映画ドラえもん のび太の絵世界物語のレビュー・感想・評価
全55件中、41~55件目を表示
ドラえもん映画の中でも神作の一つ
40代になるおじさんですが、子供のころのドラえもん映画はロードショウ及びレンタルビデオでほぼ見ました。小学校高学年辺りから大人になるまではほぼ見てませんでしたが、結婚して子供が出来てからは子供に付き合い、いくつか見てます。
ドラえもん映画は多くの作品があるので、そのなかでもやはりいまいちなものもあり、それも含めてドラえもん映画の面白い所ではありますが、今回の作品は過去作品と比べると数少ない神作の一つと言えると思います。
冒頭の伏線回収のような始まりから途中の笑いあり・終盤のスリリングで「あれ?ハッピーエンドで終わらない?」と思わせるような内容で、とても楽しませて頂きました。
子供が楽しめてしっかり理解できるように作られているので、比較的伏線回収は読みやすく、過去の私が感じる「いまいち」な作品から想像して、「国を守る青いコウモリはきっとドラえもんが何かしらで絡んでるんでしょ」と想像してしまったところが浅はかで、映画が終わった後反省しました。
絵師のマイロが言う、「絵にうまい下手なんて関係ない。大好きな人のことを思って描いてるのがいい絵なんだ」というセリフ、物語の最後、ニュースで流れてきたのび太が書いたドラえもんの絵を少し小ばかにするコメンテーターに向かって、「分かってないな~。いい絵じゃないか。書いた人の気持ちが伝わるいい絵だよ。」(セリフの詳細は曖昧です)というセリフ、繋がっていてとても微笑ましかったです。
取り残されたのび太とマイロの窮地を救ったのは、のび太が書いた大好きなドラえもんでした。大好きな人を思って絵を描くと、その絵には魂が宿り、ずっと繋がっている・守ってくれると言われているような内容でした。
素晴らしいのでネタバレなしで見てください!
週末の日曜日に観てきました!
周りは家族連れで満席、さすがドラえもん。
というかもう45作目なのか、、感慨深いですね。
今までの映画全部見てるので心にくるものがあります。
早速レビューします!
あと新ドラで好きなのは新日本誕生と新恐竜、旧ドラはドラビアンナイトです!(余談)
結論めちゃくちゃ面白かったです!
前半と後半に分かれてて、
前半は国の話と時間犯罪者との戦い、
後半はがっつりファンタジーなドラゴンとの戦いでしたね。
前半はちょっと集中してないと難しいと思いましたが、多分小学生くらいならわかるんじゃないかな?
ラスト見た後にもう一度見たくなる魅力がありますね。
後半は胸熱展開!
結構ベタベタな伏線回収の嵐ですが、こういうのはOK!
ぽっと出の子供騙しで説明不足な伏線回収よりよっっぽど良いと思います!
良い点
・脚本家さんは本当にドラえもんのことをちゃんと知っていますね!
パパが絵のアドバイスをしてるし、ドラえもんが道具をポケットから探しまくるお約束もありました!ブラボーです!
・落書きのドラえもんがのび太を助けてくれるの素晴らしい脚本です!
のび太が気持ちを込めて描いたドラえもんはやっぱり優しいんですね。
ずっとドラえもんを見てるからこそ感動しました。
・伏線回収丁寧!
クレアが現れた時系列が少しおかしい気はしてましたが、ラストでわかりましたね、、!
記憶が残ってるのは御都合主義感はありますが(自分が伏線見逃してるかも)、いやそこはむしろ御都合主義で良かった!
というかあれで本人帰ってこない、帰ってきても記憶ないとかだったら後味悪すぎる、、笑
ハッピーエンドで良いんです!
気になった点
・災厄のドラゴンの話は前もってあったけど、絵から出てくるのは唐突感ありましたね。これは災厄のドラゴンが描かれた、恐ろしい絵なんだ、みたいな伏線あって良かったかも
(見逃してたらすみません)
・欲を言えばクレアと男の子の大人になって結婚した姿とかエンディングで見たかったな、、。
新日本誕生と新恐竜のエンディングがオシャレすぎましたね。
以上です!
