「彼らの現実を感じた&酔ったので三半規管弱い人注意」ノー・アザー・ランド 故郷は他にない atさんの映画レビュー(感想・評価)
彼らの現実を感じた&酔ったので三半規管弱い人注意
今まで遠い国の話っていうふうに感じてて現実感なかったんだけど、甥っ子に向ける笑顔とか子どもたちの無邪気な様子をみて、あ、これはフィクションみたいに離れてることじゃなくて現実がそのまま地続きになった惨禍なんだなって実感した。自分の住んでいるところにいきなり軍が現れて銃を向けられるの怖すぎる。軍は全然話を聞こうとしないし、抵抗してたら手榴弾なり催涙弾とか投げてくる。軍は住民が話しかけてるときにヘラヘラしてたり、話し合いの席すら設けてないように見えるから、すごく不誠実だなと思った。あくまで一方の視点からのドキュメンタリーだから深くは言えないけど軍がとにかく不気味で恐ろしくて暴力の力ってこんなに強いんだなって思った。撃たれたところはびっくりした。紛争地帯だからそういうシーンは覚悟してたけど、こんなに簡単に、指一本で人は殺せるんだなって思った。あっさり四肢が麻痺したって出てきて紛争地の現実はこんなに酷いのかと思った。その中でも時々ジョークを言ったり軽く笑う場面があって、笑ったりちょっと嫌なことがあったりする私の普段の現実と同じ部分があるから(もちろん映画の人々の方が遥かに辛いし残酷)軍の略奪行為や泣いてる人だけを映してるニュースより人々の気持ちを身近に感じた。ニュースは酷い状況になってから撮ってるだろうからそういうの以外撮れない、今は軽く笑うことすらできないのかなって今書いてて思った。死や命の危機がとにかく近いと思った。なんか有名な人が来たから学校が取り壊されずに済んだ、父は就学しなかったから英語ができなかった、ここのシーンは語りすぎず言外の意味が強く伝わってくるなって思った。お父さんの時代はネットもないだろうからだれか有名な人に語ってもらう、もしくは大国に助けてもらうしかないんだろうな。無力感を感じた。7分居ただけなのにこんなき大きな影響を及ぼすことができるんだ。あと立場的には宿敵である相手と一緒に作業して激昂せず冷静に話せるの凄いなと思った。今はどうなってるのか考えたくないな。もうちょっとこのパレスチナ問題とか予習してからくるべきだったなぁと思った。これから勉強しようと思った。内容も重いし、ドキュメンタリーだから視点がひゅんひゅん動くので映画館で酔ってしまった‥。最後二人が話してる超大事なところ気絶してて見れなかった。友達ではいられないんだろうな