映画ドラえもん のび太の絵世界物語のレビュー・感想・評価
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私の「ドラえもん論」
本日は鑑賞作品を選ぶのにかなり悩みました。「ウィキッド ふたりの魔女」か「お嬢と番犬くん」か本作品か…
もう十分にいい大人ですから若い恋愛系は違うし、子連れでもないのでアニメのドラえもんも違う?順当にいえば、「ウィキッド ふたりの魔女」か?ってことになりそうなものですが、本作品のみなさんのレビューがよかったのと、久しぶりにスクリーンでドラえもんに会いたくなったので本作品を思い切ってチョイスしました。
はい、周りは子連れの親子連れか中高生ばっかりでしたよ😅おばちゃん1人はやっぱり珍しいかね…。
子どもを連れて映画館でドラえもんを観たのはもう10年以上前の話。そういえばもうテレビでも見なくなったなぁ。ホンマに久しぶりにドラえもん見たかもしれない。こんなに声優さんが変わっていたとは?!なんなら私の中のドラえもんは大山のぶ代さんの声からまだアップデートされてませんから…😅
結果から言いますと、
そんなご無沙汰ドラえもんのワタシでも十分楽しめました♪至極当たり前なんですが、ドラえもんはやっぱりドラえもんだなぁ、なんてしみじみ思いましたよ。
本作品は、長編映画44作目で、「映画ドラえもん」シリーズ45周年記念作品となる作品らしいです。
ドラえもんってホンマ凄いなと思うのは、こんなエンタメ群雄割拠の時代にほぼ半世紀ずっと第一線でみんなを楽しませ続けてきたこと。そして現代は作ろうと思えば、自分の好きなアニメだって推しキャラだって作れちゃう時代です。個人の趣向はさらに細分化されて、個人の好きのベクトルはより多様性を含んでいます。その中で少しの時代性を鑑みながらも、あえての王道を貫きつつ、なるべく多くの人たちに夢を届けようと試行錯誤を続けてきたこと。大人の私が子どもに戻れる場所みたいな変わらない安心感があります。
私が久しぶりにドラえもんに会いたくなった理由がここにあります。
最後のあいみょんの歌が沁みます♪
【さらに楽しく観るための心得】
期待値は常に上げすぎないのが吉
大人の方は特に、真っ白なココロでもって「楽しもう!」という気持ちを忘れないこと
これから春休み本番♪
全国のお子様たちにはもちろん!
たぶん🙄大丈夫!!
おばちゃんでも十分楽しめますよ🤗
近年屈指の出来
近年のドラえもん映画で一番面白い作品だったと思う。昨年は音楽を題材にしていたが、今回は「絵」。絵を心を込めて描くことのシンプルな大切さを伝える物語だった。
冒頭のオープニングが様々な絵柄のドラえもんたちが堪能できて楽しい。絵の世界に飛び込むワクワク感を見事に伝えているし、様々な絵柄を動かしてみようというアニメーション制作側の意欲が伝わる。
不思議な絵画が突然、降ってわいてきてそこにドラえもんのひみつ道具で飛び込んでみたら、かつて存在したが、今は失われたアートリアという国に迷い出るドラえもんたち。そこで繰り広げられるのは、未来人の絵画泥棒とのひみつ道具対決だ。未来のひみつ道具対決が見られるのも楽しいが、ここで示唆されるものが意外と深くて良い。
絵画泥棒は、この国はいずれ滅びるとわかっているんだから、絵画だけでも救った方がいいじゃないかと、自身の盗みを正当化する。一理あるが、彼は金銭的に価値ある絵画しか運びださない。絵画の価値はお金になるかどうかだけじゃない、のび太の描いた下手くそなドラえもんの絵にも、心を込めて描いたのだから価値があるとする物語展開が鮮やかだった。
題材を最大限に活かした魅力的な物語が展開する、ベスト級によく出来た作品!
本作は、「絵」で作られたアニメーションの世界で、「絵画」に入っていくというチャレンジングな題材ですが、その化学反応は、主題歌が流れるオープニング映像から威力を発揮しています。
演出のセンスや作画の良さもあり、オープニングは歴代ベスト級の出来でした。
出番の多いメインゲストの「クレア」は、愛嬌があり活発で魅力的なキャラクターで、作品にテンポと高揚感を与えています。
肝心の物語は丁寧で論理がしっかりとしていて、伏線も上手く回収されていたりと歴代ベスト級でした。
また、作画も後半のアクションシーンでは、「ドラえもん」とは思えないくらいに凝ったカットもあり、演出と作画のクオリティーが非常に高くなっています。
「映画ドラえもん」の完成度は、「映画シリーズ45周年」の中では出来の良い作品も少なくなく、なかなかベストを決めにくいのですが、本作は有力候補になる歴代ベスト級の作品になっていると思います。
「のび太のパパ」の扱い、「しずか」のアクションシーンなど、本作ならではの展開もとても良いと思いました。
のび太んパパにやられた
のび太のパパは画家志望だったのか
そんな予備知識もないままに鑑賞。
ストーリーはまぁ、おもしろい。
けど歴代最高か?それはこのみでは?
