「トニー・レオン!」ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件 らべさんの映画レビュー(感想・評価)
トニー・レオン!
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シネマ映画.comの試写会で鑑賞させていただきました。
いつものトニー・レオンと違う!というレベルではなく、えっ、本当にこの人トニーさん?というくらいこれまでのイメージが覆された感じのトニーさんの演技にまずはびっくりした。
60〜80年代の香港の描写には力が入っており、作り手の香港愛を感じた(それもそのはず花様年華の美術の張叔平さんが担当してたのか!)。センスの塊のようなカットがいくつも出てくる映像、衣装の美しさ、CGを多用した遊び心ある画面、オッペンハイマーを思い出すような編集マジック、とところどころにテンションの上がるディテールが込められていて、これぞエンタメ映画という感じ。
金融オンチなわたしにはストーリーも面白かったけど、詳しい人が見たら張一言のやり口はどんな感じだったんだろうか?モデルとなった実在の事件があるようだけど、香港大学のインテリ学生が操作に借り出されてるところとかは史実なんだろうか?といろいろ当時のことが気になってしまった。
カーマン役のシャーリーンチョイ(Twinsの人なのね…女優さんは疎くて知らず)は魅力的だったけど、この作品全般的に女性の描写がお飾りっぽいのがちょっと気になってしまった。もう少し彼女の心の揺れとか少年院暮らしという背景からのダークサイドみたいなのも描かれてたら完璧だったのにな…とも思う。まあ、時間足りないけど… 傷城の舒淇演じるフォンの方が奥深かったような気がするのでそこはちと残念…
とはいえ、香港映画の魅力たっぷりのエンタメ大作、見応えありすぎなので見て損はないはず!!
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