもここまでの顔面ハイレベルクラスないだろ
とか思ってました。
しかしこれはこの作品に限ったことではなく、
邦画全体の問題なのでとても歯痒い感じです。

サイレンス