劇場公開日 2025年1月24日

「バブルのテーマソングは、いつでも「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU (君の瞳に恋してる)」」ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件 YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5バブルのテーマソングは、いつでも「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU (君の瞳に恋してる)」

2025年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

あまりこの映画の宣伝はしていなかったが、香港映画なので、是非観たいと思いました。

「金手指(ゴールドフィンガー)」という題名ですが、せっかくのノワール映画が、内容を誤解させる題名になっており、邦題のつけ方が、非常に悪い。
この映画は、実話ベースと言うが、内容は、史実よりも「ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年)]」の実質リメイク作品とも言えます。

冒頭から、解像度が悪い画質の粗さと高音処理の音響効果の悪さが非常に気になりました。
これは、ノスタルジーを表現する演出ではない事は、
現在の"香港映画界の地位"があるのだと思います。

いきなり冒頭で、「ICAC」を観衆が連発しますが。。。
そもそも 紛らわしく 不要なシーンで、監督のシナリオ精査がうまくできていませんが
ICACは、汚職対策独立委員会の事であることを、きちんとテロップ説明をした方が良かったと考えます。
映画の展開が早いのと、編集構成が粗いので、留置所や各種建物等や月日等のテロップ説明が必要な映画でした。

留置所内取調室1つ1つの取調室が、彼の1つ1つのエピソードを表現している事を、
監督は上手く表現演出ができていなかったのは、お粗末。
だから、最後の部屋の前で、アンディ・ラウさん演じる捜査官の「いっぱいのようだ」と言う言葉の意味が深かったのです。

2010年に日本ではarrowhead(アローヘッド)の運用がはじまって生まれた「制限値幅取り決め」
即ち、「ストップ高」「ストップ安」があるが、
ニューヨーク、NASDAQ,ロンドン、フランクフルトそして、"香港証券取引所"には、そのような制限がいまだになく
博打の様な株価の起伏漲落が行われているが、主人公が成りあがった事には、犯罪性はなく、金融詐欺事件でもありません。
世界中から資金を集めてくる「投資銀行」が、香港のC国返還に伴い、市場暴落のつけを回されただけで、
過去の村上ファンドと、ほぼ同じことをしていただけです。
その後バブル崩壊後に起こる顛末の中に564等の犯罪が入ってきます。

嘉文世紀集団ビル(ゴールデン・ヒル・ハウス:金山大厦)正面に、日の丸が3本飾ってあったり、日本の刀や鎧が飾ってあったのは、
主人公 が、日本崇拝していたのかは、映画中の説明にはなかった。
その辺の含みシーンは編集時カットされてしまったのであろうか?

この映画を観たら、「バブルでGO(2007年)」や「スカーフェイス(1983年)」よりも「ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年)]を観た方が良いでしょう。

YAS!
トミーさんのコメント
2025年2月1日

共感ありがとうございます。
取調室の一人一人に歴史あり、確かに解り辛い。100何人の部下たちの方が印象に残ってしまいました。

トミー