キャラ崩壊ないし、ゲストキャラは良いし、話の展開に違和感ないしで素晴らしいですね!
ぜひまた脚本やってほしいです!
来年は海か、、海底ではなさそうだから新作かな?
楽しみですね!
絵心とは。
本作の映画の監督が,私の最も愛しているドラえもん映画のひみつ道具博物館の監督の寺本幸代が12年ぶりに登板した。本作で寺本は声優交代後のアニメ第2作2期シリーズでは初となる、4作目を手掛ける監督となった。(wiki参照)
滅びる運命を迎える国のアートリア王国という市の日に陶芸品や装飾品の出店があるほど,アートに造詣の深い国であり,そこの王女候補であるクレアという子供が今回のキーパーソン。クレアには見る角度によって色が青色から緑色など変化する特殊な目を持つ。その特性を持ったアートリアブルーという絵の具は,数億円ほどの価値があるという。
非常に美しいため宮廷画家でありそしてクレアの幼馴染でもあるマイロにも再現するのが難しいと,クレアの人物画の瞳にのみ色が塗れないシーンはその価値を強調している。
価値あるものには盗賊は群がるものだ。本作にも前述した【ひみつ道具博物館】のように怪盗が参上する。その名は
ソドロ(コソ泥)というタイムハッカーであり,パルはそいつをひっとらえようと22世紀から13世紀のアートリア王国へやってきたタイムパトロール。
正直に言うとひみつ道具博物館のようなじっくり犯人を捜すのを期待したが,あっさりとばれていたのでそこはがっかりした。しかし,本作にそれほど重要ではない要素なのでそれくらいがいいのだろう。
本作の敵はイゼールという滅びる運命の元凶であり,それはクレアが予知夢で見た悪魔及び赤き龍の姿をしている。
ドラえもん映画かと途中で疑うほどに今作の敵はかなりモンスター●●ターにでてくるビジュアルであった。
口は八方に裂けており,放つ放射線は命の色をなくす。世界が真っ白になるシーンは銀世界の美しさとは違う色がなくおもしろみのない虚ろな人生観を描写したと私はとらえている。
イゼールは色をなくすために色彩に集まる習性があるため,最後にのび太の描いたへたっぴなドラえもんの似顔絵を罠として設置し,それが最終的にイゼールを倒せた要因と考えると一国を救った宝物の絵画となる展開は胸が熱くなった。
本作は画家を本来目指していたのび太の父親の名言で幕を閉じた。それは映画館に行ってぜひ聞いてほしい。
では,自分が興奮したシーンを述べる。(ここからは物好きな人だけみてね)
風呂キャンセル界隈のクレアのお風呂が嫌いという発言は「絵の世界の住人は水が苦手」という伏線だった。
クレアとマイロが最後少ない身長差で話し合うシーンはエモい。
スネ夫が女神像が色落ちしてなぜかさみしがっていたシーンは最初スネ夫がその女神像の噴水で,願い事をして思い入れがあったからであろう。純粋な子供であるなぁと感じた。
チャイとクレアがチョコレートをかけたフレンチトーストを食うシーンはマジでかわいい。
ハラハラしながら見てました
30になる歳ですが、ドラえもんは毎年見に行っています。
毎年おもしろいですが、今回のは大傑作だと思いました!
最初の「夢を叶えてドラえもん」のオープニング映像から、良さを感じました。
世界を救うのはいつものことですが、試行錯誤して倒そうとするけど、それを相手が破ってきて、というのを何度も繰り返していたおかげで、のび太たちと一緒にわたしまで絶望してしまいました(笑)
そして、最後のパパの一言もなかなかに心にしみました。
もう一度見に行きたい!