とおもってたら、最後にのび太のパパの一言で涙腺崩壊。
一気にパパのファンに。
過去数年で最高、あるいは過去作全部の中でも最上位クラスの面白さ
久しぶりに、王道的展開の映画ドラえもんを観た、という感じです。
冒頭からしばらくは、ああ、最近のよく見るドラえもん映画の展開かな・・・?などと思っていたのですが、物語が進むにつれてどんどんと映画の世界に引き込まれていきました。
物語の柱もしっかりしており、随所に張られた伏線もきっちり回収され、最初から最後まで面白く、笑えて、そして泣ける映画でした。
ネタバレになるので詳細は控えますが、ハッピーエンドでありながら、ちょっぴりと切なさも残るラストは、これぞ映画ドラえもん、という感じでした。
すごくお勧めの作品です。
声優は…
各年代が観やすい映画
公開したてだったので上映回数が多く、じゃあ童心にかえって観てみようと思い視聴。
時空を越えた絵の中にドラえもんの道具で入る事にストーリが展開していきます。
そして、色々な問題をのび太を中心に仲間たちと乗り越えていくといったシナリオです。
観てて驚いたのは全然大人でも観れるなと感じた事。
子供向けに寄せてはいるものの、大人も一緒になってドキドキワクワク、そして心がギュッとなる…そんな老若男女楽しめる映画です☆ただ、ギャグパートは大人が観るとちょっと恥ずかしいノリでした。
色々な年代が観れる映画なので、色んな年代の方がいます。
ちなみに僕の場合は、レイトショーで観たのですが、地元の中学生位の男の子3人組が映画上映中もお構い無しにペチャクチャ話してて、内心めっちゃイライラしてました。
それも踏まえてドラえもん映画やと割りきって観た方が楽しめるかもです。
映画自体は良作ですので皆さんも是非。
しずかちゃん最強
40年ぶりくらいに映画館でドラえもんを観た。
完成度がとても高くて、ドラえもんだから子ども向けにアレンジされている面もあるけれど、大人もしっかりと感動できる名作に仕上げられていた。
名画の世界に入り込んだ時の表現の豊かさには、アニメならではの良さがあった。
しずかちゃんが4次元ポケットを使いこなしたら、最適なソリューションを提供してくれて安心して任せられるなと思った。ピンチの時にタケコプターではなく普通のホウキを魔法のホウキにすることで、クレアを乗せられるしスピードも上げられる。流石としかいいようがない。ドラちゃんが慌てるとガラクタとかバナナとかばかり出してしまうのはお約束でかわいいのだけれども。
敵キャラが攻撃してきたときに、自分ならひらりマントを出すかなと思っていたら、実際に出した道具の中にひらりマントが含まれていて嬉しかった。ころばし屋は思いつかなかった。これもドラえもんを観る楽しみ方の一つだ。
あと映画グッズとして、のび太が描いたドラえもんの絵のキーホルダーやクリアホルダーなどがあったら買いたかった。
クレーム案件(笑)。大人にとっては、とびきり切な過ぎる演出とストーリー!
