「晴れやか感動映画ではない。」嬉々な生活 ほっそんさんの映画レビュー(感想・評価)
晴れやか感動映画ではない。
2020年代ベスト級の傑作。ルックスに油断するなかれ。ヤングケアラーを題材にした社会派感動映画ではない。
これは陽光降り注ぐ晴れやかな団地(家賃は滞納!)に棲む少女・嬉々と、その家族の生存をかけたサバイバルでありスリラーでありホラーでもある。
ペラい綺麗事や安い善意が易々と否定される様は、まるで我々の現実。
物語としてのご都合主義を丁寧に排除して、寓話的な着地点を失ったあとに訪れるラストはまさに、映画だからこそ成し得た風景。
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