よかった
子供と鑑賞。
子供には難しいかな?と思うシーンもあったけど、コミカルな描写が散りばめられていて、飽きさせない要素がたくさんあった。
敵との戦いの描写は凄くダイナミックでした。大人向けの作品みたいに誰かが死ぬような激しい描写ができない代わりに、色が無くなるという描写を使ってアクションを自由にしているように感じました。
全体的によく練られてるなーと思いました。
ストーリーは、子供向けとしてちょうどいいご都合主義です。しかし子供騙しではなく、大人でも納得な内容でした。
最近の子供向け映画にありがちな感動の押し売りのような感じもなく、くど過ぎないところもよかった。
最後にパパが、発掘されたのび太の絵を褒めるシーンはウルっときました。
3才の息子は大興奮、7才の息子も楽しそうで、私も満足な作品でした。
パパ!!
今回は絵画の中に入るがコンセプトなのもあって絵画の中に入ってる時の作画が絵画そのままなのに動き回るドラえもん達がいても違和感がないのは製作の人の匠の技だろう。
そしてパパがのび太の不器用な絵を見て、この絵は素晴らしい絵から好きな気持ちが溢れてくるって言ってたのがとても良かった。
セリフ自体はありふれてるものだが、私の記憶が正しければパパは画家志望だったのでそのパパがのび太の描いた絵だと知らずに評したあの言葉はきっとのび太だけでなく自己肯定感の低い人を救いになる言葉だったのではないだろうか
絵を描くこと。人間が生きるということ。
子供を連れて映画ドラえもんを観に行くようになり6作目。その中で一番の出来。
正直異世界ものはあんまり個人的な好みではないが、歴史上記録に残らずに火山の噴火によって消えた国という設定で、それならポンペイのような事例もあるし、さもありなんと思わせてくれて、13世紀の暮らしをトリビアを織り交ぜて楽しく伝えてくれて良かった。
ドラえもんとのび太の関係を中心にした大切な人とのつながり、でてくるキャラクターの感情を丁寧に描く。その辺はさすが寺本監督って感じでした。
また歴史上絵を描くということはどういうことか、AIが登場した現代でそれはさらにどういうことになるのか、つまり絵が上手けりゃ良いのか、上手いだけならAIが絵師の仕事は取って代わるはずで、本作の作り手のメッセージはそうじゃないだろ。絵は人間の営みの中で生まれる表現であり、そこに乗せた思い、伝えたいことが大事なんじゃないの、といったことを絵師として、いや人間のプライドを賭けて、ごく自然に伝えてくれる。
(自然にってすごく大事なことで、ここが御涙頂戴な所ですよというシーンや伝えたいメッセージをキャラクターにそのまま語らせたりすると、こっちは興醒めしちゃう。それが今回はスッと入って来た。)
そして、この作品の中でも、大事な思いを乗せた絵が悲しむ誰かを救う。マイロの父が描いたクレアの肖像画が、クレアを失い悲しみに暮れる家族を。のび太が描いたへたっぴドラえもんの絵がこの世界を、救う。そのことに、現代を生きる我々も少し救われる気がした。
へたっぴドラえもんといえば、寺本監督のインタビューにあった「起き上がりポロンちゃん」の逸話は、ドラファン必見なので是非観てない方は記事を見てみてください。
最後に一つだけ苦言を呈するのであれば、パルの声はやはり改善の余地ありだと感じた。この人だけ声を録った環境が違うと思うくらいずっと違和感があった。T.P.ぼんと近い立場で、イケメンでやる時はやるけど、おっちょこちょいな所もあり…でパルのサイドストーリーまだ出来そうな、すごく魅力的なキャラクターなのに、そこは少し残念。(サンドウィッチマンの方が上手いってどうよ。いや、まあ声質とかキャラクターとかその他事情があるのは分かってるけど…)
でも、とにかく全体を通じて良いものを創ってもらって、スタッフの方々全員に感謝したい内容でした。うちの子供(9歳、7歳)も楽んだようで、終わった後ずーっと、興奮して感想を言ってたくらいです。
また明日から、私も人間として、そして自分だからこそ出来る仕事を頑張ろうと思います。
ドラえもんを通しての表現の大切さ
テーマの一つ、絵と色の関係性が希薄に感じた。
何故、色が世界に大事なのか、それがなくなったら、どれだけ悲しいことなのか、
終盤は、バトルものによりすぎていて、少し寂しい。
ドラえもんの良さは、自分にとっては、大切さの説き方、伝え方を大人にも子供にも響くように表現すること。
ドラえもんや、のびた君が強くある必要は、ない。頑張る姿勢に共感を感じるから。
ネタバレだが、娘が、最後に、のびた君が描いたドラえもんが白い世界でかわいそうと泣いていた。
ただ、のび太君は、ドラえもんの周りを鮮やかに描いていた。
何故、白い世界にしたのか、わからない。
一人でも寂しくない世界の色をのび太君、同様に物語でも描けていたらと思う。
最後に、のび太君が描いた、パパもラストに見てみたかった。
なんだかんだ言っても、ドラえもんが好きだからまた来年も見にいくけど!