映画ドラえもん45周年記念作品。
ドラえもんのアニメについては劇場版含め最近全く観賞していません。
内容が子供向け過ぎて嗜好がさすがに合わなくなってきたのと、10年以上前に某劇場版を気まぐれで映画館で観て久々寝落ちするくらいの退屈な内容だったからです(笑)。
今作も、ここのサイトの評価も含めて興味がなく、周辺情報も全く閲覧しないでここまできました。
しかし、YouTubeの映画評でまあまあ信頼しているすごく辛口レビュアーさんがなぜか絶賛してまして・・・なにか妙に惹かれて観賞するに至った次第です。
で、感想ですが久々に大人の観賞に応える子供向け映画・・・どころじゃなくて、いい歳した元辛口アニメファン(笑)が、ちょっと心を揺さぶられて涙目になっちゃうくらいの「傑作」でした。
最初から子供向けに細部誤魔化して作られた作品じゃなく、もともと大人向けに整合性を保って作ったSF的な脚本を、夢のあるドラえもんフォーマットに当てはめて丁寧に手間暇かけてカスタマイズし完成度を上げていったイメージですね。
お姫様クレアの天真爛漫さ、好奇心旺盛な部分がまず仕草も愛らしくて本当に素敵でした。そして彼女の従者兼若き宮廷画家の絵を描くことに対しての情熱・・・冒頭の短いやり取りだけで彼らの個性や親密な関係性が自然な流れの中で明確に示されてます。演出的にもカメラアングルを変えつつとても丁寧で、ここ観ただけで私はグイッと物語世界に引き込まれてしまったわけです。
言わずと知れたドラえもんのレギュラーメンバーも期待通りに活躍してくれました。劇場版ドラの不動のテーマである「友情と献身」があまり過度に強調されず、サラッと短い時間ではあるけど実に効果的に演出されていたのは、本当にセンスあるなあ、と感銘を受けました。
最後は、あまりに切ない別れだったので二つ隣の親子連れにバレないように誤魔化しながら涙をぬぐってました(笑)。
幼いお子さんの鑑賞者にはきちんとストーリー上の救済措置をし、「良かったね」で終わりにしてくれるのは本当に優しい配慮でしたね。しかし!大人にとっては、そうじゃないのは自明の理!また、のび太のお父さんの親世代の心を揺さぶる名セリフ含めてもうちっとしてなんとかしてもらわないと、映画館で晒しもんになるじゃん・・・とクレームを入れておきます!
ぜひご家族みなさんでご鑑賞を!
AIイラスト・神絵師大渋滞の現代に
息子の春休み&新学期のバタバタに疲れ果て、悪役を怖がって途中退出のリスクを抱えながらも2時間弱静かにしてくれるなら!と息子を連れて映画館に駆け込む。
映画館で観るのは自分の小学生の時ぶり。
冒頭、ど迫力のミノタウロスに息子とともにビビりちらかすが、コミカルに逃げ惑うドラえもんとのび太に懐かしさだの愛おしさだのないまぜな感情で泣きそうになる。これはあれだ、久しぶりに旧友と再会してピョンピョンしたくなるやつ。
ドラえもん久しぶり〜!と心がほっこりしつつ、あっという間に異世界に引き込まれていく。
火山によって形成された湖の中に位置する国、アートリア"公"国。地理や歴史の小ネタみっちりで、私たちはこんな贅沢なものを子どもの頃から観ていたのか!と驚き。
途中、令和になってもしずかちゃんは入浴させられてるのか(いくら風呂好きでも入ってるとこ描かなくてもいいじゃん!)とモヤっとしたが、このシーン、後に偽物のクレアを見極めるためのエピ&クレアが絵の世界の人(水を嫌う)であることの2つの伏線になっている(たぶん)。そう、この作品、伏線の張り方がすごく上手い。アートリアブルーゲットを目論むスネ夫が女神像に祈るシーンでも、後々キーになるチョコレートや水のなんとも自然な映し方はあっぱれ!
そこから先は「絶対悪に道具と仲間でどう立ち向かうか?」というある程度テンプレストーリーにはなっていくが、盗まれた絵が後世に残るという悪側の主張は風刺が効いていて良かった。
ラスボスのイゼールは画材のイーゼルから来ているのか、ドス黒いデザインだが世界を"黒"ではなく"白"にする。これは序盤でのび太が「うまく描かなきゃ」と思い込んでいることやスネ夫たちに絵をからかわれることで「絵を描く気力を失う」=真っ白のイーゼルのメタファーなのだろうか。このあたりから息子も怖がるかと危惧したが、やはり上質な脚本は転結部分のスピードが速い。怖がり始めた頃にスネ夫が華麗に伏線を回収し解決策を見つける。ありがとうスネ夫!
絶体絶命の白の世界をカラフル世界のゆるゆるなドラえもんが救うシーンからはもうずっと感情ジェットコースター。マイロとクレアの長年のすれ違いもあまりの可愛さに椅子から滑り落ちそうになる。トドメにのび太パパのセリフである。はい最高。
映画として非常にクオリティが高かったが、それ以上に評価したいのは物語に込められたメッセージである。簡単にAIイラストが作れたり、SNSで膨大な神絵師の絵が流れてきては消えていったり、「絵」の存在が軽くなってきている現代において、アニメーションに携わる作り手から子どもたちへの想いの温かさに感動した。この作品を子どもに観せられて本当に良かった。
息子がどこまで理解できたか分からないが、他者評価なんか気にせず好きなものを好きに続けていってほしい。
疲労回復目的の鑑賞だったがうっかり長文レビューを残してしまうくらい没入してしまった。
ありがとうドラえもん。ずっと変わらずにいてね。
来年もよろしく!
