劇場公開日 1957年1月15日

蜘蛛巣城のレビュー・感想・評価

全48件中、1~20件目を表示

3.5シンプルなストーリーに重ねられた「蜘蛛の巣」のモチーフが魅力。

2020年11月11日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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すっかん

4.0シェイクスピア演劇に対峙した黒澤監督の作家証明と名優三船敏郎・山田五十鈴の気迫

2025年3月25日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

興奮

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Gustav

5.0黒澤監督が描いた人の世

2025年3月21日
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原作者シェイクスピアの凄さはある。
その物語を混乱の日本に置き換えた
黒澤組という映画人達の凄さも有る。

前半から寒気と気迫が入り混じり
どんどんと物語の中に引きずり込まれる。
台詞の強弱、目線、立ち位置、などなど、
彼らの心情の表し方や見えないもの。

何十回、何百回観たことか
それでも飽きずに戻ってくる
求めて、戻ってきてしまう。

この世でいちばん恐ろしい人間界へ

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星組

3.5見応えのある映像を堪能

2025年2月8日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

知的

難しい

 言葉遣いが知的というか難しい時代劇。
 手塚治虫の漫画のように、人物や馬の動きに躍動感があり、顔の表情(感情)がわかりやすく、白と黒を意識した構図で見応えがある。
 内容は、ファンタジー要素が良い出汁になっていて、飽きさせない。
 BSの録画で字幕を付けて視聴できるのだが、画面を遮る文字が映像の邪魔になると思うくらい映像が良くて、セリフをしっかり聞く(字幕を見る)のを諦めた。

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どん・Giovanni

5.0もう矢だぁ!もう矢だよぉ!

2025年2月3日
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鑑賞方法:VOD

脚本監督、黒澤明。
シェイクスピアの『マクベス』が作劇のベース。

【ストーリー】
戦国。
鷲巣武時(三船敏郎)と三木義明は、主君・都築国春の命により、"北の館"にて謀反を起こした藤巻を討伐する。
国春の根城、"蜘蛛の巣城"にもどる道すがら、"蜘蛛の手森"にて嵐にあい、そこで奇妙な老婆と出くわす。
老婆は言う。
「鷲巣は北の館の主となり、やがて蜘蛛の巣城の城主となるであろう。三木は一の砦の大将となり、その子供は蜘蛛の巣城の城主となるであろう」
気がつくと老婆は居なかった。
不気味さに怖気をおぼえつつ、二人は蜘蛛の巣城へとたどり着く。
二人に国春は言う。
「鷲巣は北の館を、三木は一の砦を守護せよ」
北の館に居を構えた鷲巣は、妻の浅茅にあの夜の出来事を話す。
浅茅は言う。
「であれば、都築を暗殺なさいませ」

マクベス読んでませんごめんなさい。
マクロスなら……あほう!
この超時空あほう!

終盤のあのシーン、本当に無数の矢にさらされて、主演の三船敏郎がのちにお宅までいって「死んじまえ黒澤!」ってキレまくったそうです。
なにせ大学の弓道部員を何人と用意して、打ちまくったそうで、本当に生きた心地しなかっただろうなあ。
すんごいおもしろいシーンなんですけど、演じる側はたまったもんじゃないよなあと。

クロサワ・お公家眉ヒロインでも最怖なのが、山田五十鈴演じる妻・浅茅。
能の動きをとり入れたすり足で、すべるように移動し、時武をそそのかし、謀殺にまで手を染めるその攻撃性と狂気。
クロサワ闇系ヒロインだぁ……。
よほど印象が強かったようで、ロンドン映画祭に呼ばれた際、『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラを演じたヴィヴィアン・リーに、メイクのことをやたらと訊かれたそうです。
ヴィヴィアン・リー、舞台でマクベス夫人を演じていたので、それつながりで気になったんでしょうね。
浅茅、こわいもんね。

あんまり浅茅がこわくてあんまり見返す気は起きないんですが、あの矢のシーンだけはくり返し見ちゃったりします。
悲劇にひたりたい夜なんかに、よかったらどうぞ。

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かせさん

4.0馬 馬 馬

2025年1月13日
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マクベスの翻案で、ラストが有名ですが、それ以上に馬のシーンの疾走感が爆発的。
「七人の侍」をパワーアップして、「隠し砦}や後年の「影武者」「乱」に繋がるダイナミズムが溢れます。

マクベスの精神を最も忠実に映像化した作品として英国でも大変評価が高いそうですが、そこまでですかね?