ドラえもんが大好きだ〜〜〜
ドラえもんが大好きだ〜〜〜って思いが感じられる良作でした。
なによりキャラクターの解像度が高い。アートリア公国での各キャラクターの部屋に置いてある小物がニヤリするラインナップになっていますし、キャラクターの言動が素晴らしい。
どうしても映画になるとキャラクターの言動が「超大作だぞい!」というようなものになってしまいがちです。しかし本作は各キャラクターが伸び伸びと自然に、でも映画のスケール感や奥行きを確保しつつ動いている。
クライマックス後、クレアが帰ってきて、のび太たちが現代に戻る。大団円で、アートリア公国キャラクターは退場して、のび太たちだけのアフターエピソードが描かれるかと思いきや、ちょっとした情報が付け加えられる。この短いエピソードだけで、マイロの優しさや制作陣がクレアを大切に思っていることが伝わってきます。
寺本監督の過去作『ひみつ道具博物館』で描かれたのび太とドラえもんの関係性も素敵なものでしたが、本作でも素敵な関係性が描かれています。
本作ののび太が自分が描いた絵の中のドラえもんと出会うシーン、
絵の中のドラえもんが絵の外に出る、ドラえもんが全部解決してくれるという展開もありえた中で、のび太に道具を渡して頑張れと送り出しています。
このドラえもんは、絵を描いたのび太の想像の中のドラえもん、つまりのび太がドラえもんをそういう存在だと思っているのかがわかります。
ストーリーも理論的に組み立てられ、でも押し付けがましくなっていない。
伏線の張りかたも丁寧で、特にクレアとしずかちゃんの部屋で休んでいるときのシーンが、しずかちゃんらしいちょっとした息抜きの小ネタであると同時に、のちのシーンで使われ、さらにはクライマックスの伏線にもなっていて、力量の高さが感じられました。
オープニング映像も、ここ最近は監督によってあったりなかったり、力の入れ方も様々でしたが、本作は愉快でワクワクするもので月面探査記ぶりにOP映像だけずっと観てたいなと思いました。
寺本監督らしい伸び伸びと、隅々まで明るさに満ちた、観ていて楽しい作品でした。
残念なところを挙げるとすれば、寺本監督の作品に共通して言えるのですが、クライマックスの着地のちょっと無理矢理感や散らがりがちなところがあり、そこは気になりました。
あと、すこし本編から逸れるので書くか悩みましたが、ラストでいい絵だって言い切るのび太のパパに胸を打たれました。
テレビで、評論家が、価値のない絵だと言っているのに対して、悠然といい絵だよと言い切る。
他の人が〇〇って言ってるからと右ならえしたり、誰か自分と同じ意見を言って初めて自分の意見を口に出す。そういう人って多いと思います。
自分で考えて、自分の答えを出す。不安かもしれないけど、それってとても大切で、特に大好きだ〜〜〜って思いを込めてアウトプットするには必要なものです。
それに自分が大好きだ〜〜〜って思って作ったものは、かならず誰かに伝わるんだって、肯定してもらえた気がして、涙腺が緩みました。
ドラえもんはこういう作品がいいです
去年、一昨年の作品は社会的なテーマがあって少し重かったりして純粋に楽しめなかったので、今年はどうかな…と思っていましたが、
結果、めちゃくちゃ良かったです。
テンポも良くて飽きさせず、
ラストののび太のお父さんの言葉がすごく良かったです。
無理に泣かせにくるような展開もなく、ほっこりこころが温まるような良い作品でした。
温かさにちょっとうるっとしてしまいました笑
ファンタジー満載で、求めていたドラえもん映画でした。
ただ、1人すごく声が浮いていて絶対に声優さんじゃないだろうなと思いつつエンドクレジットを見るとやはり若手俳優さんでした。
小学生の甥も声が気になったと言っていて、ちょっと良くない方に目立っていました…
プロの声優さんにしない理由は何なんでしょう。
12年ぶりの寺本監督作品最高
初日初回で鑑賞しました
前の方でわたし以外誰もいなくて、実質スクリーン独占状態で鑑賞
月面探査機以来の「夢をかなえてドラえもん」が流れたのは本当に嬉しかった
始まりのメロディが流れた瞬間「ああこれが聞きたかったんだよずっと」と思い、思わず涙がこぼれた!
