劇場公開日 2025年2月21日

「ジョン・レノン…?」ノー・アザー・ランド 故郷は他にない ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジョン・レノン…?

2025年2月24日
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鑑賞方法:映画館

パレスチナ ヨルダン川西岸地区のドキュメント。
95分ながらホントに徒労感を誘う… 何故ならイスラエル軍はただひたすらパレスチナ人たちの住宅を破壊する。彼らが再建しても、何度でも何度でも破壊する。ハマスがいないこの地では組織的な虐殺の正当性が主張できないから、ただただパレスチナ人が根負けして出て行くまで軍と入植者が結託してそれを繰り返す。
本作の救いは、ユダヤ人ジャーナリストのユヴァルの存在。ユダヤ人としての良心に基づき、パレスチナ人バーセルとともにイスラエルの蛮行を記録する。彼が、力まず和ませながらパレスチナ人たちに協力する様にどれほど救われるか…
それにしても本当に解せないのは、国家的な虐殺の対象となったユダヤ人たちが、彼等の国家が虐殺に手を染めることに何故こうも無自覚でいられるのか、ということ。
宗教や民族がこれほど無慈悲になれる原因ならば、そんなもの捨てろと言ったジョン・レノンは本当に正しかったと思うよ…

ぱんちょ