「偉大なポップスターとしてのジョン・ウィリアムズ」ジョン・ウィリアムズ 伝説の映画音楽 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
偉大なポップスターとしてのジョン・ウィリアムズ
映画音楽の巨匠、ジョン・ウィリアムズのドキュメンタリー映画を、スティーブン・スピルバーグがプロデューサーを務めるという映画好きを惹きつけるタッグの作品だ。このドキュメンタリーは、ジョン・ウィリアムズのキャリアをテレビ作品でデビューする前から追いかけ、音楽ルーツを紐解き、誰もが知っている名曲が生まれた瞬間の思い出を本人の口から語る内容だ。
映画音楽家として活躍する前には、ジャズピアニストをしていたことは、あまり知られていないが、作品の中でも紹介されるようにかなりの腕前だったらしい。華麗で壮大なオーケストレーションの曲が有名だが、実際映画音楽でもジャズナンバーを披露しており、幅広い音楽に精通していることがよくわかる内容になっている。
スピルバーグやルーカスなどゆかりのある映画監督だけでなく、コールドプレイのクリス・マーティンなど、ジョン・ウィリアムズに多大な影響を受けたミュージシャンも登場し、彼の音楽性を深堀する。クリス・マーティンは彼のことを「史上最大のポップスター」と形容する。確かに、「スター・ウォーズ」や「ジョーズ」、「インディ・ジョーンズ」といった音楽は誰もが口ずさめるほどの馴染み深く浸透している。その影響力は映画業界にとどまらない。映画音楽の枠を超えて支持される彼の音楽性の深く迫った良作。
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