この前後の三船ちゃんは、菊千代以来オーバーアクション気味の演出方針が気になります。
しかし山田先輩すご過ぎ。

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越後屋

3.5黒澤明の最高傑作の1つだ。

2024年10月13日
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黒澤明監督が、シェイクスピアの戯曲『マクベス』を、日本の戦国時代に置き換えた一大叙事詩。三船敏郎の狂気に満ちた熱演が印象深く、映画史上最高の死のシーンとも言われている。

原作の文言を使うことが無く、シェイクスピアが持つ詩情を削除する一方、それを補って余りある、鋭敏で刺激的な映像に満ちている。原作やシェイクスピアに詳しくない方でも、十分に鑑賞できる。

黒澤作品の中でも、特に冷酷でダークな世界観に満ちた作品だ。シェイクスピア作品の翻案としても、見事に成功している。原作への忠実さにこだわらず、黒澤明による『マクベス』の再解釈が全開している。

野心を突き詰めた人間の、避けがたい因果応報を、独自の鋭さと映画的な感覚による脚色で描き切り、生々しさと力強さを併せ持った、黒澤明の最高傑作の1つといえる。

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岡崎仁(旧姓・瀬戸口)

4.5黒澤ホラー

2024年9月21日
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鑑賞方法:VOD

怖い

単純

原作に触れることなく鑑賞。物の怪や予言など、オカルト・ホラー要素の強い作品。演出もかなりホラー寄り。

三船敏郎と山田五十鈴の演技がとにかく素晴らしく、引き込まれます。焦燥感、恐怖心、狂気に取り憑かれていく様を迫真の演技で表現しており、この二人の俳優が生み出す緊張感がクライマックスへ向けて張り詰めていきます。

そのクライマックスですが、見どころ満載の名シーンの連続!目が離せません。演出や映像技術も素晴らしく、今観ても「どうやって撮ったんだ?これ。」なシーンは驚愕。有名な矢のシーンでの三船のリアクションはガチだったんでしょうか(笑)むちゃくちゃやりやがるぜ…。

ホラー演出がかなり目を引きます。白黒だから余計に怖く感じました。本作では作品の構成や人物の表情や動き、撮影技法などに能の様式美を取り入れているとのことで、そのせいか緊張感のある作品になっております。

若干冗長に感じるシーンがいくつかありましたが、それも能を意識して作られたからでしょうか。個人的にはもう少し削っても良かったかな?って世界の黒澤に向かって何言ってんだって話ですよね、はい、すみません。

ホラーがどうとか言ってますが、結構大掛かりなシーンが特徴的でもありまして、騎馬隊による進軍のシーンは大迫力です。よくあれだけの馬と乗馬出来る俳優を集めたものです。

見どころ満載の黒澤ホラー。……ホラーでいいのかな…?私は怖かったぞ😱

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吹雪まんじゅう

5.0物怪に誑かされる話

2024年6月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、その他

悲しい

怖い

興奮

感想

野望と疑心暗鬼、神も仏もない戦国下剋上の世。
霧の中、蜘蛛城趾の碑が現れる。諸行無常、世の中は繰り返しの連続であるという呪文のような譜が流れていく。再び霧が流れ、濃霧になる。その霧が次第にはれるうちに、目前に、巨大な城が現れる。

戦は続く。北の館の主、藤巻の謀叛を鎮圧した一の城主、鷲津武時とニの城主、三木義明は時の蜘蛛巣城主で主君の都築国春へ出向途中、蜘蛛手の森で路に迷い、ふとした機みに老婆の姿をした奇々怪界たる雰囲気漂う物怪に出会う。物怪は、今宵より鷲津は一の砦の城主、三木はニの砦の城主。その後、鷲津は蜘蛛巣城主、三木は北の館の主となり、その息子は鷲津の次の蜘蛛巣城主になるだろうと言付ける。