物心ついた時からこの曲を聴いてきたので、新恐竜から流れなくなったのは本当悲しかった
けど大人になってまたこの曲を映画館で大画面で聴けたことが本当に嬉しかった
op映像に出てくる絵画は、その作品のタッチそっくりで感心
監督さんはひみ博以来の寺本監督、去年見た時から楽しみにしていた
また私は大学で油彩専攻なので、途中絵の具を作ったりそもそもキャンバスではなく板に描くところなどが興味深かった
ドラえもんと言ったら途中に出てきた道具があとから活躍するということがあったりするが、今回はその伏線の張り方が自然で上手かったと思った
去年は明らかに「あ〜終盤なんかに使われるんだな〜」とわかりやすく、そこがちょっと残念だった
昔から人はその絵の良し悪しを上手い下手で決めたりするが、のび太のパパさんと同じくそれは違うと私も思った
そして私は何を伝えたいかとかが重要だと思う
美大受験していた頃よく講師に言われてたこと
のび太くんが描いたドラえもん、にっこり笑顔でのび太くんはドラえもんのこと大好きなんだなと伝わってくる絵だと感じた
今作のゲストキャラ、パルくん以外は可愛いし愛着が湧いて好きになった
5年前新恐竜に出てきたキューちゃん、その後飼い始めた猫に「きゅう」と名付けるくらい好きだ
今作のキャラも今後長い人生で、また動物を飼うことになったら「マイロちゃん」「クレアちゃん」と名づけたくなるくらい好きになった
パルくんは見た目はかっこいいから好みだけど、声が残念
例えばマイロくん役の種崎さん、クレア役の久野さんなどいろんな作品に出てる売れっ子さんだし、いつものドラメンバーももう20年もキャラ演じてるから浮いてしまっていた
しかし王様王女様、テレビの司会さんなどもゲスト声優枠だったらしいが、ほぼ違和感なく聞けた
終盤の敵を倒すシーンはドキドキハラハラ、久しぶりに心の底から楽しめた作品だった
ゲスト声優がちょっと浮いてた点だけ残念-0.5
オープニングやストーリー全体は良かった…
【良かったところ】
名画のパロディを合わせて作られたオープニング。
名画と主要キャラクターのイメージを上手くマッチしていて面白く、一気に映画に引き込まれるような演出だった。
全体的にシリアスなシーンが多めだと感じる中、明るくやんちゃなヒロイン「クレア」がとても際立っている。
所々で笑いを生み出してくれることで映画全体が暗くなりすぎずバランスが取れていた。
のび太の絵に対する考えの変化やマイロやお父さんが教えてくれた絵を描く時に本当に大事なことは何なのかということを通して「愛情」について描かれる場面が多く感動的だった。
また、今回はストーリー全体に多くの伏線が張り巡らされていてあとから「ハッ!」とさせられる展開が多く物語に緩急があった。
【残念だったところ】
1つは「アートリアブルー」について
物語の中で常に背景にある「アートリアブルー」。王国の伝説にも青のコウモリとして描かれ恵みをもたらすものとされていたため、イゼールを倒すためや世界を元に戻すためのカギになるものと予想していたがあくまで1つの色だった事。
当のイゼールとの最終決戦では1度は防がれた大量の水をかけて溶かすという作戦を「水戻しふりかけ」を使った2度目の奇襲の形で倒すというもの。
物語の根幹である「アートリアブルー」にしては作中の意味合いが薄くなってしまっていて、それを補うためにもマイロが「アートリアブルー」で描きかけだったクレアの絵の瞳に色を入れてあげるシーンとかあれば良かったのかなと。
