劇場公開日 2025年7月25日

「もう少し「押し」が強くても良かったか」スタントマン 武替道 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 もう少し「押し」が強くても良かったか

2025年7月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年170本目(合計1,711本目/今月(2025年7月度)19本目)。

 相変わらず鬼滅の刃祭りで、まともに新作が出ないんですが…。その中の新作の一本。

 香港におけるいわゆるスタントパーソン(男女問わない言い方)をテーマに、昔と今とを比較しつつ、その問題提起(CGばかりでよいのか、等)をしつつも、その問題提起を、映画内で「映画を作る」という内容で構成しています。そのため、純粋な映画とドキュメンタリー映画の中間点的な位置に存在します。

 問題提起として、CGばかりでよいのか、あるいは、収入目当てでアクション部分が適当でよいのか、もっといえば、このようなタイプのアクション映画は香港映画が1970~80年代に得意としていたところ、技術進化で他国に追いつかれ、「必ずしも」現在(2024~2025)では香港映画だけではないという事情は確かに存在し、一方で日本から見たときの「近くの国(便宜上、地域も含む)」としてアクション映画といえば?といえば、やはり香港(ここでは狭い意味。中国大陸ほか含まない)になりますから、その意味では日本では見やすい映画ですね。

 惜しむべきは、やはり鬼滅の刃祭りに「巻き込まれた」点かなというところでしょうか。もう一つは、もう少し「押し」があっても良かったかなと思います。日本でもこのようにアクション映画を作ることはありますし(その代表例が、「ベイビーわるきゅーれ」に参画している、伊澤さん、等)、男女問わず、日本では少ないとはいえ、カンフー映画とは言わないにしても実質同趣旨の類の日本の映画は少ないながらも存在はしますので、そうした方(伊澤さんしかり、他の方でも)からのもっと積極的な情報発信が、公式サイトやXなどで宣伝等でもあっても良かったのかな、という気がします(ただ、ここは、どこまで協力が得られるかという、他人を巻き込む事情のことなので、余り多くは引けない)。

 採点に関しては、妙なところが気になったので以下あげておきます。

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 (減点0.3/謎のモザイクがかかったりかからなかったり)

 この映画、少なくとも日本の上映では日本向けに作られていて、「日本のみなさん、ぜひ楽しんでください」みたいな挨拶が流れて、日本(横浜市内?)で本人が話しているシーンがありますが、他人(歩行者)が写っているのか、モザイクがかかったりと思えばはずれていたり、よくわからないシーンがあります(仮にかかっていても、サイズ的に誰が誰かを把握することはまず無理)。
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 なお、エンディングロールが比較的長めではありますが、いわゆる「おまけ」はエンディングロールの途中にちらっと登場します。また、全般的に香港映画であることから、字幕については配慮はあるものの、日本から見て写っている看板などで類推ができる場合、字幕がないところもあります(ただ、その場合は日本からみた漢字文化圏という観点で推測がつくものであり、逆につかないものは字幕がついている)。

yukispica