「藤子・F先生の思いを上手く踏襲されている脚本に感涙」映画ドラえもん のび太の絵世界物語 こけさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0藤子・F先生の思いを上手く踏襲されている脚本に感涙

2025年4月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

 ドラえもんの劇場版を映画館で鑑賞したのは「新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜」以来で実に15年振りで、旧作(のぶ代ドラ作品)はサブスクで配信されていたのでちょこちょこ見ていたが、ここ最近の劇場版はあまり見てこなかったのでかなり偏ったレビューになってしまうが、悪しからずご了承頂ければと思う。

 今回の作品は「アート」を舞台に絵の中の世界で起こる出来事をのび太一行が解決していくお話である。主軸となる絵の中の設定は13世紀のヨーロッパであり、スネ夫が作中で言っていた「トロイアの木馬」や「ミノタウロスの迷宮」は藤子作品の中でも特に歴史に触れている、T·Pぼんで取り上げられていた内容である。それに加えて今回のヒール役の設定も時空間を私用するタイムトリッパーであり、今回の脚本家はT·P好きなのが窺える。
クローズアップされている時代も相俟って藤子テイストを保った脚本が成されていた。
私が最後に映画館で鑑賞してから15年の時を経ても尚、藤子先生の思いを踏襲されており、全世代に今も人気な理由が物語の導入だけでも感じることが出来る。

 物語の最大の敵である魔物「イゼール」は自身が放つビームに色を吸収する力を込めており、のび太一行は次々と攻撃を受けてしまう。色を奪われた人たちは動きも止まってしまい、感情に色がある、なんて言われ方をするが、そこに通ずる部分があった。
「イゼール」の倒しかたはこれまた13世紀頃の出来事から抜き取っており、一貫したストーリーですっきりとした終わり方であった。

子供も大人も楽しい作品で、まだまだ色褪せない藤子先生のSF(すこし、ふしぎな)を存分に感じることが出来た作品であった。

こけ
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