劇場公開日 2025年2月21日

「長すぎる苦しみを終わらせるため作られ、世に出された作品」ノー・アザー・ランド 故郷は他にない mayuoct14さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0長すぎる苦しみを終わらせるため作られ、世に出された作品

2025年3月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

見た後、あまりに悲しく絶望的な現実に打ちのめされ、言葉を失いました。
救いはこの作品を作り上げた4人のジャーナリスト(アラブ人ユダヤ人2人ずつ)です。

平和な日本に居られることは幸せですが、これでいいのか、でも何ができるのか、その問いに簡単に答えは見つからない。

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞は至極当然で、受賞の意味と重みは非常に大きいと思いました。作り手の命がかかっているからです。

95分の何倍もの見応えは胸に迫る一方で、「この見るに堪えない映像がいつ終わるのか」と、滅多にやらない「時計を見る」という行動に出てしまいました。
それぐらいの、重く大きく迫り来る映画でした。

世界中で、少しでも多くの人に見られる機会が作られ、中東和平に少しでも何かの変化が起きることを心から祈ります。
また、日本の教育に最も欠けている人権教育と平和教育は、この1本を見ることでほぼカバーできます。
他の方もレビューしていますが、教材的価値も非常に大きな作品です。

mayuoct14