夢か現か、物怪の話を聞き受け信じたために、その言付けは現実のものとなる。同時に鷲津の野望が悪霊を引き寄せ、己とその妻の性格を変え、数奇で残酷な人間の欲と業のなせる、怖ろしく醜い都築への下剋上を実行することにより、三木をも巻込み、二人の命運はいにしえより残されている蜘蛛手の森の数多の落命し悪霊となった者ども同様に命運が尽きることになる。

いにしえの世より続く戦、無念、非業、そして怨みを重ねて、死んでも死にきれない多くの成仏することの出来ない魂が集まり、悪霊、怨念をもつ蜘蛛手の森の物怪となり、下剋上の世を生き抜く者たちを誑かし、まさに蜘蛛の巣に虫類が繋るがごとく、その術中に嵌り、己の身をも自身の欲望に任せた諸行により、破滅に向かわせてしまう無常で不可思議な物語である。

配役は
物怪に謀られる武将鷲津に三船、千秋は三木を演じた。小田倉に志村喬。他、藤原釜足、土屋嘉男、稲葉義男、加藤武など黒澤組常連の壮々たる俳優陣。さらに鷲津を翻弄する女房、浅茅に山田五十鈴。物怪に浪花千栄子、また武将の怨霊で中村伸郎、宮口精二、木村功が怪演しておりあらためて観ても重厚でファンタジックな映像が展開され新鮮で素晴らしいと感じる。監督助手はのちにウルトラQ、ウルトラセブンの演出で名を馳せる若き日の野長瀬三摩地が担当し、蜘蛛手の森が動き出すがごとく、木々で擬装した都築、三木、小田倉の軍勢が城に押し寄せる映像や飛び矢の特殊効果を創り上げた。

黒澤監督はウィリアム・シェークスピアのマクベスを元に能楽の要素をマリアージュして、おどろおどろしい脚本を小國英雄、橋本忍、菊島隆三の各氏と書き上げた。撮影も壮大なセットを富士山の裾野に構築、騎馬武者隊の進軍シーンも豪快な撮影で素晴しい。

⭐️5

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Moi

3.5迫力ある三船敏郎

2024年2月6日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

三船敏郎扮する鷲津武時らの働きよろしく謀反を鎮圧したが、殿への報告の途中蜘蛛巣城の由縁たる道に迷ってしまった。すると森の中で得体の知れない老婆に出会い予言を受けた。

観るのは二回目だが、改めて観ると三船敏郎の迫力ある顔は尋常じゃないな。でも時の武将が登城する道に迷うなんてちょっとね。 人を殺しながら出世していく侍の世。忠義が勝つか出世の夢が勝つか。 それにしても夫に謀反をけしかける妻の強さは凄いね。

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重

4.0【主君に忠誠を誓っていた武将が、妖や妻の囁きにより忠誠心から下克上、更なる立身出世を求める心に変遷していく様をおどろおどろしく描いた作品。初期邦画ホラーといっても良い世界に誇る逸品でもある。】

2023年6月7日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

興奮

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NOBU

5.0シェイクスピア原作映画化の最高峰‼️

2023年5月28日
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悲しい

怖い

興奮

何が凄いかってシェイクスピア原作の世界観を日本の戦国時代にうまくを置き換えたこと、霧などの自然現象を利用して幽玄的な雰囲気を作り出したこと、本当に森が動いたように見える映像技術の素晴らしさ、三船さんのギラギラした演技と山田五十鈴さんのねっとりとした演技、誰も城主になりたくないと思う蜘蛛巣城というネーミング、本当に三船さんが射抜かれたとしか思えないクライマックスの無数の弓矢が放たれるシーン、シェイクスピアの世界観を表現するために能楽の様式美を持ち込むという天才的な発想‼️誰も真似出来ないですね‼️

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活動写真愛好家

5.0昔も今も変わりなし。人の心が一番怖い。

2022年12月19日
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鑑賞方法:映画館

ロンドンの王立劇場の柿落としで上映された際、恐怖のあまり失神者が続出したと言われる、なるほど怖い。怖いだけでなく、最初から最後まで一瞬の遊びもユーモアもなく(黒澤作品には珍しく)緊張が強いられる。疲れた。
そりゃ失神するわ。