前作も相当よかったが
前作の気合の入り用も凄かったが、今作は開始数秒でそれを上回るかも知れないと思わせるほど、完成度が高かった。ミノタウロスに襲われるシーン。冒頭数分で子供泣きそうなくらいの大音響と令和最新の作画技術により、映画として普通に上質な迫力ある場面に仕上がっている。そして、それが終盤までずっと続く!
序盤の見どころといえば、数年ぶりに復活したOPだろう。さまざまな絵画を通して(ここも見事なのだが)、最終的に漫画のコマからドラえもんたちが出てくる構図となっている。これは多分劇中出てくるさまざまな偉大な絵画と、ドラえもんの漫画が同列に扱われている証左で、我々目線からすると目頭が少し熱くなるネ。
中盤からの小ネタもワクワクする。「チンカラホイ」やパトボールなど懐かしく思う言葉、秘密道具がかず多く出てくる。「時空ホールや水レンガを使った伏線回収も見事で、また、安直にそれを回収するでもなく直前に一度クッションを挟んで緊張感を生み、その上でしっかりと回収してゆく。終盤の中弛みもなく、終始楽しめる映画だ。
何より……クレアとマイロがすごく良い。「マイロが絵ばっかりかまけて自分に向いてくれないから絵が嫌いなクレア」と劇中言っていたように「大好きなものを大好きだって思いながらクレアを描くマイロ」。これはもう実質100分の尺を使った2人の告白劇と考えるべきであり(早口)時空に引き裂けなかった2人を仲を裂けるものなどこの世に存在しない。
登場人物も多くを語りたいが、一旦ここまで。
……あ、サンドイッチマンのお二人が声優としてで来るんですが、コレが本当違和感無くてお二人声優の才能あると思いました。特に伊達さん。
藤子・F先生の思いを上手く踏襲されている脚本に感涙
ドラえもんの劇場版を映画館で鑑賞したのは「新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜」以来で実に15年振りで、旧作(のぶ代ドラ作品)はサブスクで配信されていたのでちょこちょこ見ていたが、ここ最近の劇場版はあまり見てこなかったのでかなり偏ったレビューになってしまうが、悪しからずご了承頂ければと思う。
今回の作品は「アート」を舞台に絵の中の世界で起こる出来事をのび太一行が解決していくお話である。主軸となる絵の中の設定は13世紀のヨーロッパであり、スネ夫が作中で言っていた「トロイアの木馬」や「ミノタウロスの迷宮」は藤子作品の中でも特に歴史に触れている、T·Pぼんで取り上げられていた内容である。それに加えて今回のヒール役の設定も時空間を私用するタイムトリッパーであり、今回の脚本家はT·P好きなのが窺える。
クローズアップされている時代も相俟って藤子テイストを保った脚本が成されていた。
私が最後に映画館で鑑賞してから15年の時を経ても尚、藤子先生の思いを踏襲されており、全世代に今も人気な理由が物語の導入だけでも感じることが出来る。
物語の最大の敵である魔物「イゼール」は自身が放つビームに色を吸収する力を込めており、のび太一行は次々と攻撃を受けてしまう。色を奪われた人たちは動きも止まってしまい、感情に色がある、なんて言われ方をするが、そこに通ずる部分があった。
「イゼール」の倒しかたはこれまた13世紀頃の出来事から抜き取っており、一貫したストーリーですっきりとした終わり方であった。
子供も大人も楽しい作品で、まだまだ色褪せない藤子先生のSF(すこし、ふしぎな)を存分に感じることが出来た作品であった。
以前は子供達と観に行ったのですが 今年は神作と聞いて ひとりで観に...
絵を描くことの尊さを思い出せた
友人に連れられて観に行った。ドラえもんたちが名画の中に入っていく映像がおもしろく、それだけでも観た価値があったと思う。
そして、作中のテーマとして挙げられる「良い絵とは何か」という問いに対してのアンサーが素晴らしかった。私の歪んだ価値観を少しだけ変えてくれた。個人的な話になってしまうが、私はこの2年間、美大受験のために絵を描き続けていた。技術的な上手さが無ければ、大学に合格することはできない。私はそのうち、「上手い絵=良い絵」と思い込むようになった。
しかし、のび太の父やマイロが語る良い絵とは、思いのこもった絵なのだ。「絵のコツを教えて」と聞いたのび太に対して「大好きって思いながら描くんだ」と語ったマイロの純粋さに、何か大切なことを思い出させられた気がする。ここのところの私は絵の楽しさだとか、あたたかさだとかを度外視してしまう傾向にあった。愛情にあふれた絵を描くマイロとのび太をみているとなんだか泣きそうになった。
設定や展開の粗は目立つが、それよりも大切なものがこの映画にはつまっていると思う。
全166件中、1~20件目を表示
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