「ラスト30分で盛り返す」映画ドラえもん のび太の絵世界物語 キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト30分で盛り返す
前回のドラムービー観賞は「宇宙小戦争」なので、3年ぶりということになる。
休日の朝8:00からの上映回だったが、家族連れで結構込んでいた。
レビューの評判が高いので観ることにしたものの、「宇宙小戦争」が私にはほぼ魅力を感じられない作品だったので過剰な期待は禁物さ。
あくまで、家族みんなで楽しめるファミリームービーなんだから。
…という、若干卑屈な心持ちで上映スタート。
前半1時間は、いつもの展開。
のび太たちの日常に外界からのキャラクターが飛び込んで来て、「みんなで助けなきゃ」ってそちらの世界へ赴く。状況を確認したら、全員で生活拠点を楽しく作ると本格的な敵の登場。
戦う中で仲間が捕らわれて…みたいな。
ここまでは、正直退屈だった。
タイトルの「絵世界」も生きてないし、キャラクターもあまり個性的ではない。
で、ラストの30分で急に展開し始める。
劣勢→攻勢→劣勢→絶望→大逆転
前半に置かれた「フリ」がラストで収束していく辺りは小さなお子さんでも分かりやすく楽しめるだろう。
ラストに「ほろ苦要素」もなく、ストレートにハッピーエンド。
帰り道、周りの子供たちが口々に「面白かった」と言っていたので、楽しめてよかったね、と私もホッコリ。
お子さんたちと、たまの映画で時間を過ごし、この後お昼ご飯を食べながら話題にもなる、本当に優等生的なファミリームービーとしては確かに評価されてしかるべき。
一方、大人が観た感想としては、やはりその「フリ」がしつこいので、展開や種明かしがかなり前半で分かっちゃう。
登場する大人にはほとんど出番がなく、後半の展開は単なる「破壊者」がただ暴力的に作っていくので、全体として「人と人の話」にはなり切れていない感じ。
まあ、好みの問題だけど、私にはやっぱりまっすぐ過ぎて面白味に欠けた。
でも(繰り返しになりますが)、「たまには家族で映画でも…」というご家族にはオススメできる作品です。
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