そしてもう1つ
映画を見終わった時は割と綺麗に終わったと感じたがあとから各シーンを思い返すと「あれはどうなった?」や「あれってなんだったんだ?」と思う場面が多々あったこと。
まずソドロの目的とその後
絵を盗むのが目的のタイムハンターのはずだが、アートリア王国転覆を匂わす発言をしたり世界から色を奪うイゼールを召喚したりしてなんだか目的がよく分からなかった挙句イゼールを倒したあとどうなったかも描かれなかった。
また、物語でアートリア王国は失われた文明と言われているためその後滅亡の運命を辿ることになると思うのだがその理由や経緯についてもノータッチ。
そもそもクレアが時空ホールに吸い込まれてしまった理由もよく分からず、全体的に描ききれてない部分が多かった印象。
物語終盤は大どんでん返しからのラッキー展開でハッピーエンドを迎えられる訳だが少し出来すぎてる感は否めなかった。
【総評】
オープニングや導入が良かった分、前半から後半にかけて少しずつクオリティが下がっていると感じてしまう所はあるけれどそこまで細かく掘り下げない限りは十分に面白く良い映画だと思います。
近年のドラえもん映画で最高
毎年欠かさずみてるけど本当によかった!
そもそもコロナ後3年全てがいい作品。コロナ前は、宇宙、恐竜、リメイクばっかりで本気でもう落ち目かもと悲しくなっていたけど、今年の作品観て安心した。
今回の絵世界物語は、私が子どものころにワクワクしていたドラえもんそのままでした。少しのユーモアと悪役の怖さ、勇敢に立ち向かうのび太たち。
良かったところ
・全体のストーリー
・悪役怖い
・ただのハッピーエンドじゃない
まだ頑張れただろってところ
・パルの声優
ここからは感情のままにつらつら書きます。
冒頭で記載した通り、ストーリー自体が本当に素晴らしかったです。
声優が代わってからのドラえもんは絵のタッチがどんどん子ども向けになっただけでなくストーリー自体もかなり子どもを意識したような感じになっていたと思っています。
上手く表現し難いですが、中身の薄い感動話?みたいな感じですかね、でも今回は全体的に内容が濃かったです。
正夢能力が悪役相手じゃなくてラストで発揮されたのは微笑ましかったですが、最後まで一緒に過ごしたクレアとチャイのことを想うと切ないままです。
最後まで騙されました!
こういう切ないハッピーエンドは観た後もずっと思い出しては、さみしいような嬉しいような感情を呼び起こすのですよね。お見事です。
最近のドラえもんで悪役が怖いっていうのは驚いたと同時にワクワクしました。
ドラえもんだから絶対勝つやんってわかって観ているのにもかかわらず途中で、え?絶望的にやられとるやん大丈夫?ってなりましたw
悪役が怖いのはドラえもん映画の本来の良さですよ!のび太達はそいつらに勝つからより頼もしく見えるんです!
もっと頑張れただろって思うのは、パルの声当てです。俳優が演じることは全く問題ないけど今回は明らかに1人だけ浮きまくってました。大事な役で浮いてるのは気になりますね。
他のゲストが馴染んでただけに余計に。これは流石にテイクのOK出した側に問題がある。鈴鹿央士さんの忙しさとスケジュールの詰まり具合で妥協しただろって想像してしまいました。
人気と地位が確立してきた役者なのだからOKだせるレベルまで練習してもらえばよかったのに...演技できるんだからポテンシャルあるでしょうが...