黒澤作品は、若い頃は「用心棒」や「赤ひげ」などの分かりやすくて面白いのが好きだったけど(「七人の侍」は別格)、年とってくるとこの作品が一番すごいんじゃないかと思ってきた。
一番繰り返し観てるかもしれない(「七人の侍」は別格です)。

初めて観た時(もちろん初公開時じゃなくてリバイバルか名画座で)は、物の怪と騎馬での疾走と蜘蛛手の森とラストシーンがあまりにもインパクトが強く気付かなかったことが多かったけれど、観るたびにすごいことに気付かされる。

三船敏郎すごいけど、山田五十鈴すごいなぁ。でもやっぱり三船敏郎すごいや。ってすべてがそんな感じ。

スタッフもキャストもすごい。物の怪おちょやんやし。
CGのない時代(CGもすごい技術がいるんだとは思いますが)、ひとつひとつのシーンにかける時間、労力、知恵が現在とは比べものにならなかったのだろう。
面白くなるはずだ。

三船さんはアクションスターだ。
「影武者」「乱」、そして「スター・ウォーズ」も三船さんが出てたらもっともっと面白くなってたろうなぁ。

4Kリマスターで劇場で観ることができるしあわせ。
午前十時の映画祭ありがとう。
ただ、観客三人。もったいないなぁ。もっと映画館を選べないのかなぁ(劇場のスタッフまるでやる気なし)。上映館増やしてほしいなぁ。上映時間も朝一度だけでなく夜の回でもやってほしいなぁ。
東宝さんも、アニメやテレビドラマの劇場版に力入れるのはいいけど、自社の宝物再上映すればいいのに。
宣伝費かけて「七人の侍」IMAXで全国公開したら絶対ヒットするよ。劇場で映画を観る楽しさ気づいて映画人口も増えると思うけどなぁ。

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大吉

4.0怖いのはもののけより人の心〜

2022年12月10日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

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リボン

4.0「マクベス」→「蜘蛛巣城」→「ダースベイダー」

2022年12月10日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

興奮

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星のナターシャnova

2.5弓矢のシーンは印象的

2022年12月4日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

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りあの

3.5運命悲劇

2022年12月3日
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とにかく、老婆と
ラストの矢のシーンが印象的

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JYARI

5.0サド・クロサワ

2022年11月30日
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鑑賞方法:映画館

三船敏郎のドキュメンタリーで知り、前から観たかった「蜘蛛巣城」を、午前十時の映画祭にて鑑賞。すごい良かった。大満足。イントロから妖しい雰囲気で、モヤを使って過去と現代を橋渡し。ありがちな手法だけど、やはりうまい。

三船と千秋実が並んでると、三船の顔の濃さが目立つ。まるでイタリア男のようだ。その三船がギョロっと目を見開くと、なかなか鬼気迫るものがある。三船には能っぽさはないが、山田五十鈴は能っぽい。表情なく衣擦れの音とともに動く。面をつけて摺足で歩く役者のようだ。

この時代の俳優は、本当に馬の扱いがうまい(いや、シャレじゃなく)。山道を全速力なんて、今じゃありえないでしょ。三船と千秋の2騎が山中を駆け抜ける姿を、木々の間から撮るところは、黒澤のサド具合がよくわかる。あんなの何度もやらされたらキレるだろうなぁ。けっこう長い尺使ってたから、長時間騎乗してたのではないかと思われる。ほんとにご苦労さまです。

でも、黒澤のサディストぶりは、終盤の矢が頂点ですな。怖いよ〜。よくぞご無事で。昭和って濃いね。熱いね。

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ぷにゃぷにゃ

3.5馬がかっこよかった

2022年11月26日
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良かったです。
ストーリーが野心とか裏切りがテーマなので感情移入は出来なかった。
登場人物等はとても良かった。
登場人物とセットを愛でながら見ました。
特に馬で疾走する三船敏郎。
不気味な奥様。
誠実な友人。

感想
あんなに妻から言われたら私も同じことをすると思う。

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はなはなとみんみ

3.0恥ずかしながら

2022年11月22日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

初見です。テンポ悪いと感じるのは毒されてしまったのか?実際の城とか大勢の軍兵の再現って、演劇とは真逆の考え。一度なら良いが「影武者」「乱」と続けられると・・・1年後の「隠し砦」は面白かった。

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トミー