それ以外は全く不満がなかったですね。
余談ですが、マイロ役の方が声が良すぎて1人で盛り上がりました。
良い映画でした。
スケッチ
毎年恒例のドラえもん映画。
今年は絵の中の世界へ出向くドラえもんたちにワクワクしていましたが、本編は最高の創作讃歌のような内容でずっとニコニコドキドキウルウルと感情が大変な事になるくらい面白かったです。
特典はまんがBOOKでした。
掴みやOPから「これは傑作の匂いがするぞ…!」と昂らせてくれて、色々な絵の世界で冒険してる皆が和気あいあいとしていて思わずニヤけてしまいますし、絵の世界での少女クレアの行動も面白く、楽しさが全面的に伝わってくるのが良きでした。
絵の世界から飛び出してきたクレアがちょこまか走り回ったり、工事現場でスレスレのスリルを味わっていたりとハラハラドキドキしながら笑わせてもらったり、ジャイアンの逞しさをマジマジと見せられたりとのび太たちと交流するまででもめっちゃ楽しいです。
今作はよりひみつ道具の活躍が目立っていて、それらが本当に面白いし、そんな使い方もできるんだ!と楽しい発見がたくさんあったのもとても良かったです。
全体的に創作に関するひみつ道具が多く登場しており、水加工用ふりかけとか本当に好きなひみつ道具なので建物が段々と出来上がって行ったり、イメージベレー帽で想像したものが具現化されたりと、こういうの欲しいんだよな〜ってのがバンバン出てきてくれるので心の中の少年が鼻息荒くしてスクリーンに釘付けでした。
どこでもドアが登場しなかったのは中々にレアでは?となりました。
ドラえもん映画としては終盤だけではなく、中盤から他の時系列と交差していくというのが面白かったです。
未来と現在と絵の世界がクロスしていくというのが面白さに拍車をかけていますし、複雑ではあるんだけど複雑に見せない演出もお見事で唸りっぱなしでした。
今作の敵・イゼールがとんでもないレベルの強さで、ドラえもんたちでもどうにかなるものなのか?となったのもゾワゾワさせられました。
そもそも巨大で破壊力抜群の攻撃力、弱点すらも克服していくとなると手がつけられん…一体どうするんだ?
と思っていましたが、そこへのアンサーがこれまた素敵でした。
のび太の描いた下手っぴなドラえもんが活きてくる後半はグッとくるものがありましたし、絵に込められた愛というものが世界を救う力になるってのも独自のSF(すこしふしぎな)を創り続けているからこそ良いなと思いました。
カクカク動きながら懸命にドラドラ〜って喋ってくれて、現実のドラえもんと一緒でひみつ道具と関係ないものを出しまくって慌てたり、ちょっと能力の抜けたひみつ道具をくれて手をフリフリしてくれる絵画ドラえもんがこれまたキュートで、これグッズにして販売してくれないかしら?ってなるくらいにはお気に入りです。
それに応えるのび太もしっかり決め切ってくれたりとで満足度が高すぎますし、その後のエピローグもじんわりとくるものがあったりとで胸いっぱいでした。
和多田さんは「ぼっち・ざ・ろっく!」のふたりちゃんでの幼女声がほんとにリアルで凄いな〜と思っていたので今作でもそのお声が発揮されていてクレアの魅力がマシマシになっていたと思います。
種崎さんはもう安心感というか安定感というかいてくれるだけでゆったり見てられる雰囲気にしてくれて真面目なマイロにどハマりでした。
久野さんはマスコットキャラが似合いすぎる…チャイの挙動やらなんやらがマッチしすぎてました。
サンドウィッチマンの2人は気づかないくらい溶け込んでいましたが、鈴鹿くんは1人だけ声がガビガビで浮いてはいました。これだけが惜しいところ。
作画レベルは年々ハイクオリティになっていっていますが、今作はアクションシーンに加え絵画の要素もあるのでカラフルさ全開で目が栄養摂取しまくりでした。
キャラクターの表情も豊かで嬉しいです。
来年は海へレッツラGO!
予告にサメが出てきてサメ映画マニアなもんですから今からとっても楽しみです。
ドラえもんにはこれまでも助けてもらったし、これからもたっくさんお世話になるんだろうな〜。
鑑賞日 3/8
鑑賞時間 18:25〜20:30
座席 Q-5
全55件中、41~55件目を表示